人狼物語 三日月国

179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】


【人】 高山 智恵

 焦がれる程の想いはあった。確かにあった。
 夜の夢に彼女の姿を映しもしたし、昼の現に一人勝手な願望をつい思い描いたりもした。
 他にもあれやこれや――その話はまた少し後にするとして。

 そんな夢を見続けていたいつかの時だったか。
 それとも本当は、最初から判っていたことだったか。
 私は知っていたんだ。
 彼女の目はいつだって、ひとりの男を見ていたんだって。

 「それでも」「あるいは」「もしかしたら」
 そんな、自分に都合の良い思考を連ねたりもしたけれど。
 告白するだけしてみる勇気もない癖に「もしも」の期待ばかり抱く自分に嫌気が差してきて。
 いい加減、綺麗さっぱりこの想いは断ち切らないとなって――この頃はそう考えるようになったんだ。**
(7) sakanoka 2022/10/12(Wed) 19:51:47