人狼物語 三日月国

104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】


【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+28 神谷
「はい、それだけです。」

疑問には、しれっと肯定が返る。
たとえ後輩が敬語でなくとも、その様子が好意的ではなくとも。
それは柏倉の気にする所ではない。

「…さて、なるほど。難しい質問ですね。
 敢えてそう問うのであれば、君にとって
 無条件の信用は信用するに値しない、という事でしょうし。」

無条件、言うなれば対価の無い取引は信用するに値しない。
口約束など以ての外。
そういった考えは、決して理解できないものではない。

「正直な所を言いますと。あの一件があったとはいえ、
 おおよそ唐突に君の異能が落ち着きを見せる事で。
 どのような形であれ、何らかの噂になるだろうなあ、と。
 俺としてはそう思っています。」

「つまりは遅かれ早かれ噂は出回るのですよ。
 そうなれば、俺は噂が広がらないように対処するだけ。
 であれば君が確かに約束を守る、という姿勢を見せる事。
 今この場に於いて大切なものは、それだけです。」

柏倉は、他人を信用していないわけではない。
けれど、時には信用を抜きにして考えた方が良い事もある。
副会長という立場の人間として、そう理解しているだけで。
そして、何よりも。
この副会長は、上手く白を切るのであれば、大抵は見逃す質だ。
(38) 2021/11/03(Wed) 12:31:23