人狼物語 三日月国

45 【R18】雲を泳ぐラッコ


【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ

[始まった小さな音楽祭はピアノの音で始まった。
低いファ・ラ♭から高いファ・ラ♭へ、
伸び上がるように始まる曲を祈りを込めて弾く。

いつの間にか月の光《Clair de Lune》
と呼ばれるようになった曲は、
あなたの夜を安らかな色で満たしてくれることでしょう。
今も外からのぞいている人たちの声も混ざれば
お屋敷であった事を思い出すきっかけになるかもしれません。
月の光の中で唇を奪った娘のことを
思い出すこともあるでしょうか。


ただ、貴方の旅に訪れる闇が穏やかなものであって欲しい。
そう祈りを込めて鍵盤を優しく押して、
リフルの背中を押すことに集中した。]


 ご静聴ありがとうございました、リフル。
 どこへ行っても、元気でいてね


[ピアノの音が途切れてペダルから足先を離して、
ひとときの音楽祭は夢のように終わってしまう。

ペダルを踏むため
踵を床の上3センチで固定していたヒールに立ち、
ドレスの裾を持ち上げてお辞儀をした。
あなたのためにピアノを弾けたことを光栄に思う*]
(D43) 2020/10/07(Wed) 15:00:01