人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥

>>@0 夜長 【祭りの終わり】

 上がる花火を他人事のように眺めていた。

 線香花火はすぐに落としてしまうから
 今も昔もあまり好きではなかったな、なんて思いながら。

 通り過ぎて行く人達は『村のみんな』ではなくて、
 もう自分には縁のないものだった。
 
呼子鳥であれば違ったのだろうけど。


「和臣さん」

 からんと下駄を鳴らして振り返る。
 楽しい夢はもう終わり。
 覚めてしまえば、夢に見た光景は何処にも無い。
 そんな憂鬱が、表情を憂いを帯びたものにさせてしまう。

「どうしたの」
(5) 2021/08/17(Tue) 1:28:05