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【赤】 七海 聖奈[最近では喫煙者は肩身が狭いと聞きますし 喫煙者というだけで嫌な顔をされることだって あるのかもしれませんが……。 煙草を吸っている姿をみても 当然嫌悪感なんてありません。 視線を感じさせてしまったのか 不意に辺りを見渡しているのには 少し驚いて、死角に身を潜めます。 どうやら見つからずに済んだみたいですが 気を付けないといけませんね。] (*0) 2024/01/10(Wed) 19:38:38 |
【赤】 七海 聖奈[渡した差し入れがもしかしたら 道中で捨てられてしまうかもしれない、とも思いましたが 杞憂だったようです。 きっと、ファンの気持ちを無碍に扱わないから。 ……私の気持ちを大切にしてくれる。 それがどれだけ嬉しいか あなたに伝えられたらいいなと思うのです。] (*1) 2024/01/10(Wed) 19:39:06 |
【赤】 七海 聖奈[たどり着いた場所は、オートロックのあるマンション。 住人に紛れて入ることも一瞬考えましたが 騒ぎになってしまったら入居来ませんし。 場所を確認した私は、一度帰宅することにしたのでした。] (*2) 2024/01/10(Wed) 19:39:27 |
【人】 七海 聖奈[サイン会からしばらくして 私は引っ越しの準備をしていました。 要らない物は出来るだけ捨てて 買ったけどもう手元に残さなくてもいい本は 古本屋に持って行って売ってしまったり。 大学生の一人暮らしですけれど、 案外荷物は多いものです。 引っ越しの理由を聞かれたときは、] (1) 2024/01/10(Wed) 19:39:46 |
【人】 七海 聖奈Wえ、引っ越し?どうして? 今の場所、大学に通いやすいって 決めたんじゃなかったの?W 壁が薄いのか、騒音が酷くて眠れなくて。 大丈夫、このためにお金貯めてたから。 (2) 2024/01/10(Wed) 19:40:23 |
【赤】 七海 聖奈[―――――というのは建前。 好きな人の住んでいるマンションに住みたいから、 とはいくらなんでも言えませんから。 止められたりしたら面倒でしょう? 毎日ネットで確認して 目的のマンションに空室が出たと知ってすぐ 私はそこに引っ越すことに決めました。 流石に隣の部屋に血腹先生がいるとまでは 知らないままでしたが。] (*3) 2024/01/10(Wed) 19:41:01 |
【人】 七海 聖奈[そう説明すれば 特に疑われることもなく納得してもらえました。 このためにバイトを掛け持ちしてまで 頑張ってお金を貯めていたので いいマンションを選んでも大丈夫なんです。 女の子の一人暮らし、お金をかけてでも セキュリティのしっかりした場所がいい。 そう主張すれば両親だって何も言いません。] (3) 2024/01/10(Wed) 19:41:36 |
【赤】 七海 聖奈[……発信機の示す位置はマンションから動かないまま きっと部屋に置かれたままなのでしょう。 捨てられていないことをうれしく思いつつ。 私は無事引っ越しすることが出来たのでした。] (*4) 2024/01/10(Wed) 19:42:48 |
【人】 七海 聖奈[荷解きも終わり、一段落着いた頃。 私は少し悩んでいました。 マンションではご近所づき合いとかするのでしょうか。 しないイメージの方が強いですが たとえそうだとしても引っ越しの挨拶くらいは したほうがいいかもしれません。] (4) 2024/01/10(Wed) 19:43:51 |
【人】 七海 聖奈[駅前の百貨店で買ったバターサンドを片手に お隣の部屋のチャイムを恐る恐る鳴らして。 隣の人が出てくれたなら、間髪入れずに] 隣に引っ越してきました、七海聖奈です。 えっと…… よろしくおねがいします![怖い人が出てきたらどうしよう、とか 緊張してしまったものですから 顔を見ずに挨拶して、お辞儀をするのでした。]* (5) 2024/01/10(Wed) 19:45:01 |
【赤】 七海 聖奈*** [引っ越ししたことで大学生活に 何か影響が出るかと言えばそんなことはありません。 徒歩や自転車での通学ならともかく 電車通学なこともあって 通学にかかる時間が大きく変わることもなく。 週に一度だけある一限から講義の日は 満員電車に乗らなければいけないのも変わりません。 掛け持ちしていたバイトは両方辞めて 家から徒歩三分のコンビニで働くことにしました。 家とバイト先が近い方が何かと便利ですし。 とはいえ、頻度はそんなに多くせず 週に2〜3日、大抵夜にシフトを入れていました。 家がこれだけ近ければ、 夜遅くなっても危ない目に合うこともないだろう、 なんて慢心があったのは否定できません。] (*5) 2024/01/10(Wed) 21:24:57 |
【赤】 七海 聖奈[引っ越してから一週間ほどは、大学を休んで 隣の部屋にいるあなたがいつ外出するのか ドアの開く音を頼りに聞き耳を立てて。 外出を書くんん出来たら、少し間を置いて後を追って、 行き先も確認していました。 ゴミ捨てのために外に出たのなら、 何時何分にごみ捨てに行くのかとか 以前であったスーパーに行く日、時間は 決まっていそうなのか、それともバラバラなのか。 何か趣味はあるのか、どこかに遊びに行ったりするのか。 とにかく、どんなふうに過ごしているのか知りたくて。] (*7) 2024/01/10(Wed) 21:26:16 |
【赤】 七海 聖奈[偶然を装って、同じ時間にごみを捨てに行っては おはようございます、って軽く挨拶もしました。 慌てて梳かしたせいで残ったままの寝ぐせを 気にする余裕もなく、 好きな人に朝から会えて嬉しいな、と 心の内で密かに舞い上がっていました。] (*8) 2024/01/10(Wed) 21:27:31 |
【赤】 七海 聖奈[別に相手に迷惑をかけてるわけじゃない。 これくらい、なんてことない。 持ち合わせていたはずの倫理観は とうに消えていましたから 自身の行動を不思議に思うこともなく。 ただ、知りたい、近づきたい。 その想いを形にしていくだけ。]* (*9) 2024/01/10(Wed) 21:28:06 |
【赤】 葉山 裕太郎[葉山という男の人生は、他人からの排斥が大部分を占めている。ストーキングという加害行為に基づく防衛行動、その異常性を幼い頃には母親に、成長してからは父親に指摘されてから今に至るまで、葉山が多数派と受け入れられることは万に一つもなかった。 小学校では白い髪は忌避され、中学と高校ではその顔立ちから反感を買い、その度に自分を悪くいう人間の事を徹底的に調べ尽くして恐怖を与えて追い詰めるようになってしまう。 特定の誰かに強い執念を持ち、プライバシーの柵を切り倒す。そうして首元に爪を立てれば、完了だ。 それこそが葉山が唯一持っている防衛の手段だった。] (*11) 2024/01/11(Thu) 4:08:33 |
【赤】 葉山 裕太郎[人は安息の地から石を投げる時にその本性を表す。醜く卑劣なやつらは自分の安全を確保できた時にしか他人に牙を向けない。 これは当然の措置なのだ。安息の地で石を投げる人々と腹を割って話し合うためには、彼らを地の底に引きずり下ろすしかない。 ストーキングという異常性が示す目的などただ一つ、葉山はそう信じて疑わなかった。] (*12) 2024/01/11(Thu) 4:09:41 |
【人】 葉山 裕太郎[サイン会からしばらくした日、自室で差し入れでいただいた紅茶を嗜みながら、さっき宅配ボックスに荷物を取りに行ったら引越し屋のトラックが止まっていたことを思い出す。 流石は人気のマンションだ、家賃も相応にするというのに直ぐに入居者がやってくる。 前の女性は静かな人だったから次もそうあって欲しいと願うばかりだと、そんなことを思っていると部屋のインターフォンが鳴り響く。 恐らくタイミング的にご挨拶だろうか。 流石に部屋着というわけにもいかず簡単な私服に着替えて扉を開けると、思いがけない相手に葉山は目を見開くのだった。] (6) 2024/01/11(Thu) 4:11:17 |
【人】 葉山 裕太郎[世界というのは本当に狭い。まさかここで三度目の出会いが来るというのは運命のいたずらとでもいうのだろうか。 そこに居たのは、サイン会で一番にサインを貰いに来てくれた彼女だった。] あはは、なんだか奇遇だね [何かを疑うわけではなく、ただの偶然だろう。 ここは人気のマンションだ。空けば誰だってやってきてもおかしくない。] (8) 2024/01/11(Thu) 4:12:28 |
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