人狼物語 三日月国


260 【身内】Secret

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極夜の季。異形の刃が朱に染まれば、月の女神が蒼ざめる。
地上の民は怯え、惑い、鋭き刃に蹂躙される。
女神はただただ無力を嘆き、涙を零すのみ。

――三日月国の伝承

【人】 大槻登志郎

 

 今日は……チェキ10枚で!


[ コンセプトカフェ“ フェアリーテイル ”
  店内に男の注文が響いた。 ]


  
(0) 2024/05/04(Sat) 22:23:18
宣伝係 "ている"が参加しました。

【人】 宣伝係 "ている"

 

[ 従業員が描いた落書きから生まれたマスコットキャラは、
  今日も今日とてSNSで宣伝ツイートを行っているようだ** ]

 
(1) 2024/05/04(Sat) 22:45:03
会社員 雷恩が参加しました。

【人】 会社員 雷恩


 ただいまーっと。

[誰も居ない部屋に向かってただいまと言うのは癖だ。

幼少期から親に帰宅時の挨拶を口にすることを
何度も強く言い聞かされてきた結果、一人暮らしになっても
怒る親も居ないのに、つい「ただいま」と口にする男になった。]


 …………。


[とは言え独り言は多い方ではない。
一度部屋に入れば無言で帰宅後のルーティンをこなすだけだ。
スーツをハンガーに掛けて消臭スプレー。
シャワーを浴びて首にタオルを掛けた状態で冷蔵庫を開ける。
男の一人暮らしらしい中身の寂しさ。
350mlのビール缶を開けて飲みながらスマホを弄る。

恋人はここ半年いない。
予定のない夜を持て余す気持ちももう薄れている。]
(2) 2024/05/04(Sat) 23:10:51

【人】 会社員 雷恩

[今は仕事も落ち着いている。

出版社に営業職で採用されて、今年から一人で担当するが、
教科書部門なので頻繁に客先の高校に行くことはない。
教科書の改訂は昨年度だったので今年は大きな変化もなく、
各高校の選定時期に合わせて顔を出し、教科書準拠の
問題集もどうですかと売り込むくらいものだ。

学生時代、特に真面目という訳でもなかった自分が
どうして教科書部門なのか最初は戸惑ったが、
ライトノベル部門の同期の残業量を知った今は、
教科書部門で良かったと思っている。

他人に振り回されて睡眠や食事が儘ならない生活なんて、
自分には到底向いていない。]
(3) 2024/05/04(Sat) 23:28:18

【人】 会社員 雷恩

[特別に薄情な心算はない。
目の前に困った人がいて、それを平気で無視出来る神経はない。
ごく普通の男だと思う。
善行をいちいち数えないが、善行の後に気分が良くなる程度の。

ただひとつだけ――というか一人だけ。
親切を与えた女の子のことは覚えている。

放っておくと死にそうだなと思っていた。
ずっと面倒を見てやれる程の善人ではないから
いつしか会わなくなったけれども。

死んでいなければ良いなと思う。
思い出したついでに、次の帰省の機会にでも
あの公園に寄ってみようか――――――**]
(4) 2024/05/04(Sat) 23:37:08

【独】 会社員 雷恩

/*
ダミーのオタクチップ、コンカフェ客として大正解すぎる。
(-0) 2024/05/04(Sat) 23:37:41
従業員 ルミが参加しました。

【人】 従業員 ルミ

 

 るる@フェアリーテイル

  おきゅおわです!
  今日もたくさんの王子様たちのお迎えありがとうっ
  今月のお給仕シフトはこんな感じだよ〜


[ 白雪姫を模した制服を着た少女の自撮り画像と、
  お給仕日程♡と書かれたシフト表が添付されている。 ]

 
(5) 2024/05/04(Sat) 23:52:24

【人】 従業員 ルミ

 

[ 童話系コンセプトカフェ" フェアリーテイル "。
  営業時間は17時から23時。
  土日祝のみ昼間も開店し、客を独自の名称で呼んだり、
  イベントごとにシャンパンやチェキを扱ったりと
  至って普通のコンセプトカフェである。

  同僚たちが次々退勤していくのを見送って、
  るる──もといルミはSNSのリストを切り替えた。 ]


  ……


[ 自分を推している、所謂" オタク "のアカウントを漁り
  営業を掛ける度合いを見計らって選別していく。

  この人は他店に通い始めた。
  あの人は最近通う頻度も増えたけれど厄介さも増した。
  それから、あれもこれも、ああそういえば──…… ]

 
(6) 2024/05/04(Sat) 23:52:48

【人】 従業員 ルミ

 

  …………どいつもこいつも……
  新しい女、新しい店、……すぐわたしを忘れていく……


[ 見て。漁って。見つけて。掘り起こして。
  探る。なぞる。
  わたしじゃない、わたし以外を愛した痕跡を洗い出す。

  ネイルで彩った爪先が画面を強く叩いた。
  薄桃のリップだけ乗せたはずの唇に赤が滲む。


  くだらない。くだらない。────なにが王子様だ。
  こいつらは" ずっとわたしだけ "だと嘘を吐いて、
  呆気なく他の女に靡いただけのこと。
  メッセージアプリを起動して、トーク画面を遡る。

  自分の顔がかわいいことなんて知ってるの。
  だって皆口を揃えてそういうから。
  自分の性格が面倒なこともよーく知ってるの。

  だって皆目の色を変えて逃げていくから。 ]

 
(7) 2024/05/04(Sat) 23:53:42

【人】 従業員 ルミ

 

[ どうして愛されるために偽らなくちゃいけないの?
  過去の傷も、今の痛みも知らん顔して笑い続けるなんて、
  わたしにはきっと到底出来ない。

  だからお金を積めば対価を得られる夜の世界に来た。
  お客さんからお金という名の愛を受け取って。
  稼いだお金をホストに流して、愛されようとしたけど、
  上手くいかなくてそのうち通うのをやめた。

  でもね、今のわたしにはそれでもいいの
  ────落ち着くために呼び出したSNSアカウント。

  アイコンもプロフィールの設定もない。
  フォロワーに紛れていても気付かないような、これは。 ]

 
(8) 2024/05/04(Sat) 23:54:20

【人】 従業員 ルミ

 



   ふふ…………はやく"また"会いたいな
   わたしだけの、運命の、お兄さん♡



 
(9) 2024/05/04(Sat) 23:54:37

【人】 従業員 ルミ

 

[ 知ってるよ。
  次のお兄さんの長期休暇がいつからなのか。

  どんな会社に勤めていて、何時に帰っていて
  同期の誰と仲が良いのか。
  営業先はどこか。
  ──恋人の遍歴まで、なにもかも知ってるよ。 ]


  ……次のシフト、調整して貰わないと、ね


[ この次のお給料で、目標にしていた金額に到達しそうなの。

  お金ってさ、必要でしょう?
  お兄さんを養っていくためなんだものね。
  不便はかけられないから、ちゃんと頑張るよ、わたし。 ]

 
(10) 2024/05/04(Sat) 23:55:15

【人】 従業員 ルミ

 

[ でも、長期休みに帰省先で、なんて待てないな。

  いつから休暇があるのかもう知ってるよ。
  インターネットって、本当便利に発達したんだね。
  おかげでお兄さんのこと調べるの、苦労しないや。

  長期休暇に入る前日、前夜。
  それがわたしの、勝負の日。 ]


 
(11) 2024/05/04(Sat) 23:57:46

【人】 従業員 ルミ

 

[ 運命は偽物のような顔をして二度やってくるの。* ]


 
(12) 2024/05/04(Sat) 23:59:44

【人】 従業員 ルミ

 

[ ねえ。わたしを思い出した夜は、ありましたか。
  わたしにはたくさんあったよ。
  間違った夜と、歪な朝と、嫌気が差すような傷と一緒に
  貴方のことを思い出した。

  歩くのが却って不便そうな厚底の黒いブーツ。
  フリルやレースで飾られた可愛いお洋服。
  いつも以上にばっちり結んだツインテール。


  きっとお兄さんは、休暇前の出勤を終えた後。
  目前に迫った帰省のことで頭がいっぱいかな?>>4
  それとも別のことを考えていたのかな。

  私はわざとらしく見えないように注意を払って、
  お兄さんの前で転んでみせた。
  転んだ人間を気遣って声をかける、くらいは
  日常の些細な善行でしょう?** ]

 
(13) 2024/05/05(Sun) 0:07:11

【独】 会社員 雷恩

/*
本当に「読ませる」のが上手い。
天を仰ぐ程に好みの文章ですありがとうございます。

特に>>7
「口を揃えて」と「目の色を変えて」のとこ。
好き。
(-1) 2024/05/05(Sun) 0:09:43
従業員 ルミは、メモを貼った。
(a0) 2024/05/05(Sun) 0:10:22

【人】 会社員 雷恩

[多くの同世代がそうであるように、
ネットリテラシーに敏感ではない。

本名や勤務先、最寄り駅の特定が出来るような
「言葉」にだけ注意して、顔だけはスタンプで消して、
日々何気なく知人のアカウントに向けてアップする
写真の写り込みから個人情報を特定出来る人が
自分のアカウントを覗いているなんて夢にも思わない。>>10]


 おやすみ。


[呟くと同時、投稿ボタンを押した。

#明日から帰省 #言うて3駅先なだけ #飲み行ける奴いる
#これ美味い

タグとともに、最近出た新しいビールのピーコックブルーの缶の
写真を添えて。*]
(14) 2024/05/05(Sun) 0:34:59

【人】 会社員 雷恩



[どんな作為があろうが気づかない方にとっては偶然も同じ。]

 
(15) 2024/05/05(Sun) 0:36:11

【人】 会社員 雷恩

[手土産は最寄り駅前のケーキ屋で買ったプリン。
社会人一年目の帰省で手ぶらで帰ったら母に叱られたので
買うようにしている。
もうこの歳で母親に反発するような青さはない。

帰省のことを知った地元の友達からの誘いDMの通知音が鳴り、
足を止めてスマホを確認した。

目の前の人の転び方が不自然だったかどうかまで
見ていない。>>13]


 ?!


[視界の端に何かが揺れて顔を上げた。
目の前で跳ねた毛束を知覚した瞬間に音がした。]
(16) 2024/05/05(Sun) 0:36:43

【人】 会社員 雷恩



 
ええ……

 あー、大丈夫……?
 具合悪い?


[雨でも雪でもない、地面がつるつるな訳でも逆に凸凹し過ぎている
訳でもない。
だから、最初は気を失って倒れたのかと疑って近寄った。

周りに他に誰か居れば態々自分が声を掛けることはないが、
見回してみても他に誰も通りがからない。
病気で倒れたなら、救急車を呼ぶのも自分しかいないだろう。

服装から年下と決めつけてタメ語で話す。
この段階で、記憶に残っていた女の子と彼女はまだ結びついていない。**]
(17) 2024/05/05(Sun) 0:37:54
会社員 雷恩は、メモを貼った。
(a1) 2024/05/05(Sun) 0:39:42

【独】 従業員 ルミ

/*
あ簡易メモオフだ
開始前にオンにしておくかな
(-2) 2024/05/05(Sun) 10:31:16

【人】 従業員 ルミ

 

[ 作られた運命でも、気付かなければ贋作じゃない。
  偽物でも、思い至らなければそれは本物じゃない?

  精密に。緻密に。秘密裏に。
  現実はおとぎ話ほど優しくも綺麗でもないけれど、
  だからこそそれを演出しても良いでしょう?

  貴方が気を付けていることすら、
  あまり気を配らない同僚がいて大変ね。>>14
  貴方のアカウントだけでは特定しきれないことも、
  他のフォロワーが載せた情報から探ることが出来る。

  少しずつ、少しずつ。
  急いては事を仕損じる……って昔の人が言ってるもの。
  私はいきなり毒林檎を食べさせるような馬鹿じゃない。
  ────だから。 ]

 
(18) 2024/05/05(Sun) 11:31:03

【人】 従業員 ルミ

 

[ ねえお兄さん、私知ってるよ。

  誰といつ飲みに行ったのか。
  どこに遊びに行ったのか。
  恋人はどんな人で、いつ付き合って、いつ別れたか

  そのひとが、誰なのかまで、ぜんぶ。 ]

 
(19) 2024/05/05(Sun) 11:31:17

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 



  (  ──やっと会えたねずっと見てたよ、お兄さん♡  )



 
(-3) 2024/05/05(Sun) 11:31:31

【人】 従業員 ルミ

 

  ……ううん、大丈夫です
  ごめんなさい。
  履き慣れてない靴だから……


[ ゆっくり、早まる心臓を抑えるように顔を上げた。
  いきなり自分の近くで人が転んで、
  すぐに立ち上がろうとしない不自然さを覆うように。
  はにかんで彼を見上げ、立ち上がる。 ]


  …………


[ 白い、雪の結晶をモチーフにした髪飾り。
  靴のビジューは街灯を反射して煌めいている。
  膝上丈の黒いワンピースをふわりと揺らして。

  私はお兄さんを、じ、と見つめた。 ]

 
(20) 2024/05/05(Sun) 11:32:09

【人】 従業員 ルミ

 


  ……優しいですね、お兄さん
  転んだ人に声、かけてくれるなんて。


[ あの時の善性を、そこに見出して。 ]


 
(21) 2024/05/05(Sun) 11:34:43