人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥

>>G26 清和 【4日目 『不発弾』処理】

「だーいじょうぶ!こう見えて運動神経いいんだから!」

 下駄の鳴らす音のようにころころと笑う。
 その言葉通り、あまり慣れないはずの下駄を履いていても
 既に発掘作業に取り掛かっている足元はしっかりしたものだ。

「これどんくらい深く掘ったの?結構掛かりそう…
 ………なりたいもの?え、ーっと、……」

 不意に投げ掛けられた問いに、あからさまに口ごもった。
 子供の頃は将来何になる、なんて言っていたかもしれないけど
 時間が経つにつれその思いはだんだんと薄れて、
 今はただ、ただ何となく日々を過ごしていたようなものだ。

「……よくわかんないや」

 湿気を帯びた夏の空気の中、滲んだ汗を拭って答えを返す。

 自分はこれからもただ何となく日々を過ごして、
 そうやって、ただ何となく人生を終えるのだろう。
 そんな漠然とした、けれどどこか予感めいた思いがあった。
(G32) unforg00 2021/08/15(Sun) 22:20:45