人狼物語 三日月国


41 【身内】幽霊さんとお嬢さんと【R18】

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視点:


到着: 宮野 利光

【人】 宮野 利光



 
   
ありつつも君をば待たむうち靡く
   

    わが黒髪に霜の置くまでに
   



 
(5) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 13:25:57

【人】 宮野 利光


[ あの人の俤を待ち、探して焦がれ、
  夢を貪り彷徨っているうちに
  ゆらり辿り着いたこの土地に
  大層立派な宿が建ちましたのは
  今からほんの300年ほど前のことでした。


  個の肉叢などとうに朽ち果て
  あぁあの世とか言う極楽浄土には
  やはり行けぬままであったなぁとぼんやり
  花の色が移ってゆく様を眺めているが常
  消えつ浮かびつする斑な記憶の中で

  時折浮かぶ、
  
嗚呼、花のやうな笑顔
   ]

 
(6) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 13:29:44

【人】 宮野 利光


[ なによりも大事なはずの女子の亡骸を
  この目にしながら共に死んでやることも出来ず
  ようよう腹を切って死んだのは出奔してから
  幾年も経ってからという為体。

  弔いもないままに
  ふうわりと漂うだけの亡魂に成り果て
  
負うて川を渡ってやると言った
  あの日の契りも叶えられず



  この愛しい名の宿に縋るように
  ただただここに居るのです


  
同じように可憐な
  何代目かの女将に出逢うまでは。 
 ]*

  
(7) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 13:32:05

【人】 宮野 利光


[ いつもは静かなこの宿が
  いつになく賑やかな。
  
  例えば春の穏やかに暖かい風が
  優しく辺りに満ちているような
  そんな日のことでした。 

  何事かとふと目をやれば、
  心なしか誇らしげに見える様子で
  歩を進めるこの宿の跡取り息子と
  その隣には少し不安げな顔の女子。

  ぼんやりした頭ではありますがそれでも、
  ああ祝言をあげるのかと悟ることが出来ました。
  後ろにその家族と思わしき面々が
  それはそれはにこやかに歩く様が
  見えたからでもありました。   ]
 
(10) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 14:26:31

【人】 宮野 利光


[ なにやら胸にちくりと棘が刺さるような
  妙な気も致しましたが、
  それならばなおのこと。

  幸せそうな空気に触れるのも良いと、
  美しく控えめな和服のその女子に
  するり近づいて見たのです。  ]

 
(11) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 14:33:15

【秘】 宮野 利光 → 六鹿 稀




   
   
美鶴。




 
(-0) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 14:34:27

【人】 宮野 利光


[ 魂消る思いがして息を飲みました。

  そんなはずはない、と頭ではきちんと
  わかっているのですがそれでも
  擦れる声を抑えることは出来ずに。  ]



   
  
美鶴…





[ つう、と視線が合うたような気がしたのは、
  都合の良い思いでしたでしょうか。 ]*

 
(12) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 14:36:48

【秘】 六鹿 稀 → 宮野 利光



いつか、お会いできるのかしら……



*
(-1) anzu_kin_ 2020/09/01(Tue) 14:50:02

【人】 宮野 利光


[ 時折、宿へ御出なされる方の中には
  妙なことに己が気配をなんとやなしに
  感じられる方や、それだけではなく
  亡魂の姿として捉えることがお出来になる方も
  いらっしゃいました。

  この時には此処に居る、美鶴に瓜二つな娘が
  どうであったかはわかりませんでしたが、
  思わず漏れ出た己声にふいと不思議そうな顔を
  上げた様子が見て取れました。>>14
 
(16) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 16:07:26

【人】 宮野 利光


[ 可憐な彼女にとても良く似合う、
  白地に薄桃の桜が咲いた着物は控えめで
  それでいて質の良いものだと
  一目で見て分かります。

  
いつか二人で見たあの桜が、思わず閉じた
  瞼に色鮮やかに浮かんでは消えて
  



  この歴史ある宿に嫁いで、
  上手く働けるかと案ずる小さな小さな声が
  己の耳に触れれば、 ]



    
困ったことがあればなんでも言え、
 助けてやるぞ、と言えれば良いのですが…




[ と、知らず知らずのうちに
  困ったような笑みと共にそう呟いてしまうのでした。]
 
(17) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 16:11:56

【人】 宮野 利光


[ それからと言うもの、彼女を見かけては
  ついと近くに寄ってしまうのです。

  花を生ける彼女を見掛ければ、そうっと
  起こす風で切られた茎を纏めてみたり、

  掃除をする姿を目にすれば、
  雑巾を静かに畳んでみたり、

  散りゆく桜の花びらを目にした時には、
  ふわりと舞うそれをそっとつまんで
  彼女の肩に乗せてみたりしたこともありました。]*
 
(18) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 16:15:28

【人】 宮野 利光


[ 難しい話はわかりませんが、いつの世も
  新しいことに挑もうとする者がいて、
  そうして時代は変化して行くのだと思います。


  不安げな様子だった彼女もいつしか
  その表情はきりと凛々しさを感じるほどになり、
  それでいて残るあどけない少女のような
  笑みから目を離せずに。

  好いた女子に悪戯をするような幼子の如く
  ふうわりふわりと彼女の後ろをついてまわっては
  ちょっかいを出すのでした。  ]
 
(27) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 22:28:38

【人】 宮野 利光


[ その季節が幾度か廻るうち、
  仲の良い若夫婦である彼らにしては
  珍しく、何やら宿の行末について
  意見を違えるような声を
  耳にすることが度々ありました。

  大抵そのような喧嘩のあとは、彼女は
  ぼんやりと中庭に佇んでおりました。
  
  小さく笑って隣にそっと寄れば、
  絹のような髪を揺らす風が吹いたでしょう。

  叶うならば、声をかけて。
  心穏やかでない様子の彼女のその髪を
  そっと撫でてやりたいと、
  
  いつだってそう思うのです。  ]*
 
(28) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 22:32:02

【人】 宮野 利光


[ ぽつりぽつりと話す彼女の瞳は
  こちらを向いてはおらず。
  それでも独言と言うには少し不自然に
  鈴の音のような澄んだ声が風に乗ります。

  声を荒げても丁寧に返されたと話す彼女は
  自身の幼さを恥じている様子だったけれど、
  それがなんともいじらしく可愛いなどと
  口の端が上がる思いが致しました。 ]



   
…素直に謝ると言うのは良い女だ。




[ 見えてはいないでしょうが笑みを浮かべて。 ]*

  
(31) yukiyukiyuki 2020/09/01(Tue) 22:58:51