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![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[女は従順で、強欲で、貪欲だ 何よりも純粋だった。 教えたものは何もかも飲み込んだ。 それだけではなく、教えたもの以上を見せる。 仕草の一つ、表情、それも眉の毛一本に至るまでが情欲を煽り、触れる手の感触も、揺れる湯の音でさえも官能的だった。] ああ、いいぞ どこでそんなことを覚えてきた [舌と唇で残滓を舐め取るなんて教えてもいないというのに。 薬などとうに効き目が切れているはずだというのに、いいだね煽られた情動は男の剛直をすぐに回復させた。] (*68) 2022/11/27(Sun) 18:21:31 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[そうだ、まだ足りないのだ。 まだ全てを出し切ってなどいない。 満たされることのない飢えは、果てることのない欲望となる。] おいで、私の上に乗って…… [男は浴槽の縁にある段差に腰を下ろす。 お腹の辺りまで湯に浸かった状態で、女にそう告げた。] 自分で挿入れるんだ。 [茶色の湯の中で、男の剛直は上を向いて女がやってくるのを今か今かと待ち構えている。*] (*69) 2022/11/27(Sun) 18:21:49 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 ![]() (a34) 2022/11/27(Sun) 18:24:59 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[向かい合い肌を合わせ、体を重ねる。 背中と腰に腕を回して支えるとより体が密着して、押し付けられた女の双丘を押し潰す。 飲み込まれた先はお湯よりもずっと熱く、 絡みつき締め付ける肉は、言葉よりもずっと待ち侘びたと伝えてくる。 赤く上気して肌も、決してお湯のせいだけではないだろう。 それは男も同じ。 口の中で精を放ってなお保たれた剛直は、男が微動だにせずとも女からの締め付けに細かな律動を伴いながら押し返そうとする。] (*75) 2022/11/27(Sun) 19:22:13 |
![]() | 【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[熱い吐息と共に己の名を呼ぶその唇を塞ぐ。 まるで恋慕の情を確かめ合うかのような口付けで。] (-108) 2022/11/27(Sun) 19:22:57 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[先ほどまで処女であったなど思えぬほどの色香。 その声、その表情、仕草も触れる肌も。 何もかも官能へと繋がっている。 それでも……足りないのだろう? 聞かずともわかる。 誰よりも強欲で貪欲な女 男は約束は違えない、己が全てを与よう。 ゆさりと体を揺さぶる。 突き上げるような強い動きではないが、その揺れに合わせて二人の間で押し潰された双丘は形を歪ませ、滾る剛直と女の柔肉が擦り合う。] (*76) 2022/11/27(Sun) 19:23:26 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[何度抱いても飽きることがない。 飽きるはずもない,抱くたびに、犯すたびに、女は美しく淫らに新たな花を咲かせるのだから。*] (*77) 2022/11/27(Sun) 19:23:57 |
![]() | 【人】 大富豪 シメオン─ 中央広場 ─ [陽が落ちてすっかりと闇が支配する時刻。 しかし、無数の街灯に火が灯され街が眠ることはない。 その中心で一人の女が人々を魅了している。 踊ることも歌うこともなく、響かせるのはその手にしたリュートが奏でる音。 それは女神に愛されるに相応しい。 人々は輪を作り女の演奏に酔いしれ、輪は時を経るごとに大きく厚くなっていく。] (69) 2022/11/27(Sun) 19:39:36 |
![]() | 【人】 大富豪 シメオン[その舞台に突然そこへ降り立った者が一人。 顔に仮面、頭に派手な被りもの。 黒の布地にに金の刺繍や飾りを施した美麗な衣装。 その手には片刃の剣。 騒めきが広がる。 観客を魅了していた『美』に乱入者。 「あれは誰だ」「邪魔をする気か」 人々がどよめく中で男は女の演奏に合わせて舞を始める。 ここにいる誰が気づかなくても、 女だけはそれが誰なのかわかるはずだ。 美しい音色に合わせて乱入者は緩やかにステップを踏む。 空気を切り裂くように剣を振るった。 それは演者である女に向けた挑戦状か。*] (70) 2022/11/27(Sun) 19:40:24 |
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大富豪 シメオンは、メモを貼った。 ![]() (a35) 2022/11/27(Sun) 19:48:40 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[満たされる端から足りなくなるのなら ──幾らでも注いでやろう。 美しい女の肢体を抱きしめながら、 ときな小さな律動で、ときに大きく体を揺さぶり、 女の中では剛直が細かく当たる場所を変えながら、快楽を刻み熱を溜め込んでいく。 花を育て、 咲かせた花の蜜を啜りる。 乱れた髪から覗く白い肌、首筋に口付ける。 もっと感じるんだ。 私を、私の刻む熱を、もっともっとくれてやる。 お前が望むまま、満ちることがないとしても、何度でも何度でも。] (*82) 2022/11/27(Sun) 20:27:46 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[バシャリ、バシャリと水面が揺れて飛沫をあげる。 律動は細やかに、体を揺さぶるは大きく、そして突き上げる力はもっともっと強くなっていく。 男自身を女の奥に刻むように、女の奥まで熱を届けるように、剛直を深く突き刺していく。 もっと咥え込め。 もっと喰らい、飲み込んでしまえ。 届かぬはずの奥のさらに奥にある小部屋へと熱は入り込んでいく。 肉の質量と実体をそなえながら、まるで昨夜のように熱気と実感が女の胎の中すべてを犯しつくす。*] (*83) 2022/11/27(Sun) 20:28:12 |
![]() | 【人】 大富豪 シメオン[剣が灯りを弾いて中空に軌跡を描く。 決して速いだけの剣筋ではないのに、その刃を正確に追えるものは数多くないだろう。 舞う。 衣装をはためかせながら。 演奏に合わせて、あるいはまるで演奏をリードするかのように。 「ついてこられるか?」 剣の切先が女の喉元を掠める。 いや、まるで届く距離ではない。 それでも確かに女の喉元に喰らいつくような刃。 「まだだ、お前の『美』はそんなものか?」 私に見せろ、私に魅せてみろ。 私の知らないお前だけの『美』を。] (73) 2022/11/27(Sun) 20:49:44 |
![]() | 【人】 大富豪 シメオン[音の一つに剣筋が一つ合わさる。 音に乗せるのではない。 音を弾くように、斬り払うやうに。 男は女の奏でる音を悉く凌駕して見せる。 一つ一つに込められた力強さも、繊細さも、美しさも。 これが剣王と呼ばれた男の『美』の骨頂。 演奏と剣舞が続く中、観客たちも気づき始める。 これは演奏に艶を彩る舞ではないと。 まるで斬り合うような二人の『美』と『美』の競演。 いや、競い合うなどという言葉では到底軽い。 まるで仇同士ご殺し合うような、まるで恋人同士が激しく愛を交わし合うような。] (74) 2022/11/27(Sun) 20:50:40 |
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![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[女の嬌声がより艶やかに、より蠱惑的になっていく。 快楽に染まり、官能に身を攫われ、熱に蕩けているというのにまだ足りないと貪欲に求め続ける女。 膣肉が強く締め付けて熱を強請る。 もっと欲しいと、もっとあなたをと、言葉よりも雄弁に。 嗚呼、そうだ、全て喰いつくせ。 男女の一番奥を突き上げる。 もっと奥へと、もっと貫いてその奥へ届けと。 剛直がさらに硬く太くその質量を増やす。] (*88) 2022/11/27(Sun) 21:36:52 |
![]() | 【赤】 大富豪 シメオン[──さあ、全てをお前に。 『美』への渇望も、執着も、全て女に向ける。 男にとって『美』とはもはやこの女のことなのだ。 花開いた女の『美』 今はまだまだ小さな可憐な花。 美しさに強さと艶やかさを備えてさらに美しくなる。 ──この先。 いつかお前は私を超える。 私はそれを見たい、お前がどこまで行けるのか。 だから、私の全てを喰らえ。 何もかもを奪い、お前の血と肉にするんだ。 私の『美』はお前の中で新たな『美』の糧となる。] (*89) 2022/11/27(Sun) 21:37:11 |
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![]() | 【赤】 大富豪 シメオンもう一度いくぞ。 [背中に回した腕に力を込めて女を抱き寄せる。 放たれる精。 それは女の飢えを潤し、果てしない強欲を満たすもの。 ──命の奔流が女の胎を染め上げていく。*] (*90) 2022/11/27(Sun) 21:39:03 |
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![]() | 【人】 大富豪 シメオン[到る終局へ向かって、二人の音は激しさを増す。 だが、終わらぬものはない。 閉じぬものには次はなく 故に、それは終幕を迎えんとする。 剣が音に乗る。 女の奏でる音色に剣が美しく舞う。 美しき旋律に華を添える、美しき剣舞。 男は仮面の下で微かに笑った。 心地よい音色に身を委ねて舞う。 音の一つにステップを踏み、音の一つに剣を捧げる。] (86) 2022/11/27(Sun) 21:40:07 |
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![]() | 【人】 大富豪 シメオン[ ───最終節 男の剣が根本から折れる その刃が空を舞って クルクルと回転しながら街灯の光を跳ねる キラキラと美しく輝きながら それは男の足元で地面に突き刺さった それは女が最後の音を奏でると同時であった。*] (89) 2022/11/27(Sun) 21:43:27 |