人狼物語 三日月国

258 【身内】冬融けて、春浅し


【赤】 葛切 幸春


[背に、柔らかなシーツの感触。幾許かの驚きに見開いた双眸をやがて緩く細め、見上げる男の頬を撫でた。傾けられる情に隠し切れない喜びを覚えて。
己の体へ沈んで行く鼻梁を見送れば、焦燥感に呼吸が乱れ 擽ったさに顎が浮く。一度は引き結んだ唇から 堪え切れずに力が抜けた。]


 
冬莉 ……

  
[好きだ。愛してる。あんただけを 、]



   [喜悦に濡れた声は、互いの吐息に消えただろう。*]
 
(*3) 2024/05/10(Fri) 21:52:51