人狼物語 三日月国

68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】


【人】 尸解仙 キファ

>>367 ハマル

「頃合いだな」

 星見杯亭の談話室で、
 ハマルと旅の思い出話を語り合っているとき。
 キファはふと、そう切り出した。

「吾はそろそろ、”行く”」

「吾はキファである。
 キファにとっての現実は、此処だった。
 吾は確かに、233年を生きていた。

 ……だが。
 『秋葉義一』には、帰らねばならぬ場所がある。
 『キファ』という人生は、終わるのだろう」

 キファは、覚悟をしている。
 ……それはきっと、”死”程に冷たいものでは、ないのだろう。
 例えるなら、生まれ変わりに近いのかもしれない。

「……最後におまえと、海を見れた。
 約束を全部果たせたのだ。……良かった」

 キファは、にっこりと笑った。
 永い旅だった。
 今度の旅の目的地は、ずっと遠い。
(412) 2021/05/03(Mon) 21:46:34