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【人】 ユスティ優秀な魔法使いの卵たちが集う魔法学園トカリス。 栄光の冠を擁する学舎の屋上で一人、 新たな魔法の詠唱を試みる青年がいた。 彼の名はユスティ・フレネル。 トップの成績を保ちながらも 一切の妥協を許さない学園の優等生。 授業の中で教えられるものは当然に 暇さえあれば独自の魔法を編み出しては試して 今日もまた狂ったようにその成果を求めていた。 (4) 2023/09/25(Mon) 0:49:07 |
【人】 ユスティ本物を目の当たりにすれば 自惚れる暇もないのだと彼は知っている。 新たに編み出された空間転移の魔法は 詠唱の甲斐も虚しく石ころを空へ運ぶのみ。 これでは星空へ旅立つことなど夢のまた夢。 夕焼け空の小隕石が 小さくため息をついて項垂れていた。** (7) 2023/09/25(Mon) 0:53:21 |
【秘】 エウロパ → ユスティ理論なんて知るもんか。 あの魔力は、ユスティなんだ、って。 感覚だけで、分かるの。 誰より気にかけてる人だからかな。 (-2) 2023/09/25(Mon) 1:55:23 |
【秘】 ユスティ → エウロパ昔はずっと彼女の一歩前を立っていた。 出会いの始まりは何気ない謁見。 どこか思い出の地 一人練習をしている時に 運命の歯車が微かに回り出した。 歳不相応に鍛え上げられた魔法の腕は 同じ年頃の子達の憧れの的となり、 彼女との出会いが努力に拍車をかける それはまさにユスティの自信の象徴。 その自信は成功という想像を生み 新たな技と強き精神の創造を促した。 (-5) 2023/09/25(Mon) 19:42:25 |
【秘】 ユスティ → エウロパしかし無常にも与えられる試練はその心を砕く。 技を磨こうとも魔の源流がなければ成り立たず その質量が不足した者は、溢れ出る者から お零れの灰汁を掠め取る他ないのだ、と。 (-6) 2023/09/25(Mon) 19:43:53 |
【秘】 ユスティ → エウロパユスティは直ぐに思い知った。 いつも苦労していた魔法の練習も エウロパといる時だけ尽く成功する。 その不和を秀才が察せぬわけもなく (-7) 2023/09/25(Mon) 19:45:02 |
【秘】 ユスティ → エウロパ心を砕かれるいつか前のことが巡り巡り、 彼女に放った告白じみた宣言が 蛇のようにまとわり首を締め付けていく。 守りたいと思った たった一人好きだった女の子が まさか──── (-9) 2023/09/25(Mon) 19:47:37 |
【人】 ユスティ図々しい申し出には無理難題で返すのがいい。 返事の記述と共に再び織り込まれた鳥は 彼女の穏やかなそれとは異なり 勢いよく直線上に飛び、地面へと刺さるだろう。* (26) 2023/09/25(Mon) 19:51:18 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 魔法の才を期待されて付けられた名前。 でも、その名に見合わず、魔力の欠片さえ 見つけ出すことが出来ずに。 ほんの子供だましみたいな魔法さえ使えない。 両親は、優しく接してくれたけれど 同い年の子達からは揶揄われることも多かった。 星の名をもらっておきながら 魔法一つ使えないのか、と。 (-19) 2023/09/25(Mon) 22:38:25 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 魔法なんて使えなくていいもん。 そんな風に拗ねては、悲しくなっていた。 憧れなんて持てなかったのに。 君と出会って世界は変わる。 私達の思い出の場所。 川のせせらぎが聞こえたのだけ覚えてる。 しょんぼりした顔で彷徨い歩いた先に ―――――君が、居たんだ。 (-20) 2023/09/25(Mon) 22:40:35 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 「……まほう、つかえるの? すごいね! 私、君みたいなまほうつかいに初めて会った! こんなまほう、見たことない!」 (-21) 2023/09/25(Mon) 22:42:26 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 周りの子よりも数歩先を行く魔法。 魔力が眠っていただけだと知らない私は 自分には出来ないものを見たんだと思った。 「私、エウロパっていうの。 また、まほう見せてくれる? やくそく……いいよね?」 そう、言ったあの日から。 運命の歯車は回り始める。 (-22) 2023/09/25(Mon) 22:43:00 |
【秘】 エウロパ → ユスティただ、もっともっとユスティの魔法を見ていたい。 そして、君みたいに魔法が使えるようになりたい。 魔法への憧れが生まれるんだ。 その想いは、知らず知らずのうちに 君の手助けへとつながる。 (-23) 2023/09/25(Mon) 22:44:24 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 「がんばって、 私はいつでも君を応援してるから!」 君の手を取って、微笑む。 その何気ない行動一つで 足りなかった魔力が君の手へと渡って。 それは無意識の手助け。 私にとってはただの応援。 君にとっては―――――。 (-24) 2023/09/25(Mon) 22:45:18 |
【秘】 エウロパ → ユスティ あの日の言葉を忘れたことなんてないよ。 大好きな人の言葉だもん。 約束みたいなあの言葉。 いまも、まもってくれるのかな。* (-26) 2023/09/25(Mon) 22:46:31 |
【人】 ユスティ本来なら出来ないと決めつけるはずだ。 だがしかし彼女は疑わない。 やればできると、疑わない。 挫折を知らないがために 己の実力に蓋をしないからこその芸当 無邪気な大声に心がささくれだつ様は ユスティ自身もまた自己嫌悪を覚えてしまう。 (44) 2023/09/25(Mon) 23:24:25 |
【人】 ユスティ誰もが見惚れた姫の舞 時間が止まったかのような錯覚さえ覚える光景は 目に見える全てを魅了するだろう。 しかしながら裏腹にユスティが感じるものは 腸が焼け爛れたかのような嫉妬でしかなかった。 (50) 2023/09/25(Mon) 23:28:50 |
【人】 ユスティ風に晒された心が乾く。 風が止まり傍へ降り立つ女神は 今のユスティにとっては魂を削る死神に等しい。 嫌味を吐き捨てると離れるように エウロパの三歩先を歩こうとして 何をしていたのかと問われてしまえば 一度だけ歩を止めて 漆黒に淀んだ瞳で問いかけを返す。 (52) 2023/09/25(Mon) 23:30:26 |
【人】 ユスティとはいえ約束は約束だ。 こんなくだらないイベントさっさと済ませよう 妙な真面目ぶりを披露しながら ユスティの足はただ静かに図書館へ向かう。* (55) 2023/09/25(Mon) 23:32:24 |
【秘】 ユスティ → エウロパ魔法は万能ではない。 有用ではあるが結局使い手に依存する。 幼い頃からその事実に気づいたユスティは 決して自分を選ばれた人間だと驕ることなかった。 魔法が使えないことを嘲るなんて以ての外。 そういう魔法使いはユスティにとっては もっとも許せない人種のひとつであった。 (-28) 2023/09/26(Tue) 0:07:41 |
【秘】 ユスティ → エウロパ自分が選ばれて当然とは思わない。 しかし努力を重ねれば選ばれる可能性があるし 選ばれる人間でありたいと走り続けることは ユスティにとっては代謝にさえ近いもの。 川が流れる森の奥深く 血と汗が滲む秘密の修練場は 彼にとってもまた思い出の場所。 (-29) 2023/09/26(Tue) 0:08:31 |
【秘】 ユスティ → エウロパ鍛錬を続けていくうちに焦燥が募る。 努力を重ねれば重ねるほどに 理想とした場所から遠ざかっていくような感覚。 心のどこかでは気づいていたはずだ。 自分は凡人で、選ばれた才能などないのだと。 (-30) 2023/09/26(Tue) 0:09:42 |
【秘】 ユスティ → エウロパ突きつけられそうな現実に 澄んだ空を運ぶ一人の少女。 それこそユスティがこの世界で 最も恨み、最も愛する人。 (-31) 2023/09/26(Tue) 0:10:01 |
【秘】 ユスティ → エウロパ必死に平静を装っても心はごまかせない。 栄光への崖に亀裂が入った時に 屈託のない素直な賞賛は心地が良かった。 「エウロパ、素敵な名前だね。 ボクはユスティ。 エウロパはどうしてこんなところに?」 それはそうと、ここは誰も好んでくる場所じゃない。 この出会いは全てが数奇に満ちている。 (-33) 2023/09/26(Tue) 0:12:42 |
【秘】 ユスティ → エウロパ誰かに努力を認められる。 ただそれだけの事がどうしようもなく嬉しい。 また魔法が見たいという彼女を ユスティが断るはずもなく なんどもこの場所で会うにつれて いつしか彼にとってもまた エウロパが来る時間に焦がれるようになった。 (-34) 2023/09/26(Tue) 0:14:21 |
【秘】 ユスティ → エウロパ応援されると言われて気が舞い上がる。 まだ器が幼いユスティには 静かに脈々と流れてくる魔力を感知できず 手を取られてほのかに顔を赤らめる姿は 今にして思えばなんと哀れなことだろう。 キミにとっての一番であり続けたい。 幼き無垢な恋心は 人生最大の挫折によって打ち砕かれるというのに。 (-35) 2023/09/26(Tue) 0:15:13 |
【秘】 ユスティ → エウロパそれから長く年月が経つと あの有名な魔法学園トカリスが 優秀な魔法使いを育てるために 推薦によるスカウトをはじめる時期となる。 選ばれた者には手紙が届くという。 ユスティにとっても大切な一大イベント そしてこれこそが惨劇の序章。** (-37) 2023/09/26(Tue) 0:18:53 |
【人】 ユスティとっさにエウロパの身体を支えながら ユスティは呆れた様子でため息をつく 下手な言い訳をする理由もよく分からないが だとしてもっと上手く言って欲しい これではリアクションもしづらくて仕方ない。 当のエウロパ本人は保健室に行くどころか 図書室に行こうと頑なだ。 その理由が宿題ではないことくらい分かる。 と言ってもじゃあその理由はなんだと 聞かれたところでそこまでは分からない。 (81) 2023/09/26(Tue) 19:01:49 |
【人】 ユスティ腹立たしい。 まるで子供の相手でもしているようだ。 なんの悪意もなく、含みもなく、 自然のままに力を行使する。 その結果どんなことが起こるか 確証は得ずとも憶測はいくつか思い浮かぶ。 いや、思い浮かべなければいけないはずだ。 そしてそれをわざわざ 天才になど教えてやる義理もない。 (82) 2023/09/26(Tue) 19:05:52 |
【秘】 ユスティ → エウロパエウロパの手を引くと彼女を抱き締める。 魔力が流れる蓋を少しだけ締められれば あるいは不必要に湧き出て器から零れるものを 掬いあげて整えることが出来れば。 それが適切だったかどうか…… (-39) 2023/09/26(Tue) 19:07:44 |
【人】 ユスティこれは軽い応急処置にしかならないが これで何とかなったというのなら そのまま図書室へ行くとしよう。 ただ今後不調を誤魔化そうものなら 保健室に磔にでもしてやろう。* (84) 2023/09/26(Tue) 19:11:32 |
【秘】 エウロパ → ユスティ私の周りには魔法が使える子が多かった。 そういう子たちが集まってたのかな。 その中で、魔法が使えなかった私は 笑いの対象にしかならなくて。 仲間外れにされてしまったんだ。 (-41) 2023/09/26(Tue) 19:17:08 |
【秘】 エウロパ → ユスティ そのことがすごく悲しかった。 魔法が使えない人もいっぱいいるよ、と 両親はそう教えてくれたのに まるで魔法が使えることが 当たり前みたいに言われて、輪から外されて。 ひとりぼっちになってしまった私は 森の奥深くに迷い込み 君の秘密の場所へと辿り着く。 (-42) 2023/09/26(Tue) 19:17:29 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 魔法が使えなかった私の傍に居てくれた。 それだけで、私にとって君は一番なんだ。 ……君が凄い魔法使いじゃなくたって。 (-43) 2023/09/26(Tue) 19:19:16 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 「すごいよ?私は出来ないし 他の子の魔法ともちがうもん!」 心から凄いって思ったんだ。 魔法が使えないと思っていたから 魔法のことを何一つ知らないから。 何のためらいもなく、賞賛を口にできる。 (-44) 2023/09/26(Tue) 19:19:47 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 「……わたし、仲間外れにされちゃったんだ。 まほうが使えない子とは遊ばない、って。 ……ユスティは、遊んでくれる?」 どうしてここに、と聞かれれば 言われたことを思い出して 少し表情が暗くなってしまったと思う。 君の方を見る瞳にも、きっと不安が滲んでた。 (-46) 2023/09/26(Tue) 19:20:38 |
【秘】 エウロパ → ユスティ でも、君はまた魔法を見せてくれるって。 私の頼みを断らないでいてくれた。 何度も秘密の場所で会って 君の魔法を、魔法の練習を見せてもらった。 最初はね、魔法が見たいって気持ちの方が 強かったのかもしれない。 でも、そんなの最初だけだった。 君と一緒にいることが、会う目的になって 時を重ねていけばいくほど 君が大切なんだ、って想いは強くなっていく。 (-47) 2023/09/26(Tue) 19:21:28 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 大切だという想いは今も変わらない。 あの頃は意図していなかった魔力供給。 今なら、自分の意志で、それができる。 君になら、全てを渡してもいいとすら思うのに。 ……それも哀れだって、君は言うのかな。 (-48) 2023/09/26(Tue) 19:21:52 |
【秘】 エウロパ → ユスティ私にとっての一番はずっと君なのに。 一番でありたいという心を 打ち砕いてしまったのが私だったなんて。 月日が流れて、魔法学園に入学できるほどに 私もユスティも成長した。 幼い頃よく遊んでいた私達。 勿論、そのつながりは変わらないままだった。 これからも変わらないんだと思ってた。 (-49) 2023/09/26(Tue) 19:22:43 |
【秘】 エウロパ → ユスティその日は一人で魔法を使ってみようって 外で練習してたんだったかな。 近くで君の魔法を見続けていたからなのか 私はその日、ようやく魔法を成功させて。 手に小さな青紫の花を握ってたんだ。 魔法で咲かせた、スターチス。 君を想って咲かせた花。 君に渡したいって思ったの。 初めて魔法が使えたんだよ?って。 (-50) 2023/09/26(Tue) 19:23:24 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「あなたはとても強い魔力の持ち主ね。」 「ぜひ、魔法学園トカリスに来て欲しい。」 通りかかった大人に、 花を咲かせた瞬間を見られてすべてが変わった。 私をスカウトしたのは学園トカリスの関係者。 誰だったのかはもう、よく覚えてない。 (-51) 2023/09/26(Tue) 19:23:49 |
【秘】 エウロパ → ユスティ……選ばれたのは、それを求めてた君じゃなかった。 魔法が使えないと思われていた私に 選ばれたものの証である手紙が届いて。 ユスティは魔法学園に入学するんだと思ってたし 魔法が使えない私は入学出来ないとも思ってた。 だからね、手紙が来たのは素直に嬉しかったんだ。 君も喜んでくれるんじゃないかって 勝手に、そう思ってた。 (-52) 2023/09/26(Tue) 19:26:07 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「ユスティー! きいてきいて! この間、魔法が成功したの! お花咲かせたんだよ! ユスティにも見て欲しいなって思って。 それとね、魔法学園トカリスから手紙貰った!」 自慢なんかじゃなかったの。 ただ、私は、これで君と同じ魔法使いだね、って。 同じ場所に行けるよね、って。 ただそれだけのつもり、だったのに。** (-53) 2023/09/26(Tue) 19:26:52 |
【秘】 ユスティ → エウロパ魔法が使えることがそんなに偉いのか 迫害とも呼べる文化的風潮の暴力に晒され まるで逃げるようにやってきた少女 魔法というものを忌み嫌ってしまっても おかしくないはずなのに たった一言賞賛を口にできることが どれだけ素晴らしい行為なのか 知れば追い返そうだなどとは決して思わない。 (-54) 2023/09/26(Tue) 23:32:09 |
【独】 ユスティキミの美徳とも言える真っ直ぐな賞賛を 素直に受け取れなくなってしまったボクには キミの傍にいることさえ烏滸がましいのだと それがキミには言えない ボクの本当の気持ち。 (-55) 2023/09/26(Tue) 23:35:18 |
【秘】 ユスティ → エウロパ幼き少年は少女の不安げな声に首を縦に振る 暗い表情が物語るその出来事は この場所では起こらないのだと示すように。 「魔法のコツは想像力なんだ。 イメージがすごく大切なんだよ。」 やれるまで練習すればきっとできる そう信じて疑わないユスティは 自ら学んできた魔法の扱い方を エウロパに惜しみなく伝えて 時には練習に付き合うとさえ 言ってみせるようになった。 (-57) 2023/09/26(Tue) 23:35:47 |
【秘】 ユスティ → エウロパいつかキミと二人で魔法を使えたら。 エウロパに魔法を教えていくにつれ そんな憧れに近い空想が身体を突き動かす。 最後はもう理屈で語ることは出来ずに ただひたすらに彼女の成功を願う。 (-58) 2023/09/26(Tue) 23:37:06 |
【秘】 ユスティ → エウロパそれが功を奏したのか はたまたエウロパの観察眼の賜物か 恋心から造られた想像の具現は あまりにも大きな軋轢を生んでしまった。 (-59) 2023/09/26(Tue) 23:38:48 |
【秘】 ユスティ → エウロパ時は流れ、そろそろスカウトが終わる時期 ポストの中身を確認する日課も今日で終わり。 結果は褒められたものではなかったけど あまり落胆はしていなかった。 自分が特別優れているとは思ってなかったし それでも挑戦できたことには 確かな意義があったとユスティは疑わない。 そしてなにより その努力の中でも大切な時間を過ごせたのだから。 (-60) 2023/09/26(Tue) 23:39:37 |
【秘】 ユスティ → エウロパユスティはその日もまた 魔法の鍛錬に勤しんでいた。 今日もまた来てくれるであろうエウロパに ダメだったという結果を伝えて。 それでもまた一から頑張って自力で トカリスに入学してみせるという 決意を表明するために。 (-61) 2023/09/26(Tue) 23:40:09 |
【秘】 ユスティ → エウロパ天才なんかじゃなかった。 それでも良かったのだ。 普通の魔法使いとして 普通の彼女の傍にいれるのなら どこまでも頑張れる気がした。 (-62) 2023/09/26(Tue) 23:41:16 |
【秘】 ユスティ → エウロパ動悸が止まらない。 ユスティは堪らず胸をうずくまった。 脳が煮えたぎり、黒い血が駆け巡る。 エウロパが受け取った手紙は有能の証。 つまりエウロパの力は自分よりもずっと上で 魔法を使えないというのは嘘だったということ。 そこに当人の自覚があろうとなかろうと 彼女の力は本物で、自分には無いものだと もはや疑いようのない事実。 (-67) 2023/09/26(Tue) 23:47:25 |
【秘】 ユスティ → エウロパこの数年、自分も成長したと思っていた。 いままで出来なかったはずの魔法が使えて いままであやふやだった魔法も エウロパといる時だけは強力な形となって 大人にも引けを取らない仕上がりになった。 好きな女の子前で努力したらいつもより頑張れたと 己の都合のいい解釈をしただけで その実態は自分よりずっとずっと優れた少女の力を ただ借りていた、己は狐でしかなかったのだ。 (-68) 2023/09/26(Tue) 23:48:43 |
【秘】 ユスティ → エウロパもし彼女がなにか尋ねようとも 立ち上がるユスティが何かを答えることはなく。 その日を最後に ユスティがその場所を訪れることはなくなる。 エウロパに声をかけることも エウロパと行動を共にすることも 全てを拒絶するように 秀才は天才の前から姿を消した。** (-73) 2023/09/26(Tue) 23:54:43 |
【秘】 エウロパ → ユスティ……ドキドキしてるの、私だけなのかな。 何のためらいもなく抱きしめてくれるユスティは 私の事、なんとも思ってないのかな。 もし、そうだとしても。 私はこの短い時間を少しでも長いものにしたくて 自分からもユスティに抱きついた。 身を委ねていれば、魔力の流れが変わっていく。 あるべき器に、戻っていく。 (-76) 2023/09/27(Wed) 6:04:58 |
【秘】 ユスティ → エウロパユスティにとって この応急処置はあまり良いものではない。 需要を超えた供給は時に器を破壊する。 供給相手がエウロパであれば 少しの油断でこっちが倒れてしまい 最悪の場合死に至ることさえある。 (-78) 2023/09/27(Wed) 9:53:46 |
【秘】 ユスティ → エウロパそれでも処置を躊躇わないのは 今この瞬間だけなら 彼女に触れても許される気がしたから。 こちらに抱きつく彼女の応えには 何も気付かないふりをして こんな時しか触れてはいけないのだと 強く自らを戒めるように 処置が終われば何も言わず離れていくだけ。 (-79) 2023/09/27(Wed) 9:54:24 |
【秘】 ユスティ → エウロパ離れた距離が名残り惜しまないように 背を向け距離を開くと いつかを思い出させるか細い声に ユスティは唇を噛み締める。 やめてくれよ。大切な人、だなんて ボクにはもうその資格などないのに。 咄嗟に出そうになってしまった過去の痛みを 膨大な魔力とともに飲み込む。 それを口にすることは、決して許されないから。 (-80) 2023/09/27(Wed) 9:55:06 |
【秘】 ユスティ → エウロパ「たとえ体力自慢の騎士だろうと 太刀筋が洗練されていなければ いつかは体力が尽きて 洗練された太刀筋に首を斬られてしまう。 あるいは たとえ他より大きなバスタブだとしても 適切に蓋を締めなければあっという間に空になる。」 (-81) 2023/09/27(Wed) 9:55:53 |
【秘】 ユスティ → エウロパ代わりに口から出たのは 不安への答えではなく 不愉快な笑顔を浮かべた天才への、 当てつけにも等しいヒントだった。 (-83) 2023/09/27(Wed) 9:56:46 |
【人】 ユスティ喜ぶエウロパの横で静かにぼやく。 ちなみに嫌味ではない。しっかりと本音だ。 一大任務を終えて図書室を出ると 校舎もすっかり人の気配がしなくなり、 夕暮れに焼ける廊下を二人で歩いていると ふとエウロパがお礼などと口にする。 ユスティにとってこれ程困る質問もそうはない。 欲しい物は特にないし、手伝うと言っても 彼女に手伝われること自体が ユスティからすれば自身の失敗そのものなのだ。 (112) 2023/09/27(Wed) 10:05:20 |
【人】 ユスティどうせ要らないと言っても聞かないだろう。 初めから断る選択肢など許されていない。 返答に困ったユスティはため息混じりに 保留という逃げの手段へと転じるしかなかった。* (114) 2023/09/27(Wed) 10:06:14 |
【秘】 エウロパ → ユスティその言葉一つに、どれだけ救われただろう。 不安を吹き飛ばす君の言葉が嬉しくて ぱぁっと明るい表情になって。 「想像力……あんなことできたらいいな、って 考えてみたらいいのかな。」 (-87) 2023/09/27(Wed) 12:40:57 |
【秘】 エウロパ → ユスティ やれるまで練習すれば、いつかきっとできる。 この考え方は今の私も持っている。 今の私の根幹にはユスティがいるの。 惜しみなく伝えられた魔法の扱い方を 推さなかった私が理解するには かなりの時間がかかったし 付き合ってもらった練習も、 あまり良くない結果が続いてしまった。 眠る魔力を引き出すには 私は幼すぎたのかもしれない。 (-88) 2023/09/27(Wed) 12:41:38 |
【秘】 エウロパ → ユスティいつか君と二人で魔法を使いたい。 ユスティに教えられるうちに その想いばかり強くなっていく。 それでも、君の前で成功を見せられない。 (-89) 2023/09/27(Wed) 12:42:28 |
【秘】 エウロパ → ユスティユスティが頑張っているのは私も知っていた。 ユスティならきっと大丈夫だよ、なんて 無責任な言葉だったね、今にして思えば。 嫌味でも何でもなく、 心からの言葉だったのに 私が手にした招待状はその言葉を 君にとっての嫌味に変えてしまうんだ。 (-91) 2023/09/27(Wed) 12:43:20 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 天才なんかじゃなくていい。 普通の女の子として 君の傍に立てるなら、なんだっていい。 ……贅沢なことじゃないはずなのに。 (-92) 2023/09/27(Wed) 12:43:54 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「―――――、どうしたの?」 うずくまってしまった君に慌てて駆け寄り 大丈夫?って声をかける。 私の言葉が原因だと分かっていながら 放っておく事なんて出来るはずがない。 (-96) 2023/09/27(Wed) 12:45:50 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 嘘なんかじゃなかったんだ。 本当に、今までは魔法が使えなくて 君が根気強く教えてくれたから やっと、成功したんだよ、って。 眠っていた魔力を目覚めさせたのは君なんだ。 君がいなければ魔法使いにはなれなかった。 (-97) 2023/09/27(Wed) 12:46:19 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 私は知らない。 溢れてしまう自分の魔力が ユスティの魔法を手伝っていたなんて。 私は知らない。 魔法の成功、が大事なんじゃなくて 自分自身の力で成功させたいと、 ユスティが思っていることなんて。 (-98) 2023/09/27(Wed) 12:46:45 |
【秘】 エウロパ → ユスティ問いかけに返事は返ってこない。 思い返せば、ユスティが推薦を手にしたと 一言も聞いてないのに、手にしたのだとばかり あの時は信じ込んでいた。 それが、どれほど残酷なことだったのか 私には想像することしかできない。 痛みを真に知っているのはユスティだけ。 (-104) 2023/09/27(Wed) 12:49:31 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 次の日、いつもの場所に行っても 大好きな人の姿はなく。 嫌われてしまったんだ、と思った。 手に握られたスターチス。 君に渡したいと思ったのに 君が選んだのは拒絶だったから。 渡すことも出来ないまま。 (-105) 2023/09/27(Wed) 12:50:42 |
【秘】 エウロパ → ユスティ うずくまって泣きじゃくる少女の心に 反応するかのように周りの温度が下がっていく。 天まで悲しみに共鳴するかのように 雨が降り注いで、服が濡れる。 いつしか心地よい川のせせらぎは聞こえなくなり 冬でもないのに流れる水はすっかり凍り付き 降っていた雨は雪へと変わる。 涙さえ凍り付き、寒さに少女が倒れてしまっても 魔力が尽きるまで季節外れの雪は降り続ける。 (-107) 2023/09/27(Wed) 12:51:56 |
【秘】 エウロパ → ユスティ異常な魔力を感知した誰かが 少女を見つけたときには、 雪こそ降りやんでいたものの あたりは真冬のように寒いまま。 少女は寒さで死ぬ寸前だった。 手に握られたままのスターチスは 寒さにしおれ、凍り付いてしまっていた。 (-108) 2023/09/27(Wed) 12:52:39 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 辛うじて助かった少女は どうしてあんな場所にいたのか、 どうしてあんな魔法を使ったのか 聞かれても答えることが出来ない。 「…………おぼえて、ない。」 大切な人に、何を言われたんだっけ。 なんとなく、悲しかった気がする。 記憶を塗りつぶして心を守ろうとした結果。 原因不明の魔力暴走だけが、残ってしまった。 (-109) 2023/09/27(Wed) 12:53:23 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 魔法が成功した、って伝えたかっただけなのに その成功体験は、大切な人を傷つけてしまった。 初めての成功が大失敗に変わったから、 魔力制御が上手くいかない。 成功が失敗に変わることを 無意識にずっと恐れている。 成功すればするほど好きな人から遠ざかるなら 成功なんて要らない、その気持ちが。 (-110) 2023/09/27(Wed) 12:54:27 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 私の身を危険にさらし続けているのだと。 私自身が知ることはできない。 拒絶されたあの日の記憶を 塗りつぶしてしまったから。** (-111) 2023/09/27(Wed) 12:55:37 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 自分自身が危険なだけなら 魔力制御なんて簡単に覚えないだろうけれど 君にまで危険が及ぶのだと、 そこまで考えを回すことが出来たなら 話は違ってくるのに。 君がそこで躊躇わないから。 当たり前のように危険を冒すから 大丈夫なのだと思ってしまう。 (-113) 2023/09/27(Wed) 16:53:48 |
【秘】 エウロパ → ユスティ だから、君の行動に甘えてしまうんだ。 こんな時じゃなくても触れていたいのに こんな時じゃなければ触れられない。 求めるように抱きついても 気づかないふりをされてしまうのが寂しい。 ただの応急処置、でしかないのかな? 君の心はやっぱり分からないまま。 (-114) 2023/09/27(Wed) 16:55:11 |
【秘】 エウロパ → ユスティ 私の心は今も変わらない。 君は大切な人なの。 君にとっての私も同じであってほしい、 それがわがままだとしても。 私の気持ちすら否定されてしまうのは……。 返ってこない言葉が否定に感じられて。 (-115) 2023/09/27(Wed) 16:55:46 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「…………それがわかってないから 倒れそうになる人だっているのに どうして自分を下げるようなことを言うの? 君だから、分かるんじゃないのかな。」 (-116) 2023/09/27(Wed) 16:56:06 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「……アドバイス、ありがとう。 言いたいことは分かるよ。」 でも、解決方法が分からない。 特に、魔力を練って洗練させる方法が。 ……その方法はきっと自分で考えないといけない。 だから、口を噤んでお礼を言うにとどめて。 (-118) 2023/09/27(Wed) 16:56:48 |
【人】 ユスティユスティが言葉を失ったのは想像に難くない。 自分のルーツくらい知っておこうとは思わないのか ありのまま我が道を生きる天才の感性は 自らの常識ではやはり語れない。 天才とは極端に興味の矛先が偏るものだと 誰かが言っていたのだが エウロパにもその片鱗が見えた瞬間だった。 思わず眉間を指で押えながら 魔法でエウロパの持つ参考書のページを捲る。 ページは木星群にある衛星の内容が書かれた 場所でぴたりと止まりユスティは解説を挟む。 (129) 2023/09/27(Wed) 20:25:48 |
【人】 ユスティ「エウロパという衛星は表面が氷になっていて その奥にはたくさんの水があるとされるけど 最近では生命が生き残れるだけの 環境があるとも言われているんだ。 遠い将来エウロパに人が移住する そんなことも有り得るかもしれないね。」 (130) 2023/09/27(Wed) 20:26:44 |
【人】 ユスティ「そもそも、人に頼らずして 成し遂げるからこその成功でしょ。 日頃やろうとしていることなのに キミに手伝われてたら意味が無いんだよ。」 (133) 2023/09/27(Wed) 20:29:24 |
【人】 ユスティ何もおかしなことは言っていないはず。 だがそれで彼女を納得させられた、 というわけでもなさそうだ。 むしろ行くなと前に立ち塞がれるように 物理的な逃げ場まで塞がれてしまう。 (134) 2023/09/27(Wed) 20:30:44 |
【人】 ユスティ「相変わらず燃費が悪いね。 何か食べていったらいいんじゃない?」 そこは魔力との関係も否定できないから だらしないなどと言う気もなく。 ため息をつくエウロパは流石に不憫で ついつい買い食いの提案をしてしまう。 後は自分だけそそくさと帰ろうと思うのだが それを果たしてエウロパが許してくれるかどうか。* (137) 2023/09/27(Wed) 20:34:28 |
【秘】 エウロパ → ユスティ*** 私が学園トカリスに入学してすぐの頃。 まだルームメイトとも仲良くなってなくて 頼れる友達が一人もいなかった頃の話。 その日はグラスに水を満たす授業があって。 上手くできなかった私は放課後に 空き教室でグラスのふちを叩いては 水を出そうとしていた。 (-119) 2023/09/28(Thu) 23:15:15 |
【秘】 エウロパ → ユスティ「みんなどうやってるのーーーー。」 授業では水を出そうとするたびに グラスが粉々に割れてしまって上手くいかなかった。 出来なかった人は自分で練習するように、と 言われたから、ため息をつきながら練習していた。 ……でも、一向に上手くいかない。 (-120) 2023/09/28(Thu) 23:15:37 |
【秘】 エウロパ → ユスティW魔法のコツは想像力なんだ。W 幼い頃に聞いた言葉を思い出して 杖に意識を向けながら水を思い浮かべる。 ユスティと一緒に練習していた時は 川のせせらぎが聞こえて来たっけ。 ……なんて、考えてしまったせいなのか。 (-121) 2023/09/28(Thu) 23:16:05 |
【秘】 エウロパ → ユスティいつの間にかグラスから特区に溢れた水は 机を濡らし、足元まで水がしたたり落ちる。 「え、出来てる……?? でもこれどうやって止めるんだっけ?! 」止めないと、そう思っても 焦ってるからなのか、止まらなくて。 むしろ水の勢いはどんどん増していく。 (-122) 2023/09/28(Thu) 23:16:54 |
【秘】 エウロパ → ユスティ服どころか教室の床まで水浸しにして それでも私は魔法を止めることが出来ず。 「だれかー!!これとめてーー!」 もう誰でもいいから止めて欲しい。 そんな気持ちで叫んでた時かな。 君が来てくれたのは。* (-123) 2023/09/28(Thu) 23:17:32 |
【人】 ユスティ危うく馬鹿と言いかけた。 何とか耐えた自分を褒めてやりたいと ユスティは気を取り直す。 氷になにか嫌な思い出でもあるのか。 エウロパの表情は暗い。 昔、森の中だけ季節が変わった あの時のこととなにか関係があるのだろうか。 考えたところで仕方がないのだが。 この勉学と魔法の技については エウロパという少女はまだまだ謎が深い。 きっと未熟さの中に眠る信念のような芯を ユスティが知ろうともしないせいだ。 (153) 2023/09/29(Fri) 23:35:12 |
【人】 ユスティ勉強範囲ではない話に食いつかれても困るのだが、 興味を否定する行為は学びにおいては毒になる。 本当なら歳が十になる頃には看破すべき ステージのはずなのだが、 まだ到達していないのならば合わせる他ない。 誰かの力を借りるの悪いことじゃない、などと 救われない正論を言われて顔を顰めるのは エウロパのステージの話とはまた別のことだが。 (155) 2023/09/29(Fri) 23:38:14 |
【人】 ユスティ「仮に力を借りたり、助け合ったり そうやって大きな物事を達成する時には 携わる人同士の力がある程度 釣り合っていなければダメなんだ。」 (156) 2023/09/29(Fri) 23:38:35 |
【人】 ユスティ「例えばキミの力を借りて ボクがなにか難しい術を成功させたとしよう。 キミとボクが同じくらいの力なら 協力し合ったと誰が見てもわかる。 でも今キミの力を借りるボクをみたら 皆はボクの事をなんて言うと思う?」 (157) 2023/09/29(Fri) 23:39:36 |
【人】 ユスティユスティはそれ以上を語らず暗に告げる。 エウロパとの間で協力など成立しない。 だからキミにしてもらうことなど何も無いのだと。 決して相入れることなどないし 狐は狐としかつるめない。 その国境を改めて示しながら どこか侘しげにため息をついた。 (160) 2023/09/29(Fri) 23:42:57 |
【人】 ユスティ突如としてユスティに電流走る。 やはりエウロパはただで帰す気がないらしい。 本当は自室で簡素な食事でも作ろうと だからエウロパの誘いには乗れないと そう言おうとして口篭った。 「私もユスティのご飯食べたい!」 と言われる未来しか見えない。 それだけは本当に勘弁して欲しい。 どうにかして断る理由を考えていると エウロパに手を取られた。 男なら嬉しいはずの女の子からお誘い。 だが当の本人にとってはまるで手錠だ。 (161) 2023/09/29(Fri) 23:43:59 |
【人】 ユスティ魔力の分流は肌同士の接触により起きる。 触れれば触れるほど分流の地点は増え より多量の魔力を伝達できるものだ。 しかしエウロパの量は異常であり 手を繋ぐだけでも支障が出かねない。 ごめんと謝りながら手を離しながら どうして自分が謝っているのかと戸惑っていると 何を想ったのか、エウロパの足が止まった。 (163) 2023/09/29(Fri) 23:45:32 |
【人】 ユスティ静かに答える。しかしユスティには分からなかった。 その質問はエウロパにとってなんの意図があるのか。 自分が仮に他の人に同じことをしたとしても それが処置でエウロパも同じやり方を知っていたら きっと同じことをするのではないか。 そこになんの差があるというのだろうか。 (166) 2023/09/29(Fri) 23:47:14 |
【人】 ユスティそんな風に立ち止まったせいか それとたまたまか。 お目当てのホットドックの看板には SOLD OUTの文字が書かれていた。 「時間も遅かったからね。 代わりのものでも食べればいいんじゃない? 今日世界が終わるわけじゃないんだから。」 しれっと最後の一個だったコロッケを買うと 肩を落とすどころか蹲るエウロパが なぜかとても哀れに見えてしまった。 まるでこの世の終わりみたいな空気を発して それを横目に一人だけ食べるということもできず。 (167) 2023/09/29(Fri) 23:49:51 |
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