人狼物語 三日月国

184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨


【人】 警備員 ジュード

[鳥の翼を持たないどころか、男と同様に
地を這う者達の尾を持っていたらしい娘は、
勿論、踏み出したつま先で風を捉えることもなく。

彼女は重力に引きずられるまま、
ベシャリ、と潰れるような音を立てて
レンガの道に墜落した。]


 
おわぁっ!?

 な、なにっ? 大丈夫でありますかっ!?


[脳漿の弾ける音に
驚いて

男は振り向き、潰れかけた娘に駆け寄る。

しかし、男がしゃがみ込んで傷を確かめようとする横を、
赤い口布の人々は気にも留めぬ様子で通り抜けてゆく。

それどころか、「ぶつからなくて良かった」とか、
「危ないことをしやがる」とか、
迷惑がるような言葉さえ聞こえていた。]
(27) 2022/11/07(Mon) 23:13:03