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【人】 夜の一族 チャンドラ>>4:+34 ポルクス 「ええ、そうよ。 命潰えるまで、生きてみないと」 わたしはそう笑う。 わたしを暖めてくれた 篝火 。その一端であるあなたへ。 どうか、今度はわたしの言葉を 篝火 にして。どんなに暗い夜の中も、昼の民は叡智で照らすことができるのだから。 「わたしたち人間は、転んだあと立ち上がることもできるのよ」 わたしは賢者ではない。 でも、賢者に似て非なるもの。 昼の民とは違う理に生きている。 でも、わたしも間違いなく人間よ。 その括りを使うときだけ、昼も夜も関係ない。 わたしたちは、わたしたちになる。 (0) 2021/10/23(Sat) 23:15:00 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ手が触れた。大きな手だった。 子どもの頃は木登りしていた私だったけど、さすがに今はしていない。 胼胝も肉刺もないわたしの手は、あなたの手が離れる前に強く握った。 「それじゃあ、ナナシね。 ねえ、まだお話は終わっていないの」 あなたの手がそこにある限り、触れられる位置にあなたがいることがわかる。 今までよりずっと、どこにあなたがいるかがわかる。 そんなことで機嫌を直すのだもの。わたしは単純かもしれない。 「 そうしたかったから、触れたと言ったわね。 その意味を、あなたは知っている? 」わたしは空いた手で唇に触れた。 もちろんわたしの唇よ。 あなたとわたしの理は、どれほど近いかしら? (-6) 2021/10/23(Sat) 23:46:08 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「……分かればいいの」 あなたの謝罪を聞いたわたしは、それでも不満顔を崩さない。 「でも悪い奴だで終わるのは、何だか負けたみたいじゃない。 これでもわたし、気にしていたのよ。 あなたが来ないまま部屋を空けて、逃げたって思われるんじゃないかって」 そのくらいには、わたしは負けず嫌い。 紙飛行機で競争をしたあなただから、薄々くらいには気付いているでしょうけど。 決してわたしは立派な淑女なんかじゃない。 そもそも立派な淑女は、紙飛行機で遊んだりなんかしないもの。 (-9) 2021/10/24(Sun) 2:28:27 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラだけど意地悪はそろそろ終わり。 わたしは嘘のように、不満顔から笑いかける。 だって嘘だもの。言った言葉は本当だけど。 「でも、いいの。お陰であなたに近付けたもの。 それに、あなたの気持ちも知ることが出来たわ」 寂しいなんて、思ったこともなかったの。 わたしは愛されて育った月だったから。 「そうよね。寂しかったわよね、テラ」 そして月は、太陽ではないから誰かをあたためることなんて出来ないの。 ただ見守って、闇夜を照らして星々に寄り添って、美しくて。 どんなに数多が願っても、触れることは簡単じゃない。 月が触れる相手を選ぶ。それがわたしたち夜の一族の考え方。 (-10) 2021/10/24(Sun) 2:29:06 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「だけどもう、あなたはひとりぼっちじゃないわ。 私がそうはさせないもの。させたくないもの」 だけどわたしはもうただの月じゃない。 わたしには灯された 篝火 がある。あなたも 篝火 を灯してくれたひとり。わたしはあなたを温めたいと、そうしたいと考える。 ──私は月。そして 篝火 。手を取られると、それが手だと分かると、わたしはその手に少しだけ力を込めた。 離さないよう、離してしまわないよう。 一度手を離すと、わたしはあなたを見失ってしまうもの。 「──青空の部屋に行きましょう。 誰もいないところがいいの。まだあなたに聞きたいことが、あるんだから 」空いた手で、わたしは自分の唇に触れる。 この意味は、あなたに伝わるかしら? (-11) 2021/10/24(Sun) 2:30:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー首にかけられた手に力が加わる。 背中をバルコニーのフェンスでしたたか打ち付けて、わたしは僅かに息を詰まらせた。 「っ……」 押し倒されるように、バルコニーから半ば身を乗り出すような形になりながら首を締められていたわたしだったけど、やっぱり何故か、不思議とこわいとは思わなかった。 懐かしい匂いがする。 わたしの手が、あなたの手に触れる。 この手にはいま、 ぬくもり が宿っている。きっと、とてもあたたかい。 そしてそれだけじゃなかった。 (-20) 2021/10/24(Sun) 11:53:55 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー多くをあたためる 篝火 に。そう導かれたわたしは、そうなりたいと思ったから、その道筋を肯定した。 必要なのは、考えること。 ──ねえ、怒ってばかりは疲れるでしょう? それはわたしの常識で道徳だ。 でもあなただって本当はそうじゃないかと思った。 他者の気持ちを想像しろと白い鴉は言っていた。 だからわたしは、わたしの道徳であなたの気持ちを想像する。 「 こわがらないで 」締められる首で、掠れた声で私は言う。 わたしは聖女じゃない。 でも、許すことは誰にでもできる。 それが、わたしの道徳。 白い鴉に導かれ、賢者に1歩近づいた、わたしの道徳。 (-21) 2021/10/24(Sun) 11:54:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「そう思ってくれているなんて、嬉しいわ」 確かに逃げようだなんてことは思わなかった。 そして思わなくてよかったと、今ならはっきりと言うことだってできる。 『 』に、また何かが触れた。 今度は何が触れたかなんて、考えなくてもわかるもの。 冷たい 口付けは鮮烈で、わたしの脳裏に焼き付いていたものだけど。いまはそれがもう冷たくないことを、喜ぶ気持ちの方が強かった。 「ええ、行きましょう。 まだ、教えてあげないわ。着いてからのお楽しみね 」テラに連れられて、わたしはまたあの青い扉を目指す。 あなたの姿はやっぱり見えない。 それでも、繋いだ手が確かにそこにいることを教えてくれる。 (-26) 2021/10/24(Sun) 13:09:41 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラそうしてわたしたちは、青空の部屋へ。 柔らかな風に明るい日差し。 草原の緑が、輝くように揺れている。 生えた木々のひとつには覚えがある。 1番遠くまで飛んだ紙飛行機。 思い出したわたしは、くすりと笑みを落とした。 でも、こんなに広い部屋だから。 手が離れると、あなたを見失ってしまう。 そう思ったわたしはまたあなたと繋いだ手をしっかりと握り直して、あなたを見上げて微笑んだ。 「やっぱりわたし、ここが好きだわ」 明るい鮮やかな、昼の世界ということもあるけれど。 あの楽しかった時間のことを、思い出すことができるもの。 (-27) 2021/10/24(Sun) 13:11:42 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>4 ポルクス 「……ここから、出る……?」 その言葉にわたしは虚をつかれた気持ちだった。 2ヶ月の間、毎日お腹を空かせていた。 それでも食べるものはたくさんあった。 知らない文化がたくさんあった。 人々と出会えた。知り合えた。 ──そんな、この常昼の館。 チャンドラは、館の時間が好きだった。 それに──── 「……考えたこと、なかった。 少し、考えてみるわ」 やはりわたしは悠長なのだと思う。 神隠しに遭って、誰にも見てもらえなくて。 この先どうなるかなんて何もわからないのに。 わからないからと選択を急くのが嫌で、あなたにそれだけ小さく告げる。 (5) 2021/10/24(Sun) 15:11:58 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>7 ポルクス 「そうなのだけど……でも不思議と今、空腹もないのよ。 神隠しのせいといえば、そうかもしれないけど」 神隠しと重なってしまったものだから、わたしは気付いていない。 空腹が遠ざかったのは、夜が近づいているから。 とはいえこの状態が長く続くと思うのも、わたしの悠長なところかも。 「………」 などと考えていたら、続いた言葉につい目を逸らす。 「 ……私じゃあなたの望みは叶えられないのに 」痛む良心くらいは持ち合わせていたし、そこまで鈍感でもないつもり。 せめて自意識過剰であったらと、わたしはそう祈るばかり。 (9) 2021/10/24(Sun) 17:25:24 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>7 ポルクス 「……神隠しから帰る方法も。 戻る方法があるか分からないけど……」 そちらについてなら、とわたしは頷く。 いえ、神隠しの戻り方ではなくて。 「あなたを探しながら、わたしのことが見える人がいないかも探していたわ。 今のところ、残念ながら見つかっていないけれど。 でもあなたを見つけることができたのだもの。 もう少し、探してみたいと思うの」 ふたりきりで一生を、というのもなんだか申し訳ない話だった。 目に見えない『神隠しの戻り方』より、『わたしたちが見える人』を探す方がきっとずっと簡単だ。 そんな人が、いるのならだけど。 (10) 2021/10/24(Sun) 17:29:59 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ視線を向けられた気配があって、その気配を感じることが出来て、わたしは一層笑顔をこぼす。 あなたが私の手を引こうとする。 尋ねられたわたしはその手に応じるのをやめた。 少し強引かもしれないけど、あなたの手を引く。 いいわよね。わたしは淑女じゃないんだもの。 「答えてもらうわ。 わからない、ならわからないでも構わないけど」 ───うそ。本当はそれでも考えてほしい。 そんなことを考えながら、私はあなたの手を引いた。 自分の方へ。あなたを見ながら。 ねえ、あなたと視線は交わるかしら? 「わたしたちのいたところでは、唇に触れるのは特別なこと。 『キス』っていうの。……それでね」 まずはわたしの道徳の提示。 わたしの常識がみんなの常識とは限らない。 それはわたしだけに、限る話じゃないけれど。 「テラの『唇に触れたい』って、どんな気持ち?」 もしかしたら視線は交わっていないかも。 それでもわたしは、あなたにわたしを見て欲しかった。 わたし、年頃の女の子なの。狼さん。 (-42) 2021/10/24(Sun) 18:50:10 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>17 >>?0 >>18 ポルクス 「…………」 わたしは一瞬、言葉を詰まらせた。 あなたがそう変わったことは、いい事なのでしょう。 そう思う気持ちは、確かにあるのだけど。 「 それでも 言おうとした言葉を、仕舞い込む。 伝えることは、思いを告げられたわたしの責務なのでしょう。 ────でも。 だってあまりにも、残酷なことではない? あなたは今も、傷付いているはずなのに。 (21) 2021/10/24(Sun) 22:13:56 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>17 >>?0 >>18 ポルクス 「──ええ、それじゃあ」 細く小さな吐息を零し、わたしは仕切り直しとばかり、緩く微笑む。 「……少し、手分けをして探しましょう。 この館は広いもの。その方が効率的よ」 それに、と思ったけれど告げないことがある。 わたしのお友達。星が教えてくれた、彼女は──── 確かめたいの。知りたいの。 約束を果たせなかった、彼女のことを。 「 また後で 」 「ここか、あなたの部屋で、落ち合いましょう」 不思議と、恐れのようなものはなかった。 その理由をまだ、わたしは知らない。 (22) 2021/10/24(Sun) 22:15:45 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「────」 高いバルコニーの上。 わたしの足から地面の感覚がなくなった。 だけどわたしはやっぱりこわくなんてなかったわ。 (-75) 2021/10/25(Mon) 3:28:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー何がわたしを変えたのか。 忠告の言葉。ビスケットの味。 あたためてくれた手。草原の思い出。 あなたの1番最初のお友達。 あなたにとって皮肉なことに。 同じ色 の声を持つあなたの協力者。そして、何より─── ──日が沈む。月が昇る。 待宵館に、夜がくる。 わたしたちの時間。 わたしたちは夜ならば、 何だって、できる 。 (-76) 2021/10/25(Mon) 3:29:03 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーどんなに衝撃を覚悟しようとも、しなくとも。 あなたの身体は地面に叩きつけられることはない。 わたしがそうはさせないから。 きらきらと、月の灯りを纏いながら。 あなたの身体は重力を忘れる。 わたしがそうさせるから。 「こわがらないで」 わたしはあなたにもう一度告げる。 月の灯りを身に纏っては、あなたの手を取りながら。 ──空を飛んだこと。あなたはあったかしら? 蜂蜜色の髪が、大好きな、大好きな、夜風に揺れる。 (-77) 2021/10/25(Mon) 3:29:38 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「──……そう」 ほとんど吐息のように、わたしは零す。 いま、わたしを見てくれているわよね? ……でないと嫌よ。 でもそっぽを向かれたような、 そんな気 はしなかった。あなたはきっと、わたしを見てくれている。 わたしもきっと、あなたを見つめている。 「そうね、悪い男だわ。 そんなあなたに捕まったわたしは、愚かな娘かしら?」 わたしは目を細めてそう言った。 でも、仕方がないとは思わない? だってわたしは月だもの。 地球に惹かれてしまうのは、どうしようもないことよ。 (-78) 2021/10/25(Mon) 9:04:10 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラそれなのにあなたは、わたしのことを太陽と言う。 はみ出しもののわたしは、それを嬉しいと思う。 でも、悪いことだとは思わない。 だってそれがわたしだもの。 あなたにとっての太陽でいたいと思うのが、わたしだもの。 「……テラ」 あなたの両手が私の手を包む。大きな手。 わたしからあなたに触れられないもどかしさは感じるの。 でもあなたが触れてくれるから、それが嬉しくもある。 そんな風に思わせる、この気持ちがなんて言うものかわたしは知っている。 夜空に浮かぶ月に手を伸ばしても、届きはしない。 それでも手を伸ばすのは、月に触れたいと思うのは。 (-79) 2021/10/25(Mon) 9:10:10 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「 わたしも、テラのことが好きよ 」透明の言葉は聞こえない。 でも、あなたがなんて言ったのか、分かった気がした。 気がしました。気がしただけかも。 それでもわたしはこの言葉を、取り下げたりなんかしない。 (-80) 2021/10/25(Mon) 9:11:09 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「………ふふっ」 驚くあなたの声を聞いたわたしは笑っている。 ──空を飛んだこと、なかったわね。 やっぱり普通はそんなに経験しないことなのかも。 昼の民はみんな、昼は空を飛んでいるのかもなんて思ったこともあったのだけれど。 箱入りの、そんな考えを改めたわたしは、今もあなたの手を引いている。 それなら少し、お散歩しましょう。 せっかくだもの。ふたりで夜空を踊りましょう。 (-96) 2021/10/25(Mon) 22:38:19 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー結果としてそれは、あなたの敗走を遅らせる要因になるのかもしれない。 でもわたしはそんなこと、知らないもの。 だからもう少し、星と月の照らす夜を滑る。 「……なんで?」 その言葉にわたしはまたくすりと笑う。 そう、殺そうとしたわね。 でもだからって見殺しにするものでもないでしょう? それに──── (-97) 2021/10/25(Mon) 22:39:13 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー月の煌めきを身に纏い、わたしたちは夜空を駆ける。 「お友達になりたいの」 飛んだ軌跡が星屑のような尾を描く。 わたしたち、夜の一族には見慣れた光景。 「言ったでしょう? あなたの事、これから知っていきたいの。 お友達になるのが1番手っ取り早いと、そう思わない?」 それなのに、死んでしまったらそんなこともできない。 わたしはわたしのために、あなたを助けたわ。 「───勝手なこと、言うでしょう? わたしって、そういう人なの」 あなたのお友達にだってそう。 突然友達になりましょう、だなんて言ったわ。 これじゃあ教育係も頭を抱えてしまう。 でもわたしは、そんなわたしをやめられない。 (-98) 2021/10/25(Mon) 22:40:49 |
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