人狼物語 三日月国

164 夏の想いのひとかけら【R18】


【人】 社会勉強 早乙女 珠梨

 —回想/初日のこと—

[これでもわたし、仕事はけっこう慣れた方。
 初めてひとなつ荘へ来た時なんかは
 オーダーミスに加えて落とすは溢すわで
 熱中症になるんじゃないかってくらいぐるぐるだった。
 それで見かねた万里さんが休憩くれて、
 パラソルを伝って日陰の方を歩いてた。]


  うん……?


[泣き声がした方を見ると、居たのは小さい男の子。
 家族とはぐれてしまったのかべそべそしてた。
 わかる、わかるよ。一人って心細いよね。]


  ね、きみ。……大丈夫?
  パパやママは?


[不審者!って通報されないように努めて優しく
 しゃがんで目線を合わせて尋ねた。
 「わかんないぃぃ」って悲痛な返事が来た。]
(157) 2022/07/28(Thu) 11:14:59