132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
合議の間。夜のこと。
ヒメノの息が止まった後、
彼女へと割り当てられた寮の自室を探し出し、そこへ運び込んだ。
ストレッチャーから優しく布団へ寝かせて
まるで眠っているかのように少女を扱って
割れた爪を、抉れて冷えたその手を一度だけ握りしめて。
……何も言えない男は
その部屋を立ち去っただろう。
| ナツメは、ぺらり。医務室で、今日の合議のログを閲覧した。 (a29) 2022/03/03(Thu) 19:44:13 |
| (a31) 2022/03/03(Thu) 22:20:32 |
>>薬局
ただ生きたいという鮮烈な少女の願いも。
ただ理解したいという青年の唯一の欲も。
そして彼らに手を伸ばした者達の意思も。
それら全てがいなくなってしまえばそこにあるのは、彼らが「そこにいた」と言う僅かな名残のみ。
倒れた陳列棚。乾いた血溜まり。散らばった商品の数々。多くの残滓が留まった場所に二人は到着した。
「当然と言えば当然ですが、殆どそのままですね」
前回駆けつけた青年は今は学生服ではなく動きやすいツナギを着ていた。人を助け運ぶ緊急の用事ではなく、人々の名残りを丁寧に掃除するのだから。
薬局
共に歩く青年の言葉を、曖昧な笑みで誤魔化して。
そうしている間に目的地へと辿り着いて、
全て"終わってしまった"跡を見れば、ほんの僅か目を伏せて。
「……ああ、随分と…」
荒れてしまったな、と思って。
血を流したのだな、と思って。
乾いてしまったな、と思って。
少しの間、"そこに居た"であろう人々に思いを馳せて。
「…まずは棚、起こしましょうか。
それが終わったら床に落ちてるものと、
それから…介抱するのに使ったものかな、これは。
ここから片付けましょう。
水を使いますから、床の拭き掃除はその後に」
「ユスさん、向こう側持って、手伝ってもらっていいですか
…ああそうだ、念の為手袋だけはしておいてくださいね」
やるべき事を整理したら、あとは簡単だ。
棚の方へ歩み寄って、道すがらに言われた通りに声を掛けた。
ああ、やっといつも通りの仕事だ。
人が人として生きた痕に触れ、思いを馳せ、それを消していく
"生きた"人の痕跡を消していく、自分の本来の仕事だ。
床に落ちている商品は一旦買い物かごに纏めておいた。
それから、床の片付いた所から水を撒いていくだろう。
薬局
目を伏せ思いを馳せる貴方をちらりと見やる。この人も他者に寄り添うことのできる人間なのだろう。自分とは反対側にいる人。
「分かりました」
てきぱきと行われる指示に本職の手際の良さを垣間見つつ、手袋を出して装着する。
少なからず怪我をしているだろう清掃員には予め肉体に負荷のかかる作業は自分が受け持つと進言している。素直に頷いて後始末に取り掛かった。
掃除は得意でも不得意でもない。詳しい知識がある訳でもないので、終始清掃員の指示に従って動くだろう。
薬局
この清掃員は、カミクズという人間は。
決して要領が良いとは言えない方の人種だ。
それでも慣れる程度の時間、この職に携わっている。
他人事のはずの事に、思う所ができる程度に。
「…床、片付きましたね。」
あなたの手を借りつつ、散乱していたものが粗方片付いた頃。
どうぞ、と二つ用意したモップの片方を差し出した。
「そろそろモップがけし始めちゃいましょう
最初に水を撒いた方…向こう側の方から。
足を滑らせないように気を付けて、
それから、ある程度落ちるまででいいですよ。
水拭きだけじゃ当然綺麗には落ちないので…」
あとで、これを使って、もう一度。
そう言って取り出したハンドスプレーの中身が揺れた。
「えっと…血の汚れを落とす時はオキシドール、です。
調べればすぐに出てくる事ですけど…
役に立つことも……ないと、いいんですけど。」
あなたが自分に声を掛けた理由の答えをふと思い出して、
そんなつまらない話を付け足した。
薬局
「そうですね」
端的に答えてモップを受け取る。
移動する前に、眼前で揺れたスプレーを捉えた。じぃ、と焼き付けるように視線を注ぐ。
「てっきり特殊な薬剤か何かを使うものだと思っていました。それなら薬局でも普通に買えそうでいいですね。
使う機会が無いに越したことはありませんが、覚えておきます」
小さくお礼を述べて指示通り離れた場所からモップがけを始めようと、
「カミクズさん」
して、立ち止まって振り向いた。
「W誰かがそこで生きていた事の名残を感じていたいW。
海でそう話していましたよね。誰かが居たんだなと安心すると。
……こんな痕跡でも?」
乾いた赤を感慨もなくモップで叩いた。
薬局
「はい、どうしまし…」
た、と続けようとして。
投げ掛けられた問い、示されたものに、暫しの沈黙の後。
「…その最たるものじゃないですか、これは」
眉を下げて笑って、それを肯定した。
「誰かが生きて、生きようとした事の、名残じゃないですか。
その終わりに寄り添ったものの、名残じゃないですか。
それを汲み取る事のできる、最後の痕跡じゃないですか。
…人が人らしく生きたように、思えるじゃないですか。」
乾いた血痕に視線を落として、殆ど独白のようにそう零して。
それから、ふと顔を上げてあなたの方を見た。
寂しいような、悲しいような、複雑な色の笑みだった。
「ねえ、ユスさん」
「全部綺麗にしてしまったら、わからなくなるんですよ。
その人がどんなふうに生きたのか、どんな終わりだったのか。
どんな事を、思っていたのか。
それらを懐うことが、二度とできなくなってしまうんです」
「自分は、それは少し寂しい事のように思うんです」
| 夕暮れの空が、夜の色へ染めあげられる頃。 少女は、中央の建物に足を踏み入れる。
(恐らくは)人気のないその場所で、ぽつんと一人。 隔てる柵へそっと手を添えて、傍聴席をしばらく眺めていた。 そして、ここへきた用事を。 医務室で休んでいるエノの分も合わせて、2枚を手に取る。 皺ひとつないその紙切れを手帳に挟み込んで、それからログに発言を残す。
吹き抜けの下、中央へ立って、あ、と音を出す。 残響音を聴きながら、ここで歌ったら怒られるんだろうな、と思った。 (28) 2022/03/04(Fri) 19:04:34 |
病室の、一人になる時間で。
端末を弄って、息をついた。
生きるようにと願われた。
生きたいと、思ってしまっている。
思っている。
思えば、思うほどに。
この端末の中の機能が、疎ましく感じる。
「……今日は、ツルギくんにする。」
端末を一つ、タップして。
「明日はどうしよう」
「どうすればいい?」
「ナツメさんは、看病してくれた。」
「打算でも何でも、そうしてくれた。」
「カイくんもそう。」
「わざわざ薬まで作ってくれた。」
「ハナサキさんは、話したことはないけれど。」
「ナツメさんが、命をとして助けたいらしい。義理がある。」
「フカワくんは。」
「殺したく、無い。」
「俺は」
「俺は、ヒメノさんを殺してる。」
「じゃあもう、そうするしかないんじゃないか?」
ヒメノさん。
俺、やっと君の気持ち、理解できたかもな。
……生きたくてたまらないのに、死ななきゃいけないの。
こういう気持ちなのか。
ごめんね。
「明日は立候補しよう。」
そうするしかもう、ないよ。
| (a37) 2022/03/04(Fri) 20:45:39 |
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