人狼物語 三日月国

40 【完全RP】湯煙に隠れる吐息【R18】


【人】 美雲居 月子


[ 西は京都のとある老舗の旅館。
そこが女の生まれた家だった。
許された自由は25歳まで。
そのあとは───決められた人のもとへと
嫁ぐことが、生まれた時から決まっていた。

この場所へと来たのはリサーチのため。
とはいえ、それはもちろん表の理由。
本当の目的はわかり切ったこと。
その噂の真贋を確かめるべく、
わざわざ熱海くんだりまで足を運んだのだ。

結果、聞き及んだ噂は真実で。
こうして、つい先ほど知り合ったばかりの
男と肌を触れさせていた。

爛れた遊びをし始めたのは20を少し過ぎた頃。
10代の頃には色恋に耽ることもあった。
好きな人もいた。だが、ずっと一緒にいよう、
そんな些細な軽口のような約束すら
交わすことのできない身で長続きが
するはずもなく。いつだって、向こうから
別れを切り出されて終わったのだ。

「25の歳が終われば、決まった人と結婚する」
それは、祖父が、経営が傾きかけた頃
親友に金銭を用立ててもらったときに決まった。]
 
(78) ななと 2020/08/15(Sat) 0:39:40