148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ
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| ― 開店前日:MiraggiO ― [これでも生まれた時から、客船にいたからね。 僕が出来ることには限りがあったけれどそれでも、 お客様への対応や、 勤勉な精神は生きるだけで培われていた。] 仕事をするのは好きだよ。 店が開くのは楽しみだしね。 [ジャガイモを剝くユスターシュにはそう返す。 >>0:426 極端な言い方をすれば、今の僕にはそれしかない。 ……なんて、 好き好んで湿っぽい話には持ち込まないけれど。] (38) 2022/05/23(Mon) 5:26:09 |
| [こちらからは会話は聞き取れなかったけれど、 窓に何かを投げ込んだ彼女の対応は、 ヴィムがしっかりしてくれたようだから、 >>0:394 ほっと胸を撫でおろした。 大丈夫!? [僕たちはゴーストだから、本来は物に触れられないし、 怪我などすることも基本はないけれど、 店内のものには触れられるから、 ガラスを拾う際に怪我をしてしまうかもしれない。 しかしその様子もなく、 レイが魔法で片付けるのを見れば、 >>0:438 視線はまた窓の外へと戻る。] (39) 2022/05/23(Mon) 5:27:14 |
| [外で手を上げて 無事を報告してくれるウーヴェには、 >>0:502 こちらも小さく手を振って応えた。 スマートな立ち回りで、 ユスターシュが僕を 庇おうとしてくれたのに気づいたけど、 >>0:426 お礼を言うタイミングを逃してしまったな。 それと気づけない程にさり気なく、 他者をフォローしてくれる。 僕は戦いは未経験だし、分からないけれど、 彼がそういう立ち回りを得意としていることは窺えた。 多少これ見よがしな感じを出しても 罰は当たらないと思うけど、損な性格なのかもしれないね。] (40) 2022/05/23(Mon) 5:28:23 |
| [僕はソースの準備をしようと、 厨房に入ってまずはトマトの湯むきを始める。 すれ違う様にユスターシュは外へ。 >>0:428 確かにこの店は現在男所帯だから、華が欠けるのは否めない。 花が活けられるのを、作業をしながら見守った。] そうだね。 今からとても、楽しみだよ。 >>0:429[今回はどんな出会いがあるのだろう。 運命の出会い……とまではいかなかったとしても、 僕はお客さんたちが「美味しい」とお酒や料理を楽しんだり、 ここの皆が笑顔で仕事しているのを見るのが好きだ。] (41) 2022/05/23(Mon) 5:30:02 |
| [それは生きていた時に僕が持っていた 幸福 に、 とてもよく似ている。] (42) 2022/05/23(Mon) 5:30:33 |
| ─── 『 MiraggiO 』 ─── [霧が立ち込める夜に、街灯と青い薔薇が貴方を誘う。 >>n1 ここは一癖も二癖もある、 生を失った者たちが切り盛りする酒場。 ――― の始まりだ。] (43) 2022/05/23(Mon) 5:31:34 |
| [お客様をお迎えする準備は万端。 料理の下拵えも、完璧に整っている。
お腹を満たしたいならば、 ペスカトーレに、パエリア、シーフードピザはどうだろう。
体を温めたいならば、 クラムチャウダーやブイヤベースがお薦め。
お酒がぐいぐい進んじゃうのは、 貝のガーリックバター焼きや烏賊のアヒージョかな!
東洋の味が恋しいなら、 船盛のお刺身や、魚の塩焼き、鯛茶漬けもあるよ。] (44) 2022/05/23(Mon) 5:32:56 |
| (45) 2022/05/23(Mon) 5:33:30 |
| ヨーソロー! 『 MiraggiO 』へ、ようこそ。 ** (46) 2022/05/23(Mon) 5:35:20 |
| (a3) 2022/05/23(Mon) 5:43:09 |
― 三年前 ―
頼む! 俺の娘が病にかかったんだ!
金ならある!
頼むから薬をくれ!
……材料が切れている?
それで今ギルドに依頼が出ている?
分かった、俺が行って来る!
[家を買う為に貯めた金を惜しみなく、医者の目の前に差し出しながら必死に縋った。
その日は少し危険な依頼に身を投じていた。帰って、アイシャの様子を知った時にはもうあちこちボロボロで、魔力も大分なくなっていた。
それでも、迷わなかった。
出立前に彼女の顔を見に行って、手を握りしめた。
彼女は凄い発熱をしていて
息も荒く、こっちを呆けた視線で見た。]
……アイシャ、ダメな父親で
ゴメンな、いつも、
いつも……
[泣きそうになる父の手を、娘はぎゅうと握った。
そうして首を振って笑った。]
「ううん、お父さんは……駄目じゃない、よ
私の、自慢の……お父さん。
お父さんだけは、私を見捨て、なかった…
ありがとう……無理しないで……ね」
[涙が零れた。]
誓う。
何があってもアイシャ、俺はお前を守る。
[そう言えば、娘は安心したように目を閉じた。
覚悟は決まった。]
[ギルドで依頼を受け、男は飛び出した。
ギルドで彼を見かけられたこれが、最期の姿である。
その薬草がある地帯は暗くなると危険だ。
それでも、身を隠し、ギリギリの魔力を駆使して敵の足だけ削る等々工夫して先に進んだ。
崖が近くにある薬草地帯。
目的の物を焦りながら探した。
探すために使わざるを得れないライトの魔力分の体力が減るのすら鬱陶しい。]
……頼む、頼む……あってくれ!!
アイシャが、あいつが危ないんだよ!
[半分泣きそうになりながら必死にかき分けた。
その前から残ってる傷に
途中で受けた攻撃から流れる血。
手は土まみれ。
顔は涙でぐしゃぐしゃ。
それを両手で叩いて落ち着け、と
自分をコントロールしようとする。
探す事暫し。それは運よく見つかった。]
……あった。
これがあれば……!
[その流行り病は対処方がもう見つかっていた。
薬さえあれば治る。元気になる。
気が抜けそうになるのを首を振って叱咤した。]
[ 荒い息がどんどん乱れる。
体のあちこちから流れ出る血が
体をどんどん死に追いやって。
それでも、歩みを止めない。
帰らなければならない。必ず。
約束したのだから!!!
]
なぁ、破滅をもたらす程のイイ女ってさ
どうしてタイミングに
恵まれているんだろうなぁ。
本当に、さ *
| [店の内外が賑やかになってきた。 初めに目に留まったのは、 ペールブルーの髪 の男性。 >>93 目が合うと何年か前に見かけた、 店の前で具合が悪そうにしていた人を思い出した。 >>0:403 今日は具合悪くはなさそうだから、ひと先ず安心。 なんだか複雑そうな顔をしているように見えたけれど、 >>94 この歳で店員が全員幽霊の店で働いていると、 お客様にそんな目で見られるのはよくあること。 ユスターシュが接客してくれているようだから、 >>101 任せて別のお客様へ。 >>103] いらっしゃいませ。 当店ではスタッフ全員、お酒をご用意できますよ。 僕みたいな子供でも、作り方は心得ていますので。 他にも出せるものがありますが、一先ずこちらを。 [料理は向き不向きがあるけれど、 お酒は大丈夫 ……だったと思う。 お客様に、自分の用意したメニューに >>44 ユスターシュの揚げ物を書き加えた紙を差し出した。 >>52 値段もそこに書いてある。 安心安全の明朗会計だよ☆*] (114) 2022/05/23(Mon) 21:47:08 |
| (a18) 2022/05/23(Mon) 21:54:43 |
[ 青薔薇が導き
蝶が光となって幻想的に舞い
出迎えの挨拶と鼻をくすぐる食べ物の匂い
ここが霧の夜にだけ開く噂の酒場
噂を知っているのなら。
当然知っているだろう。
立ち寄ればどうなるかを。
どうして引き留める人がいるのかを
足を踏み入れたら
どうなっても知らねぇぞ
]
[ 霧の深い夜は全てを覆い隠すように
辺りを染める。
その中でも光る街灯に違和感はないか?
その先に進んで大丈夫か?
ほら、聞こえるだろう
導く者の声が……
ど
こ
か
ら
と
も
な
く
。
]
| [子供に酒を注文するのは躊躇われるのかな? そう思っていたけれど、違うみたいだった。 >>121] 作れますけど……。 僕は味見目的でしかお酒は口にしないので、 美味しいと思っているかと言われると……。 美味しくないとは思ってないから、 それで満足されるようなら良いですけど。 [お客様に出すときに、大丈夫か確認する程度だし、 カクテルは味を見るけど、ビールやワインはそのまま出す。 一応その程度は自分が子供だということは意識している。 酔っぱらったりしたら、大変だからね。] (135) 2022/05/23(Mon) 22:41:32 |
| 畏まりました! ビールにブイヤベースですね。 [伝票にペンを走らせる。 幽霊の経営する酒場、半信半疑で来る人が殆どだから、 じっと見られるのも慣れている。] ええ。僕もゴーストですよ。 確認のため、触ってみますか? [つ、と腕を差し出した。 開店時は生者にもゴーストが見えるようになるが、 触れることは出来ない。 彼が手を伸ばしても、僕の身体はすり抜けてしまう。*] (136) 2022/05/23(Mon) 22:42:45 |
| [ペールブルーのお兄さんが会釈をしてくれたのに気づいて、 僕もぺこりと頭を下げる。 >>109 僕の方は一方的に相手を知っているけれど、 挨拶をしてくれるなんて礼儀正しい人だなと思った。 店内に続々とお客さんがやってくる。 その中には、 ペガサスと一緒にここへ来た男性もいた。 >>0:404] いらっしゃいませ。 空いているお席へどうぞ。 順番にお伺いしますね。 [あの時のペガサスは元気かな? 僕たちはペガサスにも触れることは出来ないけれど、 チャンスがあれば乗り心地などを聞いてみたい。 褐色の肌が健康的なお姉さんにも、 >>133 笑顔で敬礼をしてサービス (のつもり)。 その後、先客のターバンのお兄さんの案内をした。 >>114] (167) 2022/05/24(Tue) 1:18:48 |
| [お客様は"ゴーストの好む酒"をご所望らしい。 >>157 どういう事情なのかは全く見当がつかなかったけれど、 お客様がそれで良いというなら、それで良いのだろう。] 僕が強いて好む酒と言うと、 赤ワインのサングリア ですかね? 事情は分かりませんけれど、 "ゴーストの好む酒"がお望みだったら、 他のスタッフにも聞いてみた方がいいかも知れません。 [どうしたって、成人店員の方が適任だろうと思うので、 そのように助言だけさせて貰った。 この様子だと、誰かが自分で作れない酒を挙げても、 作れる人が作れば問題ないのかな……?と言う気もする。] (168) 2022/05/24(Tue) 1:19:35 |
| [「自分では準備できなかった」と言う言葉が、 若干引っかかっていたのだが、 お酒のお持ち帰りが目的なのだと分かれば、 >>158 成程……そういう表現になるのか。と思いつつ。] 作ってお出しするのは構いませんが、 テイクアウトがOKだったかはちょっと自信がないので、 店主に確認しますね。 [とりあえず僕は今まで テイクアウトを希望されたことが無いので、 それについては一旦保留にさせてもらうことにした。] (169) 2022/05/24(Tue) 1:20:05 |
| [ここがゴースト酒場だと知らず (或いは噂に対して半信半疑で)、 怯えるお客様もいると思うので、 自ら率先してゴーストアピールすることはしない。 でも隠した所で、 このすり抜ける体ではすぐにバレてしまうだろう。 なので聞かれたら正直に答えるようにしている。 伸びた手は僕の頭の辺りに着地するが、 >>159 僕の方にも触れられた感覚はない。 びっくりしたのかすぐに手は引っ込められた。 僕だってここで働くにあたって、 そのくらいの覚悟は出来ているし、 これでも5年ほどここで働いている。 だから、少しも気にしていないかった。] (170) 2022/05/24(Tue) 1:20:48 |
| 謝らないでください。 >>160 折角幽霊が働く酒場なんですから、 そんなコンセプトのバーだとでも思って、 楽しんでいってくださいね☆ [いくら幽霊で触れることが出来ないからって、 女性店員にだったら流石に許さないけれど、 幸い今は店員は皆男性だ。 嫌がる人もいるかもしれないが、自分で対処できるでしょ。] 有難う御座います。 お口に合うと良いのですが。 ご用意しますので、少々お待ちください。 [一礼して、にこりと口角をあげると一旦席を離れる。] (171) 2022/05/24(Tue) 1:23:26 |
| [注文の用意をする前に、 店内を見回している ユスターシュを見つけたので声を掛ける。 >>120] ユスターシュが対応しているお客さん、ペールブルーの。 前に具合悪そうにしているのを見かけたことがあるんだ。 今は大丈夫そうだけれど、 気になるから体調だけ確認できたら、して貰えるかな? [余計な事を言って過剰に心配をかけたら申し訳ないけれど、 ちょっと気になっただけだから、重く捉えないでね! って念を押しておいたから大丈夫だろうか。] (172) 2022/05/24(Tue) 1:24:17 |
| [その後は店長の所へ。] 今対応している、あちらのお客様が、 お酒のお持ち帰りをご希望なんですけど、 テイクアウトって大丈夫なんでしたっけ? 僕、テイクアウトのご希望されたの初めてなので。 [そこそこ勤務歴があるつもりでいたが、 やはり知らないことはまだまだあるなと、痛感した。**] (173) 2022/05/24(Tue) 1:25:09 |
| (a28) 2022/05/24(Tue) 1:33:36 |
| (a29) 2022/05/24(Tue) 1:34:37 |
| [ペールブルーのお兄さんへのヘルスチェックは、 無事受け付けて貰えた。 >>197 笑顔の使い所の正誤は兎も角として、 こちらの意はちゃんと汲んで貰えた様なのでほっとする。 僕はお兄さんが店の前に来た時が (一方的な)初対面だから、 >>0:403 具合が悪いのかな?くらいしか思えなかったけれど、 あの時同じ場所にいたウーヴェは どうやら顔見知りのようだった。 >>188 その様子から訳ありな感じがしたので、 気になってしまうのも仕方ないよね。] (212) 2022/05/24(Tue) 18:47:47 |
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