人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【墓】 夕凪

「だめだなあ、わかっていたのに」

「いられるなら、ずっとここにいたいのに」

「――夕凪はきっと嫌がるんだ」



夕凪はここに来たかった。
ずっとずっとみんなが楽しそうなところをみたくて。
笑っていたかった。

だから、きっとこの夢のような時間は夕凪のためにあるんだ。
夕凪が楽しむために使おう。
間違った、ことじゃない。いつまで。
本当にいつまで―――続くのだろう。


「――いるわけない。
 さみしがっているのに。
 呼べないよ、」


体育座りで石段に座り込んで花火が上がる空を見上げた。
(+34) 2021/08/16(Mon) 2:21:37