人狼物語 三日月国

164 夏の想いのひとかけら【R18】


【人】 元子役 辺世 流

父親への見解は、珠梨さんは概ね同意しているみたいだった。
何か含みがありそうな気もしたけど、深くは聞き出さない。
仲は悪くなさそうなのは伝わってきた。

ふと、無意識に自分の親と比べての内心が漏れていたのに気づく。

「ううん、なんでもない。」

と告げて、その場はごまかし、彼女の大学での事に話題を変える。

「古文かぁ。すごいな。僕は苦手だった。
ありをり…なんだっけ。もうわかんない。
数学も三角関数辺りから全然でさ。…恥ずかしいな。

経営学部って事は…珠梨さんに跡継いでほしかった、みたいな?」

その辺は、珠梨さんが話してくれる範囲で聞いたけれど、次に聞かれた事に、しばらく沈黙した。
(127) 2022/08/01(Mon) 6:17:20