人狼物語 三日月国


174 完全RP村【crush apple〜誰の林檎が砕けたの?】

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メモを貼った。



ずっと側にいるよ、遅くなってしまったけど。
最後の最後で追いかけられなかったけど、あなたはいつも私の声を追いかけてきてくれたから。
電話をかけたら必ず取ってくれたし、会いたいと言ったら必ず会ってくれたから。

もう、声も聞こえないし、姿も見えないみたいだけど、それでも側にいるよ。

遅くなってごめんね。

[落ちている、といった津崎さんをそっと横から見守る。
何だか一周回って落ち着いていて、でもそれは本人の言っている通り、落ちているせいで、平気なわけではないんだろうということは伝わる。]

小泉さん…

[残る三人のことを頼んだ。自分には何も出来ないからと。
一人で到底三人はカバーしきれないかもしれないが、小泉さんなら出来る限りのことはしてくれると思った。

それは話を聞いたり、一人でいたくないときに追いかけるといったこと。私には出来なかったこと。]

【人】 2年生 松本志信

[こんなにも死を願うのに、反比例するように傷は消えていく。
どうにもならない痛みだけが残って、意識はどんどん薄れていく。

優しい声が>>34 俺の命の継続を願っている。
ああ、そうだ、これで武藤くんと離れ離れにならないね良かったって伝えねぇと。

叱咤するような声が>>37 俺との未来の約束を紡ぐ。
きっと普段ならこんな支離滅裂な言葉並べないだろうに、珍しいな。]

 ぁ…、… ど …し、て

[思うことはあるのに、伝えようとする言葉はあるのに
心のキャパシティは足りていなくて。
酸素を求めるように唇が動くだけで、声は出なくて。

どうしてよりにもよって、俺なんだ。
涙でぐちゃぐちゃになった表情は痛みに眉を強く寄せる。]
(38) 2022/09/12(Mon) 9:03:08

【人】 2年生 松本志信

 い、てぇ ……、…

[刺したはずの腹部が?
いや、心が。

認識すると同時に意識を手放した]*
(41) 2022/09/12(Mon) 9:05:19
2年生 松本志信は、メモを貼った。
(a18) 2022/09/12(Mon) 9:16:32

【病室にて】
[とろとろとした微睡みから目が覚めて、もう一度眠ろうと毛布を被る。

眠気はずっと頭の中に居座っていて、眠ればそこに津崎さんがいる。
眠りたくなくても眠れない、会えないなんてことがなさそうなのが救いだった。

でも今回は、傍らにいたお母さんに声をかけられて。]

何?
あ、林檎は剥かなくていいよ、お腹空いてないから。

[何か食べさせようとしてくれる気遣いは嬉しいが、今は林檎は食べる気になれない。

嫌悪感、というほどのものは、今は感じないが。

自分が殺した女性と、今、生死の境目にいる大切な人。

両方を思うと、食べる気になれなかった。]

絵を描きたいから、もし出来たらだけど、次のお見舞いはスケッチブックとペンを持ってきてくれると嬉しい。

[絵を描くと約束した。
病室の中でもそれは出来るだろうと思って、そう、お母さんに言った。]


[お母さんが出ていくとき、人影が見えて、それが誰だかは分からなかったけど、多少何かを話していたように思う。

それからお母さんがしかめ面をしながら、金髪の男の人があなたにお見舞いってこれを渡していったわよ、なんて言って戻ってきた。

フルーツの入った籠の横に置かれたのは、梅しばの大袋。

ああ、トラくんだ、と思った。
多分、今戻ってきている人の中で、そのチョイスをするのはトラくんしかいない。]

友達。

[そう一言、返事をしたときのお母さんは、まあ嫌そうな顔で。
元々、トラくんは、ぱっと見た感じでは不良に見えるので、それも理解できないことではないのだけど。]

私も、そんなに酷い骨折じゃないし、お見舞いいけるかもしれない。

[そんな言葉はすげなく断られたけど、お見舞い品は代わりに渡してくれるといったから。

トラくんに、チョコレートの差し入れをすることにした。]

メモを貼った。

メモを貼った。

【夢の中で】
[一人で歩きたいかもしれないけど、私は側に居ようと思ったから、てくてくと津崎さんの後を追いかけて一緒に展示を見ていた。
一緒に展示がみたいって言ったのに、それすらおざなりで帰って来てしまった自分。

こんな形でも、一緒に展示が見れることに、少し喜びを覚えながら。

いい絵だな、と津崎さんが言った風景画は美術館に向かう間の風景を切り取ったみたいで、何だか皆でバスに乗っていたのが遠い昔のように思えて、少し切なさを覚えたけど。

皆との思い出の一風景を切り取ったような絵は、確かに綺麗だと思った。]


[ゲルニカ。タイトルだけは、どこかで聞いたような絵。

その人々のもがき苦しむ姿、それがとても、見ていて辛い。

今みたいだ、の声にそちらを向くと、少し絵に近寄って、絵を見上げて目を閉じる津崎さんの姿が見えた。

今、みたい。確かに、そうなのかもしれない。

傷つけられて、もがく彼の姿。
それはこの絵に描かれた人たちと何ら変わりはないのかもしれない。

そんな思いで、目を閉じた彼を見て居ると、ふとこっちをみた。

気のせいか、と。]

…びっくりした。

[一緒にいるのに、気づいているのかと思った。]

【人】 2年生 松本志信

 
 
[目の前にチカチカと、綺羅綺羅と、
紙吹雪が舞っている。]

 
 
(62) 2022/09/12(Mon) 11:02:51

【人】 2年生 松本志信

─夢の中の回想・工藤ちゃんと>>4:342

[ついぞ工藤ちゃんの笑顔を見ることは無かったけど、表面に現れてないだけなんだろうなって思ってた。
だから、既に泣いているという言葉にもひとつ頷いて]

 そういうとこだよ、優しいの。

[表情は何一つ変わらなくても、きっと工藤ちゃんは泣いているんだろう。
いつ決められるのかも分からない、たった一つの死に対して。
その矛先は俺であればいい。

───俺でなくちゃならなかったのに]
(63) 2022/09/12(Mon) 11:04:21

【人】 2年生 松本志信

─夢の中の回想・小泉くんと>>4:327>>4:328

[穏やかに平和に過ごしていたレストランの一席。
まるで普通に美術館に来て、レストランで飯食ってるだけみたいな時間。
ほんの少し前のことなのに、もうそれさえ昔のようで。]

 きっかけは小泉くんだよ。
 俺の話聞いてくれたでしょ、つまんねぇギフトの話。
 誰にも話せなかったからねぇ…信じてもらえんかったし。

[嘘吐きと呼ばれ続けていた俺の話を聞いてくれた人。
化け物を見るような目を向けなかった人。
確実にあの日の会話が全ての始まりだった。]
(66) 2022/09/12(Mon) 11:41:08

【人】 2年生 松本志信

[丁寧に言葉の全てを受け止めて、ちょっとだけ遠回しながらも自分の思うことを伝えてくれる小泉くん。
爽やか好青年、ずっとずっとその印象でいる彼の頭を撫でる手。
懇親会で引っ込めた時にはまだ、ここまで話せる仲になっているとは予期していなかったから。

そうだ、ひとつ願い事があったんだ。
何を願おうと思ったんだっけ。
“殺してくれ”なんかじゃなくて、もっとなにかあったはずなのに。

今は、思い出せない。

美味しい焼き立てパン、食べたいな。
酷い言葉をなげかけておいて、思っていいはずがない。]
(69) 2022/09/12(Mon) 11:43:43
メモを貼った。

【人】 2年生 松本志信

─夢の中の回想・黒崎ちゃんと>>4:331>>4:332

[黒崎ちゃんから叫び声が上がった。
怒りに満ちた声が天使を詰る。
零れていく言葉は明確に誰の何を伝えているのかは分からなくても、この“慈悲”は誰の為のものなのかと
本当に「あんまりすぎる」時間だと、言葉もなしに頷いて。

ぽつと落ちる雫に、そうだよなって思ってた。

生きたいよな。
大切な人と離れ離れになんてなりたくないよな。
でもそれは自分以外の誰かの死を望む事と、イコールじゃないイコールで繋がれる。

ほんと、あんまりだ。]
(74) 2022/09/12(Mon) 11:57:18

[電話を取ったから、少し聞くのは忍びなくて、少しだけ離れたら、駆け出していった。

一瞬、びっくりして足が止まるけど。

今度は、その背中を追いかけた。

誰かのために走っているんだろう、そこに私がいてはいけないのかもしれないけれど。
それは、その場所についたとき考えればいい。

今は、ただ、津崎さんの背中を追いかけた。]

──夢──

[「起きたら」と希望的な未来ばかりを話してきたし、「死んでいたら」の話題は敢えて避けて話していた。
この夢の中にいた時から目を覚ましてからもずっと。

徹っちんと話す時は特にそうで。
それが虚勢と優しさだとは気づいて無視していた。
曖昧な「誰か」が死んだって確定した未来は、まだその確率が低いうちはそう思っていられたものがどんどん答えに近づくにつれてそんな希望を口にするのも難しくなるのだとわかってはいたのに。

自分の死の確率が上がっていく中で、徹っちんはじゅじゅに「忘れて幸せになってほしい」と言った。
それが相手の幸せだと思うから、そう考える奴なのは知ってる。

だけど、もしその信じたくない未来が確定してもじゅじゅに徹っちんのことを忘れてほしくない。

徹っちんの願いを無視してそんな風に思ってしまうのはオレの我儘だから、口には出せないけれど。

心配そうに寄り添う様子を見て、余裕なんてなかったと吐かれる弱音を聞いて、これ以上避け続けられそうにない可能性の想定に苦しくなった。]

【人】 2年生 松本志信

[皿の割れる音? 花瓶が碎ける音?
木の枝が割れるような軋んだ音?
美術品たちの悲鳴が上がり、いち早く黒崎ちゃんが気付く。
言い置いて駆け出していく。
誰が、を聞いて咄嗟に俺も走り出したけど俊敏に動くことは苦手で。
それでも、息を切らして走った。
津崎くんに何かあるのなら助けなければ、痛い思いも怖い思いも、厭な思いも
誰よりなにより、して欲しくなどはないから。
走って、辿り着いた…──はずだった。

展示室で暴れ回る津崎くんと、それを止めようとする黒崎ちゃん。
確かにそれを見た、確かに俺はそこに居たはずなのに。

まるで、そこには居なかったみたいに二人には見えていなかった。

身体は透明になっていて、声をかけても届くことはなく
止めたくて抱き締めたくて伸ばした腕さえ、すり抜けて行った。

今この出来事の中に─彼の思考の中に─お前は居ないんだよ、って。
意地悪な神様が突き付けて来たんだろう。
気付けば天使が目の前にいて、次の時には林檎頭に囲まれていた]*
(77) 2022/09/12(Mon) 12:14:44
[松本さんがぐったりと、スタッフルームのベッドの上に寝ている。
その様子を見て、そうだ、次は彼が目覚めるんだ、と何故かは分からないけど、今、このタイミングで実感した。

今こうして眠っている経緯は分からない、分からないけど。

そのぐったりとした様子を見て。

目覚めたくなかったんだと、ただ、そう思った。]

[徹っちんと先輩が話している間は、その会話を聞いていた。
どちらかが死んでしまっていることが決まっている二人。
胸中が穏やかなんてわけないと思っていたし。

ただ、先輩は。
呼ばれることを恐れている側だった。
やたら冷静なことに違和感はあったけど、だからって死にたいと思っているなんて。
何も知らないのは先輩がうまく隠してたからなんだろうけど。
そのことを知る人はいたんだろうか。
なんとなく、いない気がした。
先輩は周りのことばかり気にかけていたから。

先輩と会話を終えてからどこかへ歩き出す徹っちんの後は追わず、じゅじゅが寄り添って歩いていくのを見送る。

観たいと言われてオレが嫌な顔した、あの絵。
名もない人の目で見た景色を閉じ込めた作品。
此処にいるうちに一緒に観ればよかったなって何故か思い出していた。
ここから去る前、一緒に観に行くかと少し考えはしたんだけど。
あの時泣いてしまったら、絵のせいだとしても、なんか、最後の別れみたいになりそうで嫌だったんだった。]

【人】 2年生 松本志信

[意識は深い深い霧のかかった森の中。
どこから来たんだっけ、どこへ行くんだっけ。

この手はたった二本しかない。
武藤くんに伝えた言葉だ。
その二本の腕で何を選ぶのか、何を守るのか。
見誤っちゃいけねぇよ。
そんな残酷な事を言った。

気を許した友人と、大切に想う人と
天秤にかけるくらいなら
俺が死ねば全てハッピーエンドで終われるのに。]

 …、…… …く…ん

[森の中、青林檎を探して歩き回る夢だけを見ている]**
(80) 2022/09/12(Mon) 12:23:42
2年生 松本志信は、メモを貼った。
(a29) 2022/09/12(Mon) 12:26:43

[それから、慟哭がどこかから聞こえて。
先輩が駆け出して、その後を追った。

蹲るまつもっちゃんと、悲痛な声をかけているくっきーがいて。
先輩が取り乱す声を聞いて、漸く、ああ、死のうとしたのかって理解する。

オムライス作る人になるから食いにこいよっ言ってたこと。
生きてたら、矛盾抱えてても生きるってミサミサに言ってたのを思い出して。
だけど、どうして、とは思わなかった。

「みんなに幸せになってほしい」ってまつもっちゃんの願いは、この人が生きることと同時には成り立たないってわかっていたから。

徹っちんや先輩の二人だけ残して還るなんてきっとしたくなかったに違いないから。

スタッフルームに運ばれて、深く眠っているようなまつもっちゃんの顔を見つめる。

生きててよかったって思うのに、それを喜んで良い気がしなくて。

二人で話をしたいと徹っちんが言ったら、なんだかその場にはいてはいけない気がしたから、オレはその場からは立ち去るだろうけど。]


 …じゅじゅは、二人のこと、見ていて、見守ってて良いんじゃないかな。

[見守っててほしい、とは押し付けてしまうみたいで言えないけど。
二人が屋上に行ってた時、真っ先に心配したじゅじゅなら、まつもっちゃんに言いたいことがあると言って伝えられていたはずの彼女ならって思ったから、そう声をかけた。]*



…そうかな、津崎さんが二人にしてほしいって言うなら、二人きりにするべきなんだと思うんだけど。

多分ね、聞いてはいけないことだと思う。
津崎さんがそういう風にいうのって、私、あんまり聞いたことがないから。

津崎さんの松本さんを想う言葉は、多分、松本さんだけのものだから。
私は、そこを覗き見して、それを奪ってはいけない。

でもね、ありがとう、トラくん。
私が津崎さんの側に居たがるって思ってくれたんだよね。多分。

話が終わったら、また私、一緒に居ようと思う。

[何を話すのか、気にならないわけではないけれども。
わざわざ二人にしてくれ、なんていうのなら、それは大切な意味のあることで。

私は、スタッフルームの外に出て、そこで話が終わるのを待っていた。]



 …そっか、そうだな。
 二人にしかわからない話もあるだろうから。

 悪い、余計な気を回した。
 話が終わったらまたそばにいてやって。

[確かに、じゅじゅと徹っちんの会話はオレも聞かなかったし、気になることでも聞くべきじゃないと思うことはある。
徹っちんが倒れていた屋上で、あの後二人が何を話していたかは知らないけれど、二人にしておこうと思ったことを思い出して。

スタッフルームから出れば、外で待つ様子のじゅじゅを残してその場を離れた。]**

【現実・病室にて】
[スタッフルームの外で、話が終わるのをじっと待っていると、突然視界が真っ暗になって、そこから徐々に意識が覚醒して、目が覚める。

横にはスケッチブックと筆記用具を持ってきてくれたお母さんがいる。
時間を見ると、まだ前回から数時間も経っていない。

トラくんにお見舞いを渡すだけでなく、わざわざ欲しいと言ったものを買ってきてくれたようだった。]

ありがとう、お母さん。
でも、あんまり怪我は酷くないから、そんなに頻繁に来なくても大丈夫だよ。
親戚の人たちにも、大丈夫って伝えておくね。

[そう言っても中々離れないお母さんに、大丈夫だと重ねて言って、病室から出ていく姿を見送る。
心から心配してくれているのが分かる、でも、本当に大丈夫だから。

私は、スケッチブックを開いた。
お見舞いに置かれていたフルーツの入った籠、その中の林檎。
見たくない気持ちはあったけれど、恐る恐る見て、そしてスケッチをする。

絵画の中の女性を、私を想ってくれた女性を考えながら筆を進めた。]

【人】 2年生 松本志信

[深い霧の中、うろうろ彷徨って崖に出た。
黒い海が見えて、柔らかな色彩の青の中に岩山がひとつ浮かんでいる。
頂上には城みたいな建物が見えて。

ああ、あれは多分俺が入るべき墓なんだろうなって思った。
地上から切り離されて浮遊した山頂、あんな所に誰も来ない。
化け物のための、青空に浮かぶ揺籃。

行こうかって、踏み出して崖から落下する直前。
ぐっと引っ張られた。
誰かが手を握ってくれているのがわかる。
血を流しすぎて冷えた手が、片方だけあたたかい。]

 …、………

[振り向いたら、急に霧が晴れて。
“見たいと思ったもの” を見た───]
(89) 2022/09/12(Mon) 14:29:13

【人】 2年生 松本志信

 ………ぁ、…おは…よ

[目が覚めたら神妙な面持ちの津崎くんが居て>>84
泣き叫び過ぎてガラガラになって喉が枯れた声を出した。

これが現実だったらいいのにな。
でも、夢なんだってさ。
津崎くんか、小泉くんがみてる夢。

少し虚ろな瞳で見上げれば、目の前の顔はなんだか泣きそうで。
あ、いや、俺がそう思いたいだけなのかもしれない。
でも握られてないもう片方の手を伸ばして、ゆっくりわしゃわしゃと撫でた]**
(96) 2022/09/12(Mon) 14:38:12
──現実・病院──

[寝たり起きたり繰り返している合間、少し前にじゅじゅのかーちゃんが来た。
お返しにともらったチョコレート菓子の箱はどう考えても梅しばの10倍以上の値段の代物だったので面食らったけれど。
三人一緒にいるのが良いと夢の中で言われたことを思い出せば、一人で食うには勿体なさそうなそれをありがたく受け取っておいた。

足の怪我のためか本人は会いには来られないらしい。
じゃあこっちから行こうかと思ったけど、おそらく歓迎されていないことは雰囲気から察せられたのでやめておく。

いかにも箱入り娘って感じだもんな、という感想が浮かぶ。
うちはといえば親が必要な日用品とか着替え持ってきた以外は、
まるで健康体なバカ息子の心配をして損したと呆れて帰ったきりなのもあり。
病室覗いた時も、売ってるの見たことあるけど買う機会まずないシリーズの果物バスケットとかあったし。
病弱な娘とはその辺の扱いは家族間でも違いそうだ。]

[それに自分の容姿を鑑みれば、親には悪い虫を警戒されるのも無理のないことだろう。
撤っちんも大概歓迎されないだろうなと頭の片隅で考えて。
こんな状況下でなければ、海外行くならついでに攫っちゃえば良いのになんてまた無責任なことを言えただろうけど。

まあでもその程度の訝し気な視線はどうってことはなかった。

戻ってこられない一人の価値を知っていて、その人を大事に思っている相手から不公平だと恨まれることを考えたら、余程。
その一人がどちらであってもその価値を知ってる故に、受け止めなければいけないことなんだろうとは、まだ覚悟ができていない。]**

【人】 2年生 松本志信

[真っ直ぐと見つめてくる瞳はさっき見た青空の色で。
その唇がとてもとても辛いことを言うのを、聞いた。
多分泣きそうになってしまったのはこっちの方で。
人前で泣いたことないのにな、なんて。
熱くなっていく目頭そのままに、息を吐いた。]

 …そ、…だね。

[何でなんだろう。
小泉くんが、津崎くんが、どんな悪い事をしたっていうのか。ガラガラの喉で続ける我儘。]*

 嫌だ。
(98) 2022/09/12(Mon) 15:38:36
+27
[筆を徐々に進めて、絵の中の林檎も少しずつ形になっていく。

線は綺麗じゃないし、陰影も上手く捉えられているとは思えない。でも、私は描いた。

やがて、一枚のスケッチが出来上がる。
がむしゃらに描いただけの、少し歪な林檎。
中学やら高校やらの美術の評定は悪くなかったけど、お世辞にも上手いとはいえないその絵。

それでも私は、その絵を捨てなかった。

私が彼女を想って描いた絵。
どんなに下手でも、そこには彼女の思い出と私の想いが詰まっているのだから。

もう一度描きたくなるまでは、これでいい。

そのスケッチを枕元に置いて、事故に遭ったとき持っていた鞄の中からカモイレイの絵葉書を出して、それもスケッチブックに添える。目が覚めたら一番に見えるように。

私を想ってくれた人たちのことを、一番に想えるように。]

【人】 2年生 松本志信

[紡がれていくのは望んでない未来。
でも、理解はしている。
もしもこれが津崎くんの夢なんだったら。
生きることを決められてしまった俺に出来るのは、向き合うこと。
突き放さず、逃げずに、受け止めること。]

 話…、そだ、ね。おはなし、しよ。

[とりとめのない言葉遊び。
哲学の話、どうでもいい蘊蓄、今日の天気。
ただの“普通”なその時間が、大切だった。
目を瞑り続けたけど、君が好きだって話。

指先が髪に触れる。
繊細じゃない、手入れも行き届いてるわけじゃない。
ちょっとごわごわして触り心地なんて良くもないだろう、髪に。]

 ばかだなぁ。
 今日も、明日も、いつでも、…一緒だよ。

[生きてたって、死んでたって]*
(101) 2022/09/12(Mon) 16:14:49