人狼物語 三日月国

179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】


【人】 高山 智恵

 さて、うちのカフェで出すご飯は、いつものメニューにせよ季節限定ものにせよ、一品の量はそこまで多くない。
 これはいかにもおしゃれなカフェでありがちな「かわい子気取りの女子狙い」的な意図から……という訳ではない。単に「多すぎて食べ残される」という事態を極力防ぐための方針だ。フードロスの問題だってちゃんと頭にある。

 一方で、希望があればライスの大盛りやパンのおかわりだって受け付ける。その分の追加料金は取るけれど、もともとの量の価格はそこまで高くしていないからってことで、どうかひとつ。
 男子でも女子でもそれ以外の子でも、とにかくめいっぱい食わせろ!な学生はいるものだ。単にカロリー不足だとか、たまには思う存分食べたいとか、あとはまあ……失恋してのヤケ食いとか、事情は色々だけれども。
(量に対してのコスパは、少し離れたところの老舗の定食屋のほうが断然いいけれどもね!)


「あ、いらっしゃいませ! お一人様ですか?」


 ほら、今入ってきたお客様も、いかにも無性に空腹で仕方ない……って顔をしていたかどうかはともかくとして。
 別に食べ盛りの学生からじゃなくたって、大盛りおかわりその他の注文は受け付けている。
 メニューボードの端の方にも、ライス1.5倍・2倍・3倍のオプションを記載しておいているけれど、他の要望だって今なら聞ける。なんたって今は店が空いているからね。**
(29) sakanoka 2022/10/13(Thu) 15:46:13