人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 厨房担当 ゲイザー

[さて、速崎が自己アピール欄に「英語対応可能」と書いたのは、見栄や伊達からではない。そんな見栄書いたら「英語できない」とバレた時にクビにされかねない。
 受験対策でも国際化でもなんでもなく(受験英語は確かに一通りやったが)、ただ祖父母が教えてくれた文化への親しみだけで、速崎は英会話も英文も身につけた。親しみだけでこのティーンは身につけた。
 それが結果的に、履歴書でもアピールできる程度のスキルになったというだけだが――。

 あのボロネーゼ日和のランチタイムに、その「お初」の若い客>>0:436が来たことは速崎も把握していた。
 直接応対したのは遠藤らだったが、ところどころで英語の返答が混じっていた>>0:451>>0:482のが微かに聞こえてはいた。
 英語ができるのが自分だけ――と考えていた訳では勿論なかったが、つい、そちらへと意識は向く。
 けれども日本語をきっちり喋っているのもちゃんと聞こえたから、とりあえずは日本語での受け答えでいいという判断。

 そのお初さん――美澄大河が今夜、どんな形で『Madam March Hare』に姿を見せるか。
 それについてはまだ、今はここで話すことではないだろう。*]
(63) 2023/03/03(Fri) 10:44:32