人狼物語 三日月国


112 【R18】アルステラのもとに婚姻を

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視点:


【人】 狐娘 レイ

[耳も尻尾も感情の揺れ動きで飛び出すもので。
驚いたり、酷く感情を乱されれば意図せず現れる。
飛び出してしまえば、一定の時間が経たなければ消えることはなかった。
だから耳を抑えても、なかなか消えることはないのだけれど。
感情を表すように揺れる耳は、少し恥ずかしく隠したくなってしまう。

笑われたことに素直に謝罪を返されれば、あまつさえ代わりに探してくれるという。

けじめ、というのならそうなのだろう。
ロンとの最後の繋がりを望んだのかもしれない。

一族のためを思う婚儀と、自身の強い願いである思いに揺れ動きながら、結局は一族のためを取った。
これはロンとの別れの儀式なのかもしれない。]


 ……指輪、なの。
 透明な石に白い花が嵌め込まれた、子供の指輪。


[それを付けたのは一度きり。
でも鮮明に覚えている、彼が作ってくれた大切なものだから。]
(216) 2021/12/04(Sat) 1:20:07

【人】 狐娘 レイ

[木の枝が折れる音に顔を上げてシャオロンを見つめた。
その一瞬だけ見えた光に目を瞬かせる。

見覚えのある鮮やかな赤。>>210


 ……っ、……!?


[見えたのは一瞬だけ。でも忘れられない。
見つめていた眼がみるみると見開かれていった。]
(217) 2021/12/04(Sat) 1:20:45

【人】 狐娘 レイ

 
 まっ……、


[思わず手を伸ばした。
赤が消えない内にと。
その一瞬の光はすぐに掻き消えて、今は黒髪が揺れる。

まるでロンを望んだわたしが見せた幻かと思う程の間。]


 ひゃんッ……!!


[言葉にならずに戸惑っていれば、尻尾に違和感を覚えてピンと背筋が伸びた。
びっくりして変な声が上がる。
振り返って、揺れた尻尾を見ればそこには花冠が掛けられていて、――ロンと花冠を作った記憶が鮮明に蘇る。]
(218) 2021/12/04(Sat) 1:21:32

【人】 狐娘 レイ

[伸ばした手は今度こそ、彼の腕を掴んだ。]


 
……待って!


 この花冠、シャオロンが作ったのっ?
 髪、髪は……っ、赤い髪……

 名前……っ、そう、名前っ……ロンって……
 シャオロンって……


[掴んだ手の力がぎゅうと強くなる。
確かに捕まえかけた記憶の端。
消えかけてしまいそうで離したくなかった。

自分でも説明がつかず、戸惑いに脈絡のない言葉が紡がれる。
ヴィス族にいるはずのロンの代わりにいたのはシャオロンで。

でも、だったら、どうして。

私のことを覚えていないの?
という考えまでには至らずに―――。**] 
(219) 2021/12/04(Sat) 1:22:40

【人】 狐娘 レイ

[掴んだ手は勢い余って彼の腕を強く握り締めた。
花冠は彼が作ったのだという。
男の子が花冠の作り方を知っているのは珍しい。

髪が赤くなるには条件があるらしい。>>244
ならば、ロンもそうだったのだろうか。
彼を、シャオロンをどこか懐かしいと感じたのは。

当時、シャオロンと名乗らなかったのは、
自身より小さな子供だと思ったからでは?

目まぐるしく思考が回る。]
(250) 2021/12/04(Sat) 18:40:39

【人】 狐娘 レイ

 
 ……見たことあるのっ、その赤い髪。
 わたしに、「ロン」って名乗ってくれた
 ヴィス族の男の子っ。

 ずっと髪が赤いのだと思ってたけど、
 そうじゃないのならっ……、

 花冠だって、作り方を教えたわ。
 この泉で会って、
 魔物に襲われたところを助けてくれて……っ、


[握り込む腕が縋るようなものに変わる。
まるで、そうであって欲しいと願うように。
ずっと探し続けていた彼が、もし見つかったのなら。]
(251) 2021/12/04(Sat) 18:41:21

【人】 狐娘 レイ

[手を重ねられて、自身の手に力が籠もっていたことをようやく知った。>>245
じわりと感極まって瞳が潤む。

違うかもしれない。
ううん、でも多分きっとそうだ。
だって名前を呼ばれた時に、懐かしいと感じた。>>189

だから、重ねられた手を振り解いて、彼の胸に向かって身体ごと飛び込んだ。]
 


 
ロン……ッ!

 ずっと探したわ……! 



[勢いよく飛び込んだから、彼を押し倒す勢いで地面に倒れ込んだ。
花の上に二人の身体が重なって、風圧で花が揺らめいた。

思い込みの強い女は考えに至るのも早い。
確信めいたものに近いとはいえ、話半ばに胸に飛び込む程には、舞い上がっていた。**]
(252) 2021/12/04(Sat) 18:44:29

【独】 狐娘 レイ

/*
本当にロン……?のパターンで行こうか迷いましたが、
意外と突拍子もない娘になりそうだったので気づく方向にしてみました。
プロで早すぎたかな……?とも思うけど、片方が気づくぐらいならまあいっか?と思って……!
(-64) 2021/12/04(Sat) 19:51:37

【人】 狐娘 レイ

[探し続けた初恋の人。
ようやく見つけた心当たりが嬉しくて、
興奮冷めやらぬ口調で捲し立てた。

ふわりと広がる野草の香り、温かな腕の温もり。
ようやく果たせた再会に涙が浮かぶ。

――――なのに。

返ってきたのは、思っていたものとは違う言葉だった。>>259
(261) 2021/12/04(Sat) 21:47:47

【人】 狐娘 レイ

 
 …………え、


[シャオロンを押し倒したまま、ぽつりと音が落ちる。

赤い髪も、瞳も、名前も似ていた。
なのに彼は違うという。
確信めいたものはガラガラと意図も簡単に崩れ去っていく。]


 違う、の……?

 うそ、だって……、確かに、
 赤い、髪で……、


[ぶんぶんと喜色に揺れていた尾がへたりと下がっていく。
本当にシャオロンは何も知らなさそうで。
ぽとり、と堪えきれない雫が彼の胸元へ落ちた。

シャオロンの気遣うような声は聞こえるのに、
それが尚更別の人物であることを如実に伝える。

一度落ちた涙は、壊れたようにぽろぽろと転がり落ちた。]
(262) 2021/12/04(Sat) 21:48:33

【人】 狐娘 レイ

[撫でられる手が優しければ優しいほど、切なくて。>>260
婚礼の為に施した化粧が崩れるのも構わずに、涙を落とし続けた。]


 ……ううっ、そんな……
 やっと、見つけたと、……思ったのに……

 ひっく……、
 
 ……会いたいっ……、
 会いたいよ、……ロン……



[こんなことをシャオロンに言っても困るだけだろうに。
壊れた決壊は止めることが出来なくて、シャオロンに寄り掛かるようにして泣き崩れた。*]
(263) 2021/12/04(Sat) 21:49:16

【人】 狐娘 レイ

[涙が幾筋も零れていく。
まるで此処数日我慢していたものが一気に流れていくように。

謝るシャオロンに彼のせいじゃないと分かって。
緩く首を振り揺らしても、涙は止まらなかった。

彼のせいではない。
責めているような申し訳なさに嗚咽を引きつらせて、
違うと言おうとしても、溢れ出す涙が邪魔をする。

暫くの間、ただただ涙を流して。
背を撫でる手の温かさに甘えた。]
(274) 2021/12/04(Sat) 22:41:16

【人】 狐娘 レイ

[どれくらいの時間が経っただろう。
泣き腫らした眼でぐずついていればシャオロンが口を開いた。
ロンを一緒に探してくれるという。]


 ……でも、でも。
 そうしたら、シャオロンはどうなるの……?


[すん、と鼻をすすりながら問いかける。
一度婚儀を結んだ後、村に帰れるのだろうか。

ロンが見つかるかもわからない。
見つかれば嬉しいことだけれど、
此処まで協力的に接してくれるシャオロンのことが、
今度は気になり始めてしまう。]
(275) 2021/12/04(Sat) 22:41:39

【人】 狐娘 レイ

 
 なにも、しない……、


[一瞬、何のことを言われているのか分からずぽかんとしてしまった。
そうしてようやく今の状況に気づく。
勢い余って押し倒すほどに密着していたことに。]


 ……ぁ、……あっ、あっ、
 ご、ごめんなさいっ、
 わたしっ……、あ、あのっ……

 勘違いして……っ……!
 じゃなくて、人違い……っ!?


[かああと赤面して、ようやく彼の身体の上から身体を離した。
何もしないというのも、今なら意味が分かる。
両手で頬を抑えて、あわあわと慌てながら身じろぎをする。

優しく撫でてくれていた大きな手を思い出して、きゅうと胸が潰れるような感覚を覚えた。]
(276) 2021/12/04(Sat) 22:46:42

【人】 狐娘 レイ

[好きなのはロンなのに、シャオロンにもドキドキしてしまう。
ただ男性に慣れていないからなのか、相手がシャオロンだからなのか。
これではロンにもシャオロンにも申し訳なくなる。

ぐるぐると眼が回りそうになる動揺を抑えて、上目遣いに問い掛けた。]



 ……シャオロンは、本当に「ロン」じゃない?



[なんて質問を重ねても、きっと答えは同じだろうけれど。
彼が本当に「ロン」ならば、どれほど良かっただろう。
そう思う気持ちは、捨てきれなかった。*]
(277) 2021/12/04(Sat) 22:47:41

【独】 狐娘 レイ

/*
どうやって思い出してもらおう……と思ったけど、
無理に思い出してもらうこともないのか。
新しく恋を育くめばいいわけだし……。
レイがロンを忘れられるかにかかってるけど……
(-70) 2021/12/04(Sat) 22:52:19

【独】 狐娘 レイ

/*
誰だ!こんな設定考えたの!!私だ!!
(-72) 2021/12/04(Sat) 22:56:58

【人】 狐娘 レイ

 ……両親は居ないの?


[一人暮らしだという彼に質問を重ねる。>>282
そういえば、ロンも家族は居なかったという話を思い出す。
人違いだと言われてもまた重なるロンとの接点に困惑した。

シャオロンにとって元の暮らしに戻れるのなら、
その方がいいのかもしれない。
想い人のいる嫁と共に暮らすよりは真っ当な考えだろう。]


 そっか……。
 そう、よね、シャオロンだって、
 望んで結婚しにきた訳じゃないものね……。

 ……ごめんなさい。
 相手がわたしで……、


[せっかく結婚するならば、可愛くて想い人の居ない相手の方が彼も納得しただろう。
申し訳無さにしおしおと獣耳がへたりと沈んだ。]
(291) 2021/12/04(Sat) 23:52:17

【人】 狐娘 レイ

 
 う、うん……、


[シャオロンの声に頷いて、すうはあと深呼吸を一つ。
驚いたり喜んだり泣いたりして、未だ獣耳は消えることはなかった。
ぽふぽふと土を叩く尻尾はスリットの間を通り、隠れた腿を見せる。
起き上がる彼に、自身のことよりも先に汚れを払い落とすのを手伝って、しゅんとしおらしく俯く。]


 ……うん……、 
   

[返す言葉もない。
頷くことしか出来ずにお礼を告げて手巾を受け取った。
目の辺りを指摘されて、目元をなぞれば指の腹に化粧の名残がつく。
みっともないところを見られて、恥ずかしさに慌てて手巾で目元を拭った。]
(293) 2021/12/04(Sat) 23:53:00

【人】 狐娘 レイ


[分かってはいたものの。
二度目の否定にツキン、と胸が痛む。>>284


 …………そう。


[俯いた拍子にまたじわりと涙が滲んだけれど。
拭ったばかりの目元をこれ以上汚すわけにはいかず、
今度はぐっと唇を噛み締めて堪えた。]
(296) 2021/12/04(Sat) 23:53:33

【人】 狐娘 レイ

[指輪の話になれば、こくりと頷いて。]


 10年以上前の話なの……、
 もしかしたら、
 もう底深くに埋もれてしまっているかも……。


[泉に視線を移して湖面を見つめる。
大事な思い出、初恋の人が底に沈んでいる。

そろそろ婚礼の儀も始まる頃だろう。
落ちてしまった化粧も直さなければいけない。

でも、シャオロンが探してくれるというのならば見届けたかった。]


 シャオロンが探してくれるなら、見てる。


[彼が木の枝で泉を突付くのを傍らに、座り込んで陣を取る。*]
(297) 2021/12/04(Sat) 23:54:04

【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン

[泉に向けられた背に、小さく囁く。]



  ごめんね……、ありがとう。



[背中を向けた彼には気付かれないように、そっとまた目の端を拭った。*]  
(-77) 2021/12/04(Sat) 23:54:53