人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【墓】 厨房担当 那岐


 

  …………、


[目を擦っていた手を下ろして、
 渡されたカップを無言で受け取る。
 
 しっかりと記憶に残っている昨夜のこと。
 思春期でもあるまいし。
 こんな朝を何度か迎えたことはあったはずなのに。

 跳ねた寝癖の下で、また耳朶が赤く染まった。
 言葉を返さないのは、寝起きのせいだと思われたい。

 乾いた喉に、熱々のコーヒーを一口含ませる。
 苦味があっても、ホットの場合は
 熱さで、苦さを忘れてしまうから。]
(+314) 2023/03/14(Tue) 18:15:14