人狼物語 三日月国

100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】


【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>8

「それは───……分からなかったな。」

男は、既に悪魔に捧げた記憶がある。
父と笑い合い、母に抱かれた過去。それらの記憶は男に、人を愛し、愛される術を、誰かを大切に思う心を教えていた。
『分からなかった』とは──その為であると、
男が一欠片の変化に気付くことは一生無い



「プルー、私は……、
 このままで、良いのか?」

言葉を吐く唇が震える。
男にしては珍しく、言葉をどもらせながら。

「君達をもっと深く知りたい、信じたい、
 思えば思うほど、怖いよ……
 二人が居なくなればと、考えるのが……、変わる自分が、変わらない自分が、」

酷く苦しい。

君達も、けれど舞台で過ごした過去の苦痛も失いたくない。
二人と、キエと、過ごせるならば、それ以外は全て捨てよう。その筈だったのに。

視界がぼやけ始めて、
それが格好悪くて、瞳を閉じた。

「シトゥラに約束した、二人を蔑ろにしないと。
 変わらない為にと思っての行動、
 私は、また………間違えていたのか……?」
(@9) 2021/10/24(Sun) 19:27:11