人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【人】 影法師 宵闇

>>68 >>L14 >>69 >>70 御山洗

「なあ、アキラ」
「……俺が、好きだって言ったな」

確かめるように、呟く声は夜の海みたいに、静かだった。
大きな体で小動物のように震える男を前にして
まるで怯えさえないように、静かに言葉を紡いでいる。

「そりゃあ、さすがに驚いたよ。
 けど、"今までありがとう"?別れの言葉に聞こえるなー……
 だから俺と付き合いたいとかじゃないのかい」

わざとらしい、いつものような調子を作る。

「俺は、切り替えのできる大人ではあるが。
 "はいそうですかさよなら"って今のやりとりで
 友人捨てられるほど、薄情でもなかったらしい……」

「来なければよかった? なぜだ? 俺が好きなのに?」

「……どうして、逃げる? 俺が好きなのにかい?」

「なんで、そんなに怖がってるんだ」
「教えてくれないのかい、俺は聞きたい」

「話がしたい」

無責任なことを言っている自覚はあった。
(73) 2021/08/16(Mon) 17:57:24