>>-1040
[この行為は何枚もレイヤーを重ねているものだといつも思う。
　隠したい過去の上からまた白い紙をしいて、
　匂いとか感触とか、
　癖とかかけられる言葉だとかも、
　新しく描こうとしても、気が付けば前と同じこともある。

　なので、今一度抱きしめられて、耳元に余裕のない口づけをされると、ほんのり口端があがり、また下がる]

　嫉妬ですか。
　してほしいです。
　
[乱暴されたことがあるので、
　途中、おそらくは拒絶の言葉を吐くだろうと思う。
　慣れた風にきどってみても、
　すぐに仮面ははがれるだろう。
　でも、それだからといって、止めてほしくない]

　――……ッ

[ボトムに手をかけられると、素直に腰を浮かして、
　こちらをみつめながらも性急な手の動きに、
　またチカさんの首に手を回して口づけた。
　肌を覆うものが取り去られてたら、熱かった部分、すこしひやりとしたので、まだ脱ぎ切れてないチカさんのシャツの間から、背中に手を伸ばした。
　もし、離れて服を脱ごうとしたならば、制して、そのままでいいですと、少しの間も離れてほしくないと]**

　

トラちゃんに嫉妬はしなくても。

[触られる箇所触る箇所、熱が篭るけれど、
　ひやり、下肢に塗りたくられるローションに、反射的になどが鳴った。
でも、それはすぐに優しい愛撫に眉を寄せて背を丸め、より、チカさんに抱きついた]

あ、駄目・・・

[すぐに冷たさは体感と入り混じり、
　快楽を呼び起こして、はしたない声が漏れて、
　同時に息があがる]

やめて・・・

[いや、やめてほしくない。
　やがて、ほどなく、彼の腕の中でその身体は軽く痙攣した]*