人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 客 葉月

[艶やかな漆黒の髪と、切長の瞳が印象的なイケメン。>>23
彼が事故で芸能界を去る旨の記事を見たとき思ったことは、今でも覚えている]

(──ざまあみろ)


[会ったことがあるわけでもない、遠い世界の存在に対する理不尽な憎悪。醜いことなんて百も承知で、でも止められなかった]

(どうせ今まで散々その顔でいい思いしてきたんだろ。こんなやつ人生ナメてるに決まってる)
(──こんなふうに思ってしまう自分が、きっと一番醜い)


[けれどそんなことを思っていられたのも、この店で彼と顔を合わせるまでだった。

カウンターで佇む横顔、くっきりと整った目鼻立ち。
周りのテーブルの女性客たちがちらちらとそちらを見ては、頬を赤らめながら何事かを噂している]

(なんだよ。全然天罰なんか下ってねえじゃん)

[そんなことを思った。……あまりに身勝手な感想だ。こんなこと誰にも言えない。
だから彼がいるときは、いつも口数少なく食事を終え、足早に店を後にしている。

そして、]
(44) memeri 2023/03/01(Wed) 17:31:04