ん?
[見送って、空になった紙パックをペコペコ言わせているとふと、呼び止められて、振り向いた。
>>147『いま、幸せです?』
しん、と沈黙が流れる。]
…んー。
僕、不幸せに見える?
[口元に薄い笑みをのせて、問い返した。
それは、答えではない。
己自身の幸せなど、長く願っていなかった。
]
じゃあ、山田は?
山田に幸せな話があれば、僕も幸せになれるかも
しれないなー、
[茶化すように言って、机に上体を預けた。
櫻井の幸せは、いつも誰かの幸せを下地にあった。
誰かの幸せを願う方が、よっぽど楽だった。
**]