人狼物語 三日月国

129 【身内】狂花監獄BarreNwort2【R18G】


【人】 白昼夢 アルレシャ

>>91 >>92 バーナード、ラサルハグ
秒。戦況とはそれだけあればいくらでも変えられる。
転がったまま撃った先、既に目標ではなく壁があったように。
それを跳ね除け抗おうとする風があったように。

間に合うに決まってる、と思ったんだろう?
じゃあ、間に合うに決まってるんだ。


飛んでいった弾は幾つも赤を増やし、けれど2人の息の根を止めるには至らなかった。
ならば、ーーーいや、そもそも。ここに3人存在している時点で、狼の役目は終わっている。失敗だ。

立ち上がって後退する。2人が体勢を整え直す前に、できるだけ遠くへ。胴が軋み、傷口を濡らし、それでも意地で動く。動かねば。
片手でサブマシンガンの銃口を向けたまま、ひらりとスカートを翻し、その下から取り出すもの。
それは、掌サイズの球体だ。


ぐ、と口でピンを引き抜き、見せつける。
手榴弾と呼ばれる手投げ爆弾。


飛び散る破片で人を殺す道具を、2人の方へ目掛けて投げつける。爆発までに投げ返すことは難しくても、お前たちには風もモニターもあるだろう?どうにか頑張って防いでくれ。

勿論、アルレシャだって無傷とはいかない。飛んできた破片で幾つも傷を作るだろう。これは幻ではないのだ。

「……ちょっとは退屈は凌げたかよ?」


小さく呟いた声は、爆発音で聞こえなきゃいい。

(93) 2022/02/23(Wed) 4:32:52