人狼物語 三日月国


176 【R18】実波シークレットパラダイス外伝【身内】

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視点:


【赤】 CS 雲野 とばり

もうすぐ旅行の時間が終わってしまう。

その前に、と駆け足で部屋へと向かう。
別に大きな思い出がそこにある訳じゃない。

でも、このゲームのおかげで知り合えた人達がいた。

「……楽しかったわ」

ぽつりと呟いて、扉を開く。
毎日違うアロマの香りが漂うこの空間がそれなりに好きだった。

最初は楽しむなんて出来るんやろか、と思っていたけれど。
終わりが近づけば楽しかった。そして、少し寂しい。

そんな感情を抱く自分に、小さく笑みが零れてしまった。
(*0) sinorit 2022/10/02(Sun) 1:19:34

【秘】 CS 雲野 とばり → 経理課 富武 瑛

自分を呼び止める声に「何やろか」と首を傾げながら振り返る。
貴方に呼び止められるなんて思いもしなかったもので。

「……どうされました?」

もしかして自分は知らない間に何かをやらかしただろうか。
本当に全く、身に覚えは無いが……。
(-104) sinorit 2022/10/03(Mon) 20:43:33

【秘】 CS 雲野 とばり → 研究員 鹿籠 吉弘

貴方夢魔の答えに複雑ながらも僅かにほっと息を吐く。
嫌がることを強要するのは良くないことだ。
雲野はそれを理解しているし、雲野でなくてもそうだろう。

それでも、手を伸ばすことを止められなかった。
自分のこの行動が相手を強要することになるかもしれないと知りながら。

表情を伺うように視線が上がる。揺れる瞳が、目に映った。

「……どうして──、」

貴方はそんな表情をしてるんですか。うちのせいですか。
ねぇ、鹿籠さん。
"そんな顔せんといてください"。


口に出す前に貴方から同じ言葉が出てきた。
それに驚く暇もなく、温かい腕の中に引き寄せられて。

鼓動が、伝わる。吐息も近くて、触れた手に少し力が入る。

「……うちの幸せは、うちが決めるんです。そこに、貴方もいて欲しい貴方がいることで幸福やと思うんは悪いことやろか…」

貴方だけでなく、緑郷にもそう感じている。
これはきっと恋ではなくて、それでも確かな特別な形。

「…突き放すんやったら、連絡先なんて渡さんでください。そういうんはズルいです。…うちはきっとおらんくなりますけど」

掴んだ手はまだ離れずに、言葉を選ぶように幾度か迷いながらゆっくりと吐き出されていく。

「だからって、そこで幸福が終わる思わんでください。
……うちの幸せに巻き込まれてくださいこれからも、仲良くして欲しいです
(-105) sinorit 2022/10/03(Mon) 21:08:37

【秘】 CS 雲野 とばり → 人事課 緑郷 溢

駆け寄る貴方へ手を振り返す。
笑顔にはもしかするとつられるように笑っていたかもしれない。

「終わる前に、緑郷と思い出を作りたかったんで。
……同じ気持ちなんやったら、もっと早く誘えばよかったわ」

続く言葉は独り言。それでも隠すような声ではなくて。
思いを素直に口にして、緩やかに笑みを浮かべる。

「…ん、うちは泳げますよ。水泳部やったのもあって」

スク水、懐かしいな。思い浮かべたのは夏のある日。
泳ぐのが好きだった、社会人になってはめっきり減っていたけど。

「……良かったら、練習しますか?
それか今度、個人的に行くんもええと思いますが」

今日は一旦浮き輪を使うとして。

どちらであっても構わないと思っている。
どちらであっても、そばに居るつもりだから。
(-130) sinorit 2022/10/05(Wed) 1:01:07

【秘】 CS 雲野 とばり → 経理課 富武 瑛

「えっ」えっ。

なんで謝られたんやろ。不思議そうな雲野。
ただ、差し出されたものを見れば納得したように頷いて。

「あぁ……うち、忘れとったんやった」

あの時はそれどころでは無かったもので。
後から回収しようとは考えていたが。

「……ありがとうございます。
それなりにお気に入りのもんやったんで、良かった…」

手を伸ばし、ピアスを受け取る。
少しだけ指先が触れてしまったかもしれない。

受け取ったそれはすぐに耳に飾られた。
髪を軽く持ち上げ、慣れた手つきで行われる。

「助かりました。…ほんまにありがとうございますね」
(-131) sinorit 2022/10/05(Wed) 1:06:15

【秘】 CS 雲野 とばり → 経理課 富武 瑛

他人から見れば何でもないピアス。
それでもこれは雲野にとって大切なもの。

……置いていったけど。

「そうですね、うちが基本的に話してたんは緑郷達なんで。
……もっと、話せばよかったと思ってます」

今更。本当に今更だが、楽しい時間を過ごせたので。
その楽しい思い出の中にもっと多くを得られたなら──。

「…お疲れ様でした」

ペコッと頭を下げて柔らかに笑む。
残り時間はもう少ないが、もしかしたらその時間で貴方と話すタイミングもあるかもしれない。

今、この時のように。

どんな話をするかなんて全く予想もつかないが。
そうした未来があってもいいだろう。
(-156) sinorit 2022/10/05(Wed) 23:41:59
雲野 とばりは、"これから"を想像した。
(a0) sinorit 2022/10/05(Wed) 23:42:16