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![]() | 【人】 おかえり 御山洗>>+20 添木 「そうしようか……はあ。昔はそういうの、憧れて期待してたんだけどな。 おまつりの後に大人が飲んで上機嫌になってるの、なんか羨ましいなって思ったり。 ああいうのの仲間入り出来るのが大人だとか思ってたんだな」 普段は日の下で働いている村の人達、といった風の人たちが夜はやたら身近な大人になる瞬間。 酒の力で後押しされて、普段よく話すわけでもないのに大きくなったな、とか言われるやつ。 現実とのギャップを名残惜しみながら天井のすみっこを見つめる。 「よいしょ……一回干したほうがいいか、こういうの。よく晴れてる時期でよかったね。 久さんも毎年こういうのやってるの?」 鬼走がたびたび盆には帰ってくると言っていたように、彼もそうなのだろうか。 ほんのりと饐えたような匂いのする布団を一抱えにして押し入れから引っこ抜く。 (102) 2021/08/14(Sat) 4:28:24 |
![]() | 【人】 おかえり 御山洗>>+29 夕凪 海 「……うん」 相槌を時々打つ。滔々と流れる言葉を遮ってしまわないように。 ほんの一言を皮切りに、口にしてしまわなければいかれないものがあるのだろう。 御山洗は一人っ子だ。それでも、家族はずっと一緒ではないということは知っている。 半身とも言えるような存在がつないだ手を放すのは、一体どんな気分なのだろう。 「そうか。そういうことがあったんだね。だから、一人で……。 ……ひとりきりで決めるのは、難しいことだね。今までふたりで決めてきたんだろ。 どうしていいか分からなくなってしまうのは、仕方ない。しんどかったね」 手を引いて岩場までゆっくり誘導する。 惑って、混乱を思い出している心のまま、足場の不安定な水場にいるのは危ない。 みんなの世話をしていた優しいお姉さんとしての彼女は嘘ではないけれど、気を張って無理をしていたんだろう。 (107) 2021/08/14(Sat) 9:53:23 |
![]() | 【人】 おかえり 御山洗>>104 鬼走 夜の河原 「はは、今は少し、色々考えちゃったから……明日の昼には、きっとだいじょうぶ。 雅也さんの言うことや見る目が間違ってるとは、思ったこと無いよ」 今までだって同世代からその下の世代まで、見守ってくれたのは彼だった。 根気よく向き合ってくれた彼が、御為ごかしに滅多な事を言う人ではないのは知っている。 「ううん、違うんです、雅也さん。ここでの思い出はずっといいものだった。 東京にいってからの俺を支えてくれたのはここでの自分だと思う、みんなだと思う。 それを後ろめたいもののように思っているのは、俺のせいで、俺が原因だ。 怖がってるのは……自分です。 ……帰ってきているのを知っていたら、俺は帰ってこなかったかも知れない。 ――きっと俺は、会いたくなかった。再会したくは、なかった」 ――誰に? (108) 2021/08/14(Sat) 10:23:03 |
御山洗は、ひとつの横顔を見つめている。 (a54) 2021/08/14(Sat) 17:10:21 |
![]() | 【人】 おかえり 御山洗>>+33 夕凪 海辺 ここに居たいと願う気持ちが安穏を齎すならば、きっと御山洗の言葉は届かないのだろう。 そうとは気づかずにふとこぼれた言葉をかき消すように首を横にふる。 「そっか。仲直りできるなら、それが一番いいと思う。 なにかひっかかってしまうことがあるのなら取り除ければ問題ないんだしさ。 おとなになった二人としての関係を、すり合わせられたならいいと思うよ」 前向きに見える貴方の言葉にそれで安心してしまった。 多分ちょうどその頃に、学生たちのあげた掛け水がぱっと御山洗を隠した。 顔から体まで濡れた御山洗が目を丸くした後、おかしなものを見たように吹き出す。 「子供のままだったら、いいかもなあ」 (118) 2021/08/14(Sat) 17:10:35 |
御山洗は、海水まみれになったTシャツを脱いだ。 (a55) 2021/08/14(Sat) 17:10:59 |
![]() | 【人】 おかえり 御山洗「昨日はしゃぎそびれたし、俺も遊んだほうが良いかな」 乾いた塩がぱさぱさとくっついている。川辺と同じようにはいかない。 スポーツ選手のように美しくとはいかないけど、鍛えた背中は大きかった。 夏のせいか少し日に焼けた肌は、もう10年前の子供のものではないけれど。 (119) 2021/08/14(Sat) 17:16:50 |
![]() | 【人】 おかえり 御山洗>>138 添木/添木邸 「みんな、『子供はダメだ』『子供にはまだ早い』って言うもんだからさ。 大人はいいなあって……現実にはそんなとんでもなく良いもんじゃないけど。 そうだなあ、瑠夏や翔とも飲もうよって話はしたし。祭りのあとに時間とれるかな」 そのあとになったっていいけれど、折角大人になったのだから積もる話をしたくもある。 もしも場と時間が取れるのならそういうこともしたいと同意した。 きれいに畳まれた布団をその形のまま縁台のある方へ持っていって、 ありもので干してみた。そのままの形で家が残っていても、細かい道具は抜けてるかもしれないから。 「そうだよな、俺も……受け入れてもらえるか不安だったから――…… ……あ、うん。時間はあるしね」 添木は年も近いほうだから、御山洗が集落を去った理由が親の離縁であることは知っているかもしれない。 それに、ついていかなかった父親のほうがこの田舎に由縁のあるほうだ。 だから帰ってきた御山洗を迎えるものはいないはずだけど、 声を掛けられてそっちへ寄っていった。 (140) 2021/08/14(Sat) 20:20:14 |
御山洗は、海が似合うと、そう思った。 (a86) 2021/08/14(Sat) 20:59:17 |