人狼物語 三日月国

75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】


【人】 褐炭 レヴァティ

>>132>>133 昼休みの図書室

 大声に少し肩を跳ねさせ、のんきに
(至って平静を装って)

 振り返ったところで、空いた手を取られた。身体がこわばる。

「……ん〜?
 伝えたいことって別に、あるわけでないですけんね」

 なァに? 首を傾け、無邪気にわらった。

「お外には憧れるなァ、けれどそれでも、
 むかァしからいちょったここにずっといたいですね〜って」

「言うて卒業するけん、
 お外に行きたくなくっても行くことにはなりますね。
 やけん行きたくないなて呟いてんですよ。
 今年が終わったら、俺ぁもうここに居らやん」

「そ〜んな呟きが意味深に聞こえ過ぎたァ?
 あはは、ごめんちゃ〜い」

 おどけた調子で手をひらひらと振るついでに、
 掴まれた離してもらおうとしている。
 態度とは裏腹に、身体は緊張したままだ。
(141) 2021/05/26(Wed) 11:44:58