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【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ『きみだけずるいと思いませんか』 ずるい。 そんな子どもじみた不平不満。 言いたい事は言えばいい。 清掃員だってそう思っていて、そうしていないわけじゃない。 何より、清掃員は何も、善意から詮索しないわけじゃない。 詮索しない代わりに詮索されない、そんな線引きをするだけ。 誰かが線を引くならば、 互いにそれを越えない事を暗黙の了解とするだけ。 『不公平じゃないですか』 『僕だって後悔をするんですよ』 『知りたかったと思って きっと後悔しながら死んでいくのに』 『きみだけ知りたいだけ知って、後悔をしないなんて』 『不平等じゃないですか』 『ずるいと思うのは、おかしなことですか』 ずるい、不公平、不平等だ。 清掃員の挙げ連ねる不平不満は、言ってしまえば、つまり。 自分だって、きみの事を知りたかった事の裏返し。 (-120) 2022/02/24(Thu) 15:43:29 |
【人】 清掃員 カミクズ>>19 ツルギ 「………介錯…」 その言葉の指す所はすぐにわかった。 あなたの申告は、きっと決して強がりなどではないのだとも。 ……いいや、どうだろう。 死体を見た事はあっても、人を手にかける感触は。 それは、いつまでもその手に残り続けるんじゃないだろうか。 「…もう少し、考えてみます。 死ぬのは怖いですから、 できるだけわけもわからないまま死にたくて。 どうすればできるかなって、考えてたところで…」 「でも、できるだけ死体、見られたくなくて。 見たらきっと、誰でも。 ああ、死んだんだなって思いますから…」 どうしても思い付かなかったら、その時はお願いします。 あなたの言葉にそんなふうに返して、力なく笑った。 (22) 2022/02/24(Thu) 15:54:53 |
【独】 清掃員 カミクズ/* クソォ〜〜〜〜〜ッッッ何度でも殺してほしい!!!! なんで人間は一回殺したら死んじまうんだよ!!? おかしいだろ!おかしいのはこの世界だ!正解!!!!!! (-125) 2022/02/24(Thu) 16:05:13 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ一緒にはめを外して、痛み分けをして。 そうして確かに楽しい時間を過ごした人の事を。 知らなくて良いと思う人なんて、そうは居ないはず。 そう、思いはする、わけだけど。 そうは思っても、自分がそう思われる事は考慮に入らない辺り。 あなたとこの清掃員は、そういうとこ、なのかもしれない。 『そうですか』 『最後が一人じゃないのは 嬉しいです』 『きっと、一人で死ぬのは寂しいから』 或る画家のように、それに全てを懸けるほどじゃないけど。 それでも、清掃員もまた、一人で死ぬのは寂しいと思う。 ただ見送られるだけでも、きっと少しは恐怖も紛れる、とも。 『でも』 『誰かと、っていうのは 難しいですよ』 『これから死ぬ人間との思い出なんて』 『きっと誰だって、無い方が良いに決まってます』 (-130) 2022/02/24(Thu) 16:37:52 |
【独】 清掃員 カミクズ/* 普川(チップ)とフカワ(チップ)口説いて フカワ(チップ)に死ぬとこ見ててするはめになりそうなんだけど 尋常じゃねえと思うんだけどオレこれ許されるのかな…… 死ぬんで許してくださいね 死ぬ方が許されない度高い説あるな (-133) 2022/02/24(Thu) 16:55:41 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ献身なんて、突き詰めて言えば単なる自己満足だ。 清掃員は、その自由意志を尊重するだけで。 侵害しない事で、侵害させない大義名分を得ているだけで。 別に、好きでもなんでもなかった。 「…………」 訥々と送られるメッセージが区切られた後に。 『そうしたいなら、止めはしませんよ』 簡潔な了承だけを返して、ログを閉じた。 お互い知らずに後悔するか、知って後悔するか。 それとも、知って後悔せず終わるのか。 多分、ここが岐路なのだろうなと、そう思う。 (-140) 2022/02/24(Thu) 18:36:27 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ探し人は、きっと少し歩いたくらいに見付かった。 多分、事故現場へ向かう前か、そこから帰ってきた後。 どちらにしても、大方寮の何処かで出会す事になりそうだ。 「………ああ、エノさん…」 清掃員は、あなたの遠慮ない言葉に機嫌を損ねたふうでもなく。 薄っぺらな笑顔のなりそこないを取り繕って答えを返した。 「…そう、ですね。死ぬのも怖いですけど… もしかしたら死なないかもしれないのも、怖いです」 あの立候補は、投票先が決まらなければ、というもので。 決して確実に投票されるような強制力は無い。 選ばれる可能性はかなり高いけど、まだ確定したわけじゃない。 「…すみません。 もしかしたら、明日以降に誰を選ぶか、という所は エノさんに任せきりになってしまうかもしれない…ですね」 個人的に相談に乗る事くらいはできるだろうけど。 誰かの命運を決めるその瞬間は、任せる事になってしまう。 そう思って、弱々しく謝罪を述べた。 (-144) 2022/02/24(Thu) 18:53:32 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ頬に手が触れれば、少しだけ面食らったようで。 下手な笑顔はそのままに、ほんの少しの困惑が広がった。 「……、時間ができれば、と思ったのも、そうですけど…」 でも、それは何もあなたに限った話じゃない。 考える時間が必要だったり、やりたい事があったり。 そういう人達に猶予を与えられたらと思った事も事実で、でも。 「一番の理由は、…ここで、少しでも楽しいなって思えたから。 エノさんが理解者を得た後なら、と思うのと そんなに変わりはないんじゃないかと思います。 幸せな内に死ねるのは、いいことですから…」 前回、この合議の場から帰った後。 今に至るまで、生きていてよかったと思える事は無かった。 そしてきっと、今回も。 生きて帰ったところで、同じ事になるんだろうな、とも。 だからきっと、これがいいのだと。そんな理由だった。 (-146) 2022/02/24(Thu) 19:26:13 |
【神】 清掃員 カミクズ自身への言及も、各々の主張にも。 何も言わず、曖昧に笑って視線を逸らした。 最悪、死んでもいい。 どこかそんな思考があった事は事実だったから。 (G75) 2022/02/24(Thu) 19:32:45 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「ひぇ、…え、ええっと……?」 縮まった距離に、あなたの様子にたじろいだ。 以前話した際は、面と向かって、ではなかったし。 もしかすると、合議の場で垣間見たかもしれないけれど。 何れにせよ、こんなに間近で見たのは初めてだったから。 それに、清掃員にとって、触れられる事はあまり馴染みがなくて。 昔はそうではなかったかもしれないけれど、 今となってはもう、慣れないものになってしまった。 「……その、誰かと他愛ない話をするの、久し振りで。 人との距離を気にしなくていいのもそうですけど…」 特殊清掃員という仕事は、複数人でするものでもないし。 仕事を通して会話が生じる事もそうそう無い。 どうしても臭いがつくから、距離感だって気にする必要がある。 「…極端な話、仕事以外で憂鬱じゃない時間があるのが新鮮で。 これまでは憂鬱さを紛らわす為に仕事ばっかりしていたから… 無理を言って、きついものをたくさん。」 「だから趣味と言えるものも、遊ぶような知人も居なくて。 二人乗りしたのも、ここでするのが初めてで。 …楽しかったんですよ」 (-148) 2022/02/24(Thu) 20:06:22 |
カミクズは、そのまっくらな瞳は、いつだって憂いを帯びている。 (a35) 2022/02/24(Thu) 20:10:29 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ推察通り、ここでの清掃員からは 腐臭、黴臭さ、とにかく死臭のようなものは感じない。 強いて言うなら、今は薄めた漂白剤と消毒液の中間のような。 「あ、わ… わぁっ!? く、くすぐった、ひぇ……」触れられる事を拒絶はしないけど、とにかく困惑しきりだ。 肉体労働をしているだけあって体つきはしっかりしてる方。 前々から、不思議な距離感の人だな、と思っていた。 一人気儘にしているように見える時もあれば、 一度関心を持てば他者を理解したいとどこまでも踏み出して行く。 客観的には無軌道のように見えるだけで、 多分、本人の中では筋が通っているのだろうけど。 気質としてはマイペースな方だけど、 したい事は人とわかり合う事、だからそんなふうになるのかな。 少し話して、今のところは、そんなふうに思っている。 「え……あ、絵、絵ですか…?」 急に描こうと言われても、何を描けばいいやら。 そもそも最後に絵筆なんてとったのは何年前だろう。 「えっと…エノさんは、ええと。 どんな絵が好きなんですか?」 (-159) 2022/02/24(Thu) 21:09:13 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ──夜を過ぎて、すっかり日が高くなった頃。 清掃員は、おざなりな仮眠を終えて。 ベッドから身体を起こすのも面倒で、 横になったままメッセージを開いて、送った。 散らかりっぱなしの部屋で、電気も点けないまま。 『会いに行くの』 『いつがいいですか』 正直な所、自分の事を人に明かすのは気が進まない。 気が進まないけど、でも。 自分が逆の立場なら後悔するだろうとも思うのだ。 溜息一つついて、ばらばらと散らばる髪を掻き上げた。 (-179) 2022/02/24(Thu) 23:19:21 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ『じゃあ、今から行きます』 そうでもしないと、ずっと先延ばしにしてしまいそうだから。 簡素な返信一つ返して、気怠げに起き上がって。 髪を纏めて、いつものつなぎを着て、帽子を被って。 身支度を終えてから部屋を出た。 『飲んだことないです』 付け足された問いへの返答は、やや的外れかも。 そもそもの話、この国では。 飲み慣れてる人なんかそうは居ないのだろうけど。 (-184) 2022/02/25(Fri) 0:43:55 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ──そして、部屋を出て暫くの後。 「…………」 指定された部屋の前で、一度、二度。 軽く握った片手を上げて、躊躇って。 それを何度か繰り返した後に、ようやく何度かノックをした。 (-185) 2022/02/25(Fri) 0:44:16 |
【独】 清掃員 カミクズ/* 普通だったら絶対汚部屋でストゼロ飲んでる独身なんだけど この国そんなバカバカ酒飲めねえんだよなあ〜〜〜 最初は酒に逃げてそ〜って思ってたんだけど 途中でその事思い出してないなと思いました。 (-187) 2022/02/25(Fri) 0:57:48 |
【独】 清掃員 カミクズ/* こんなん絶対一人で酒飲んでバチボコに酔っ払って どうにか日々の虚無をやり過ごしてる独身だもんなあ!? 少なくともオレはそう思います。アルコール耐性雑魚そう (-188) 2022/02/25(Fri) 1:15:08 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「───え、」 扉の向こうからする音、小さな声。 それに気を取られている間に、腕を引かれて。 当惑する間にするりと部屋の中へ引き込まれた。 実の所、ほんの少しだけ。 何処でもない場所、この部屋を指定された、その時点で。 予想はしていた。そうするだけの、何か理由があるのだと。 「く…暗いのは、怖くないです、けど……」 「……必要なことなら…」 身が竦む。手のひらにじわりと汗が滲んだ。 それを引き起こしているのは、暗闇そのものではなくて。 表情が読み取れない。相手の挙動が、意図がわからない。 その事が、どうしようもなく言いようのない不安を与えるのだ。 「…自分には、わからないです 意識して感情を表そうなんて、考えもしてなくて。 ただ、"楽しかった"と思ったのが全てで…」 それとも。 これも、それも、自分がそのように思っていたいだけですか? 「でも、…あの時のフカワさんは、楽しそうでしたよ…」 (-194) 2022/02/25(Fri) 2:33:54 |
【秘】 特殊清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……無意識でも笑顔、 意識して表情を変えようとしても笑顔。 作り笑いはできるのに、他の表情はできないんです。 でも、全部が嘘かなんて、もう自分でもわからなくて… …もう、どうする事もできないんです。癖みたいなもの…」 暗い部屋の中では、当然。 清掃員の、貼り付けたような、薄っぺらな笑顔は見えなくて。 僅かに強張った腕と、声色からのみ緊張が伝わる。 それから、ほんの少しだけの、途方に暮れたような響きも。 そうして、少しの沈黙の後に。 暗く、静かで、奇妙な穏やかさに満ちた部屋に落とされた、 どこか独白のような問いに答えるべく口を開いた。 囁くようなそれとは似て非なる、迷うような間を含んで。 「……かもり」 「上葛 掃守。 それが僕の名前で…外見は偽ってはいません」 「清掃員というのも、嘘ではないです。でも」 「…特殊清掃員って、ご存知ですか」 "それ"をよくよく知っていても、知っていなくても。 次に答えるのは、あなたの番だ。 何れにしたって、もう既に。 "清掃員のカミクズ"という虚構は崩れ去ってしまったのだから。 (-205) 2022/02/25(Fri) 4:30:54 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……お、面白い、ですか…? そんなふうに言われたのは…変だとは、言われますけど…」 その反応を受けて、少しだけ力が抜けた。 気味が悪い、だとか、へらへらしている、だとか。 そんなふうに嫌悪や叱責を受ける事は、ままある事だった。 そのようにあなたを不快にさせていないかが、何より気掛かりで。 「…仕事、たくさんありますよ」 「この制度で死ぬくらいならって 或いは、呼ばれるまでの一月の間に耐えきれなくなって。 自殺される方、たくさん居ますから」 大抵は、迎えに行った政府の人がそれを見付けるんです。 くらい笑みと共に、世界に失望したようにそう零した。 きっと、今あなたに伝わるのはその声色だけだけど。 「……邦幸さん。そうですか… 邦幸さんは、生きていて良かったと思える事、ありましたか。 嬉しかった事、幸せだった事、ありましたか。」 「僕は何もなかったんです」 「確かに昔は違ったけれど、今はもう。 このまま惰性で生き続けていた方が、 一思いに死ぬよりもずっとつらいと思ってしまったから。 あの時死んでいた方がましだったと思うんです。だって」 (-209) 2022/02/25(Fri) 5:41:18 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「 以前、この制度に選ばれた時 に、僕は」「人を蹴落としてまで死から逃れたのに」 「なのに、生きていて良かったと思える事は何も無かったから」 「今に至るまで、何一つ。」 (-210) 2022/02/25(Fri) 5:42:17 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……でも、今回、漸く少しだけ。 楽しかった、生きていて良かったなって思えたんです」 「だから…幸せな内に死ねるのは、いいことじゃないですか…」 へにゃへにゃと、力なく笑う。 その発言は、上葛という人間が。 この制度に選ばれるのが、"二回目"である事を示している。 (-211) 2022/02/25(Fri) 5:42:34 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「幸せな死なんてありません」 「こんな制度で死ぬ時点で、そんなものは有り得ません」 「ツバメの亡骸と鉛の心臓はゴミ溜めへ投げ捨てられる」 「そこにあるのは、あったとしても、せめてもの慰めだけだ」 (-214) 2022/02/25(Fri) 6:46:59 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「ねえ、わかりますか」 束の間、温度を失った声色は。 再び穏やかな諦念の色を取り戻して、問う。 生きていて良かった事、嬉しかった事、幸せだった事。 あなたがわからないと答えた、その何れでもなく。 「この制度で殺された人間は、 不要な部分だけを残して、ばらばらに切り刻まれて」 「どこの誰とも知らない人間の一部にされるんです」 「それがどんなに悍ましい事か。」 「 あんなのは人間の死に方じゃありません 」失望したように、吐き捨てるように、心から嫌悪するように。 けれど言葉は淡々と重ねられる、そんなアンバランスさ。 「家畜を屠殺するのと変わりません」 「僕の双子の兄は、そのように殺されて、戻っては来なかった」 (-215) 2022/02/25(Fri) 6:47:27 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「だからこの制度の事、嫌いです」 上葛という人間が抱く、この制度への激しい嫌悪感の理由。 以前は意図して伏せられたものの答えが、これだった。 「でもね、だからこそ、死んでやるんです」 制度そのものは嫌いで、それでも立候補をした。 ここで良い事があったからというのは、決して嘘ではない。 他にも理由はあるというだけの話だ。 「別に崇高な自己犠牲なんかじゃないんですよ」 「──記憶転移というものをご存知ですか。 臓器移植を受けた人の、性格なんかが変わった そんなよく聞くお話です。」 「樽いっぱいのワインにスプーン一杯の汚水を注ぐと、 樽いっぱいの汚水になる。」 「この制度で、望まない死を与えられた人間の。 その臓器から受け継いだ、昏い失意の記憶で、少しずつ。 この国は、人は、音も無く病んで行くんです 皮肉にも、命を、健康を分け合うこの制度によって。」 間違っても美談になんかなりやしない、絶望的観測。 皮肉げな色を滲ませて、笑ったような、気配。 「そんな夢物語を抱いて死ぬのも、悪くないじゃないですか」 (-217) 2022/02/25(Fri) 6:49:09 |
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