人狼物語 三日月国

98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】


【人】 知情意 アマノ

>>39>>40>>41模擬戦:ダビー様
降り注ぐ血の雨の中、男の腕や足にはいくつも穴が開く。あなたの血が男の肉を貫いた後にどうなるかまでは知る由もないのだが、答えはどうあれ男もまた血を流し、服を染めるだけでは済まなかった赤は床をも汚した。苦痛に喘ぐことのないように引き締めた口の端がふるりと震える。

呻きまでは男の想定内だ。しかし、あなたがこの場面で笑う理由に関しては全く思い浮かばなかった。男が目を僅かに見開いたのをあなたは見ただろうか。

もしあなたがもし思うままに動けていたのなら、放電を行ったことによる疲労が重なったかつ先程よりも動きの鈍った男との距離を詰めることなど容易だっただろう。しかし現実はそうはならず、男は膝をついたあなたを暫し見下ろしてから歩み寄り始める。

「雷とはそういうものです。扱い方を間違えれば手痛い報いを受け、瞬きの間に殺傷することすら容易な危険な代物……私とてそう多くは使えませんし、これがなければあまり気軽に使えたものではありません」

己の襟足、更に言うならば耳に埋め込まれたユニットを指先で数度叩く。男の示すそれがブースターや電圧調整の効果を持つことにもあなたは思い至るかもしれない。膝をつくあなたに手が差し出されて。

「戦闘経験らしい戦闘経験にならなかったのならば申し訳ありません。損傷がある状態でも構わなければ引き続き肉弾戦も行えますが、私個人としてはダビー様の治療申請を行うべきと愚考いたします」
(46) 2021/10/02(Sat) 13:31:00