人狼物語 三日月国


221 Pledge ~sugar days~

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 田臥 志麻

── *** ──

[───そんな、蜜月は今もまだ続いている。
 
 贈られた浴衣に袖を通すことに慣れた今でも、
 着付けは威優に任せたままだったり。
 弟からのLINEに翌朝になってから気づくほど、
 威優とベッドの上で溺れたりして。

 威優の三週間の長い長い出張も終えた今、
 志麻は────、ダイニングのテーブルに
 テキストを広げて文字の羅列とにらめっこしている。

 試験は来週末。
 問題への予測も出来ているし、9割近くの正解率を
 自己採点では出しているから多少余裕はあれど、
 日が差し迫るとのんびりとくつろいでも居られない。

 専属の家庭教師が、様子を見に来るまでは、
 一人、ワイヤレスイヤホンを耳に付けて
 お気に入りの洋楽を流しながら、
 シャープペンシルをノートに走らせていた。*]
(0) 2023/08/28(Mon) 20:59:27

【人】 田臥 志麻

[イヤホンを付けていても、
 周囲の環境が聞こえるくらいの音量にしかしていない。

 音楽に重なるように威優の声がすれば顔を上げ、
 風呂上がりの彼に、んー……、と。
 返答とも唸りとも取れる相槌を打つ。

 威優よりも帰宅が早い志麻も、
 彼より先にシャワーを済ませていた。

 風呂から上がった後も、浴衣を身に纏ってしまうと
 ついつい、だらけそうになってしまう為に
 外出にも使えそうなシープボアのカーディガンと
 ボトムスのセットアップを着ている。

 一緒に風呂に入りたい気持ちはやまやまあれど、
 ただ一緒に浸かって、だけで済ませられる気はしない。]
(5) 2023/08/28(Mon) 22:34:23

【人】 田臥 志麻

[自身に合わせてくれた威優のサポートもあり、
 ページの進み具合は順調といえば順調だ。
 複数ページについていたメモ付きの付箋も今は
 随分と減って、ノートの厚みも薄くなってきている。

 彼が手書きで書いてくれた付箋は、
 もう見ずとも答えられるが、捨てられないまま
 纏めてエシレのクッキー缶に詰め込んでいた。]


  ……順調といえば順調。
  暗記ものは概ね覚えられたと思うし、
  引っ掛けに躓くほうでもないから。

  ……お、サンキュ。


[暗記する方法はひたすら書いて覚える方が性に合っている。
 その話をすれば、数回読めば覚えると言った威優には、
 出会った時のように、わぁ……♡と、感嘆を零してしまった。
 このときばかりは地頭の良さに少しばかり嫉妬する。]
(6) 2023/08/28(Mon) 22:35:01

【人】 田臥 志麻

[濃茶色から甘い香りがする。蜂蜜だろうか。
 一口、口に含めばふわりとアルコールが広がって。]


  ……あ、これお酒だ?
  うまい。


[蜂蜜の甘さにほっとして表情が緩む。
 両手でグラスを包み込みながら、
 ストレッチ代わりに頸をぐるぐると回しつつ。]
(7) 2023/08/28(Mon) 22:35:13

【人】 田臥 志麻

 
  ほんと、焦ると計算する時にミスりそうでさ。
  どうせ仕事じゃパソコン使うんだし、
  試験でも計算機使わせて欲しい〜……。


[不安、というよりも半ば愚痴めいてしまう。
 ちなみに英語も、法律も。
 仕事で必要な箇所に集中的に絞って覚えた。
 地理だけは好奇心が勝って得意分野となったが。

 いずれ秘書室に就くのであれば、
 英語は必須になるだろう。
 今の会社でも使わないわけではなかったが、
 スキルレベル的には格段に上がっていくだろう。*]
(8) 2023/08/28(Mon) 22:36:29

【人】 田臥 志麻

[威優の地頭の良さは出会ったときから感じていたが
 生活を共にするようになり、家庭教師を任せた頃から
 より強く感じるようになった。

 勉強法が違うのはもちろん、要点の纏め方や
 教え方も相手に分かりやすく手法を変えている。
 地頭だけでなく性格由来のものも多分にあるだろうけれど。

 彼の好感が持てるところは能力をひけらかさらない点だ。
 ここまでくれば妬むどころか尊敬を覚えてしまう。

 まだ直接上司と部下の立場になったわけではないが、 
 威優なら間違いなく上司として、夫として、誇れるだろう。]


  そっか。
  最初は見慣れない単語ばっかりだったけど、
  新しいこと覚えるのって結構好きだから
  調子が上がってくれば勉強も楽しいよ。


[肩肘張らず、強がらなくてもいい。
 そんな環境下の中で集中できるのは有り難い。

 それは他でもない威優が与えてくれたものの一つだ。]
(12) 2023/08/29(Tue) 1:07:55

【人】 田臥 志麻

[こうして手渡してくれるさりげない労いも
 心が温まる心地で表情が緩む。]


  ホットミルクはたまになら嬉しいんだけど、
  実はちょっと甘過ぎて苦手。
 
  ああ、でもミルクにも蜂蜜入れるな。
  どうしても甘いものが欲しいときとか。

  これはちょっと苦味もあって好きだな。
  ……嬉しい。


[いつから用意してくれていたのだろう。
 大げさでもない、優しい励ましが心地良い。
 こくん、ともう一口飲めば、
 紅茶の奥に蜂蜜独特の癖が広がった。]
(13) 2023/08/29(Tue) 1:08:12

【人】 田臥 志麻

[電子機器は脆い。故障すれば自力で解決する他ない。
 威優の言い分も最もだけれど、小さく唸った。]


  そりゃそうなんだけどさー……。


[と、項垂れつつも続いた言葉には
 ぱっと表情を明るくしてマジ!?と声を弾ませた。
 とはいえ来週末に迫った試験に間に合うかは別の話。]


  んー?教えること?


[冷えたグラスを頬に添えて涼みながら、
 軽い調子で答えつつ、隣の威優を見遣った。

 「先生」の響きに、ふと悪戯めいた案が浮かぶ。]
(14) 2023/08/29(Tue) 1:10:21

【人】 田臥 志麻

[威優と話し始めた頃にワイヤレスイヤホンは
 外して、脇に寄せていた。
 今はスマホから細やかな音量の洋楽が流れている。

 試験箇所のお浚いはとうに二順している。
 追い込みと言っても切羽詰まった程じゃない。

 だったら、今必要なのは──、]


  ……じゃあ、
  
『格好いい専務を骨抜きにする方法』

  教えてくれる?

  威優せーんせ



[隣の"教師"に視線を合わせて、にやりと笑う。
 グラスを頬に当てたままあざとく小首を傾ければ、
 ガラスの中の氷がカランと、揺れた。**]
(15) 2023/08/29(Tue) 1:12:14

【人】 田臥 志麻

[試験勉強中のコーヒーの差し入れは、
 どちらが決めたわけでもないのに威優の役割となった。

 その時間を目安に休憩を入れる。
 一度のめり込んでしまえば集中は切れることはなく、
 威優が隣りにいても目の前の問題集に
 意識が向いて、浮ついた気分にはならずに済んでいた。

 もしコアントローを出されていたなら、
 喜んで口にしただろう。
 コーヒーとオレンジは相性がいいから。

 スナック菓子などは最近は食べない。
 代わりに、勉強の合間の糖分補給のために
 チョコレート掛けのオレンジピールや、
 ドライフルーツを常備していることを
 キッチンにも立ち始めた威優なら知っているだろう。]
(20) 2023/08/29(Tue) 17:48:06

【人】 田臥 志麻

[試験までの家庭教師役が終わっても、
 日常会話が通じるぐらいまでの英会話は引き続き
 教わるつもりでいる。
 そのことはまだ本人には確認していない。]


  ん、じゃあその時は威優の分も一緒に。


[美味しいと感じたものを二人で分け合うのも、
 二人で暮らし始めて当然のようになってきた。
 
 蜂蜜の香りがするお酒のように、
 威優との会話は酩酊感があって癖になる。]
(21) 2023/08/29(Tue) 17:48:22

【人】 田臥 志麻

[世界で30億再生も流された結婚式の定番のラブソングが、
 70歳になっても君を愛していると歌っている。

 「先生」よりも詳しいと指摘された生徒は、
 反応に笑いながら、少しだけ口を尖らせた。]


  だーめ、威優は今「先生」なんだから、
  オレにちゃんと教えてくれないと。


[取り上げられたグラスを視線が追いかける。
 間接的なキスでときめいているのが可愛らしい。
 ふふ、と思わず声に出して笑い。

 添えられた手の甲に甘えるように頬を寄せる。]
(22) 2023/08/29(Tue) 17:48:42

【人】 田臥 志麻

[今まで海外に大して興味が湧かなかったから、
 英語も学校で教わった程度の知識しかなく、
 英会話となれば実践での使い方の違いに驚いた。

 まずはヒアリングからを意識して、
 映画は字幕版を見るように意識し、
 普段何気なく聞き流していた洋楽も
 意味を調べるようになれば曲に深みが出てくる。

 不意に威優から投げかけられる英語での呼びかけに
 最初は「Please say it again」ばかりを
 繰り返していたときもあった。]


  今日はもう止めとこっかな。 
  マンゴーのドライフルーツまだ残ってるよ。


[一度途切れた集中力を再び湧き起こすより、
 時間を置いたほうが気分転換にもなる。
 
 短い夜の貴重な時間、
 威優と共に居られる時間も、作っておきたい。]
(25) 2023/08/29(Tue) 21:29:07

【人】 田臥 志麻

[ふと威優が歌詞の一部を口にした。
 プレイリストに入れていたお気に入りの一曲。
 彼も気に入ってくれたなら、嬉しいけれど。]


  毎日君に恋してるってやつ?
  聞いてると落ち着くんだよね、この曲。


[彼が口にしたフレーズを和訳で繰り返し、眼を細める。
 翻訳するまで意識していなかった音楽は、
 つい口から溢れてしまうほどの愛の歌だった。

 「先生」を強調し続けていれば、
 生徒の悪ノリに威優が乗ってくれる。]

  
  先生の教え方が上手ければね?


[などと、挑発めいた言葉を口にして。]
(26) 2023/08/29(Tue) 21:29:25

【人】 田臥 志麻

[英会話を話すときには無理に単語を探すより、
 知っている英語で会話を続けられるように。

 威優にそう教わってからは随分と気が楽になった。
 知識量とのしての単語はまだ足りないけれど
 伝えたいことを優先する為に、
 ボディランゲージや表情を変えてみたり。
 
 時には食事中は日本語禁止にして遊んでみたりもした。
 苦戦しつつも伝わったときの嬉しさを覚えてからは、
 英語でのコミュニケーションも増えている。]


  そう?
  じゃあお酒だけもうちょっと飲もっか。

  ……サンキュ。
  

[気にせず食べてもいいのに。と勧めるけれど
 この台詞は大抵の場合威優が言うものだ。
 何しろエンゲル係数は高いのはオレの方なので。

 テキストを片付ければ威優が後片付けを手伝ってくれる。
 つくづく気の回る男だと感心してしまう。]
(30) 2023/08/30(Wed) 3:00:09

【人】 田臥 志麻


[英会話の中で確認し合ったのは、日常会話だけではない。

 ベッドの上で試してみた日本語禁止は、
 喘ぎが演技じみていて、普段の喘ぎの方がいいと
 クレームをすぐにもらって腹を抱えて笑った。

 自身も威優の言葉をオートで脳内変換するのに
 時間がかかり、そんな余裕もないので、
 10分と続かなかったのもエピソードのひとつになっている。]

 
(31) 2023/08/30(Wed) 3:00:48

【人】 田臥 志麻

[毎朝毎夜のように交わすキスはまだ忘れる間もないくらい
 威優の愛の味を覚えている。
 今し方もその味を味わったばかりだ。

 70歳になるまでには知らないことなどないぐらいに
 威優の全てを知りたい。

 何で悦ぶのかも、どこが好きなのかも。
 どうされると嬉しいのかも、全部。]  
(32) 2023/08/30(Wed) 3:01:16

【人】 田臥 志麻

── 式に向けて ──

[海外旅行に行ったことは一度もない。
 興味がなかったという点も理由の一つではあるが、
 他にも理由は二つある。
 
 一つは仕事で多忙な両親の為に
 年の離れた弟を一人放っておけなかったこと。
 もう一つは、旅行先で偶発的なヒートに
 見舞われたときの対処法が思いつかなかったこと。

 懸念材料を理由に足が遠ざかっていたけれど、
 その二つは威優がいとも簡単に取り除いてくれた。
 彼との日々の英会話も重ねてきた今では、
 実際に試したいこともあり積極的になっている。

 初めてのパスポートはつい先日手に入れた。
 記載されている名前は自身の名字も
 今では威優と同じ大守に変わっている。]
(37) 2023/08/30(Wed) 22:03:17

【人】 田臥 志麻

[転職に合わせて籍も入れたものの、
 披露宴やメディア自体にはまだ発表されていない。
 新しい職場はモラルがある人達ばかりで、
 口の前に戸を立てずとも
 自身の立場は対外的に漏れていないようで感謝しか無い。

 入社したばかりなのに休暇も申請受理されて、
 今から上等なお土産を考えるばかりだ。

 その旅行でのメインであるウェディングドレスの準備は、
 旅行準備よりもずっと前から始まっていた。
 
 威優に連れられて大守系列の服飾メーカーに赴き、
 全身のサイズを測られた後は、
 生地の素材や、デザイン、全て。
 一からオーダーメイドで作るという。]
(38) 2023/08/30(Wed) 22:03:43

【人】 田臥 志麻

 
  ……一度しか着ないのに?
  既存のものでもいいけど……、


[と、最初は戸惑ったものの威優の考えは違うらしく、
 最終的には良いドレスを着たい気持ちを
 上手く唆されて首を縦に振っていた。

 マーメイドドレスや、ミニドレス、Aライン。
 どれもメディアで見たことがある憧れのデザイン。

 レースやドレープがたくさんついたものもあるが、
 自身の見た目的にはシンプルなものが
 似合うのではないかと思い至り、
 デザインよりも、生地に拘っていくようにした。]
(39) 2023/08/30(Wed) 22:04:11

【人】 田臥 志麻

[フィッティングルームの前に並ぶ、
 数百着以上のドレスの間を、渡り歩いていれば
 目移りしてしまう。
 女性用の服、ましてやドレスに関しての知識もない。
 一生に一度、と反芻しつつ。]


  ……色は白一色、が、いい。
  トレーン?を長くするなら
  デザインはすごくシンプルなやつで
  あと……、

  やっぱり、ちょっと照れくさいから、
  ヴェールで顔隠したい……



[ウェディングドレスは憧れが詰まっている為に、
 はしゃぐ気持ちもあれば、
 腰が引けてしまう思いも、少し。*]
(40) 2023/08/30(Wed) 22:05:18

【人】 田臥 志麻

 
  プレ……、なに?
  コルセットも着るの?ガーターも?

  
ガーターベルトはなんかエロい感じがする……。 



[そんなもの弟の漫画でしか見たことがない。
 下着と合わせると良さそうだなという邪念が過りつつ、
 いやいや、と首を振った。

 説明を聞きながら自身よりも前のめりになって
 威優が意欲的に聞いている。
 まるで威優が着るみたいだ、と笑いつつ。

 ヒールは履き慣れないのでフラットシューズに。
 可愛らしいレース素材の透けているものを選ぶ。
 
 ヒールを履いて同じ目線になるのもいいが、
 威優を見上げる角度が好きだから。]
(44) 2023/08/30(Wed) 23:20:49

【人】 田臥 志麻

[ありのままの姿を好きだと言ってくれたから、
 胸元もそのままに。
 白を選んだら威優も賛同してくれる。]


  うん、長い方がいい。
  靴がレースっぽいものだから、
  ヴェールもレースを足して……チュール?
  光が反射するのはいいかも。


[威優の手が伸びてきて頬を撫でる。
 人前だとどうにも面映ゆくて視線を伏せてしまう。

 こんな状態でメディアの前に出る頃には
 対応できるだろうか。
 以前ならもっと慇懃無礼な態度を取れていたはずなのに。

 威優の所作一つにこんなにも心が跳ねる。]
(45) 2023/08/30(Wed) 23:21:17

【人】 田臥 志麻

 
  あと、……どこかは一つ。
  威優とお揃いがあると、嬉しい。


[ウェディングドレスとタキシード。
 作りや素材も違うだろうから、そういった注文が
 罷り通るかは分からないまま口にする。

 もし無理な注文であれば、
 薬指で光るものが同じであるからそれも問題ない。]
(46) 2023/08/30(Wed) 23:21:48

【人】 田臥 志麻

[オーダーメイドというものは
 何から何まで自分で決められるらしい。

 威優が普段着ているスーツも確かそう言っていたか。
 だから、慣れている部分があるのかもしれない。
 こちらは初めての体験に戸惑いつつも、
 一緒に悩んでくれる人が居たから胸を撫で下ろせた。

 初めて尽くしのことに質問を重ねながらも、
 希望を汲み取ってくれるところが嬉しい。

 式場も自宅でもタブレットを二人で駆使しつつ、
 絞っていき、何度か相談した上で
 彼が指し示した資料を横から覗けば、
 ガラス張りの教会の写真が目に飛び込んでくる。]
(47) 2023/08/30(Wed) 23:22:37

【人】 田臥 志麻

 
  どれ? ……へえ、綺麗だな。
  夜なら海に来る人も少ないだろうし。

  式が終わったあと、砂浜歩けるかな?


[子供のような提案をして少しはしゃいでしまう。
 十字架まで続くヴァージンロード。
 夜になれば南半球の満天の星も見れるだろう。

 聖域に相応しい場所で、愛を誓えるのなら。
 それは夢にまで見た光景だ。*]
(48) 2023/08/30(Wed) 23:22:54

【人】 田臥 志麻

[コルセットと聞けば中世の女性が苦しそうに
 着ているのが印象深いから、耳にしたときは
 "痛いのでは?"という想像が真っ先に浮かんだ。

 威優と自身の話を聞いていたスタッフが、
 ご覧になってみますか?と声をかけてくれたので、
 少し挙動不審になりつつ、はい、と頷いた。

 普段履いているランジェリーは
 全てネット通販で購入している。

 だから女性の前で女性ものの衣類の話をするのは
 今回が初めてだったりする。

 少数精鋭のスタッフに絞ってくれているとは、
 威優から聞いていたがまだ気恥ずかしさが残り
 声をかけられた時も咄嗟に、
 傍に居た威優の裾を掴んで背中に隠れてしまった。]
(54) 2023/08/31(Thu) 2:38:07

【人】 田臥 志麻

[少し二人の時間があった後、
 何種類か広げられたコルセットもガーターベルトも、
 正直、「可愛い」と思わず声に出そうになるほど
 興味を惹かれてしまった。

 やはり威優は自身好みを知り尽くしている。
 これが似合う、と提案されたものは
 どれも頷いてしまうもので
 正直に言って、早く着てみたくてそわそわした。

 シューズも、小物から一つずつ決まっていく。
 自分たちで選んだものが細部まで拘られて。
 ヴェールに選ばれるチュールも
 派手過ぎず上品な光沢に近く、好ましい。]


  うん、良いと思う。
  オレもそっちの方が好き。


[オーダーメイドに関しては格段に詳しい威優に
 まるで光源氏に育てられていく若紫のように、
 彼の好みに育てられている感じがする。]
(55) 2023/08/31(Thu) 2:38:56

【人】 田臥 志麻

[シルクサテンのリボンと同じタイ。
 シンプルな肩口に「可愛い」と「好き」が増えて、
 威優とお揃いになる。
 ポケットチーフとヴェールも重ねれば、
 お揃いがもう一つ。

 彼が出したアイデアに、
 みるみると瞳を大きくして輝かせ。]


  それがいい。
  どっちもしたいっ。

  ははっ、最高。絶対可愛くなる!


[借りてきた猫だった表情が破顔する。
 こくこくと頷いて賛同を示し
 浮わついた心を抑えきれずに手を取ってはしゃぐ。

 重ねた手に嵌っている「お揃い」のリング。
 大好きな瞳と同じ色をした石がきらりと煌めいた。]
(56) 2023/08/31(Thu) 2:39:24

【人】 田臥 志麻

[ブーケは花の種類が分からないから
 色を決めてから、選ぶことになった。

 白いウェディングドレスに映えるように、
 「可愛い」の代表のピンクの花がいいと告げて、
 可愛らしくなり過ぎないように
 ピンク合わせる色にはクールな青系統を選ぶ。

 白いチャペルに白いウェディングとタキシード。
 ブーケは夜に輝く差し色になるだろう。]


  南十字星、初めて見るな。
  夜の海ってちょっと怖いイメージあるけど、
  灯りがない分、空見上げたら星がたくさん見られそう。
  

[威優と出会ったのは夏の頃。
 オーストラリアに行く時期にはちょうど、
 あちらが夏と同じ暑さぐらいの季節。

 きっと、出会った頃を思い出すだろう。**]
 
(57) 2023/08/31(Thu) 2:39:48