【人】 魔導騎士 テンガン・カルシャック街から街へ旅をするにあたって、 魔力補給をさせてくれる人物というのは テンガンにとってなくてはならない必需であった。>>30 が、流石に旅慣れしていない新人パートナーに 旅を慣れさせることから始めるのは少しだけ苦労だった。 「大丈夫だから、魔力分けて……」 静かにけれども着実に。 彼女の服を汚さないように距離は少しおいて 何度か唇を重ね、彼女から魔力を補給する。 ふらつかない程度に分けてもらえれば 唇を離してお疲れ、と一言。 「鼻から呼吸するのきついだろうから、 次からは口開けて。いいね?」 抵抗してきたことを考えて、はぁとため息をつき おどろいた表情が抜けない彼女をその場に置き テンガンは何とも思っていない顔で歩き出した。>>31 彼女がついてきているか確認するために 偶に振り返って、またため息をつき足を止めた。* (49) 2022/05/17(Tue) 22:59:43 |