人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 役者 セロ

 朝10時からの収録が押しに押してやっと終わった頃には、お昼を回っていた。
 うなる腹を宥めながら訪れたのはいつもの場所。

 木製のドアを開けた先は、いつもより賑わっていた。
 (まあ、日曜のお昼だしね。)

 カウンター……は人が多いので、二人掛けの席に腰を下ろす。隣の人と目が合うようなら、軽く会釈をするだろうか。>>167
 高野とレイラを認めて内心ガッツポーズする。今日はついている。

 今日は何にしようか。

 メニューを取ろうとして、見覚えのある男性に気が付く。>>0:45
 (たしか、事務所の先輩の彼氏……だった人)

 一度だけ軽く挨拶をした程度だが、先輩からその後の話しを聞いておりなんとなく覚えていた。向こうは覚えていないだろうけど。
 先客たちの賑やかな声を聞きながら、メニューに目を通す。

 「ボロネーゼ、カルボナーラ、ボロネーゼ……うーーん」
 
 散々迷って結局注文したのは、
 「すみません、ボロネーゼとカルボナーラお願いします」

 どっちも食べてしまえばいいのだ。*
(381) 2023/03/02(Thu) 19:34:36