人狼物語 三日月国

258 【身内】冬融けて、春浅し


【人】 葛切 幸春

[菓子を手渡すと共に指摘されて、漸く己も同じ事をしていたと気付く。が、]


 ……俺のは、別に格式張ったものじゃない。
 単なる“恋人への贈り物”だ。


[手土産と考えた心中>>21 は無かった事にした。
礼には軽く首を振って応える。実際、あの夜に垣間見た屈託の無い笑顔をまた見る事が叶えばと願う我欲でもあった。次いだ軽口さえ、それが理由の一つでもある。

──―何にしても無事に興味は引けたようだ。
彼の様子を眺めて、一歩近付いた。]
(35) 2024/04/28(Sun) 21:21:07