人狼物語 三日月国

89 【身内RP】オーボン・クエスト〜凶星の名を告げし刻〜


【人】 道具屋 フルリー・アルジャーノン

そんな帰り道だったかな。
詩曲がね、どこかから聴こえてきたんだ。
そう言えば母もそれが得意で、その日、改めて気付いちゃったの。
優しい調べは、弟や妹達にしか向けられて居なかったんだって。
無性に悔しくて哀しくってね、わたし、気付いたらその吟遊詩人の前に仁王立ちしてたの。

わたしだけの、うたをください。

[もう泣くのは最後にするから、何も欲しがらないから。]

そう、お願いしたのよ。
相手は吃驚していたけれども、持っていた楽器を爪弾き始めてくれて、わたしね、今みたいに膝を抱えて踞ったんだ。

……ありがとう、もう、泣かないって。
それから、貰った詩曲を何度も頭の中で諳じたわ。
あのときの吟遊詩人さん、フェリックスに似ているような、そうでもないような、って話でしたっと。

例え違ったとしてもフェリックスは凄いと思うけれどもね、人々を生活や自然を見て、それを例えるって難しいし。

[例えばそれが、線引きされた向こうから見守っているのだとしても]

あなたが側で安心して詩曲を紡げるような、強くて魅力的な人になりたいからさ。

…あかんうちの、側におって?


……なんてね!!!

[一方的に語りまくったが、久々に方言がでたのが照れくさくなって、くしゃーーし返して、逃げたのだった**]
(61) 2021/08/17(Tue) 22:36:24