人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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【人】   希壱



 …そっか。


[誘惑するような彼の言葉に頷いて、
尾っぽの先で指された本へ手を伸ばす >>35

だって、どれを読めばいいかわからなかったから。

なにせ、膨大な蔵書量。
中には読めない文字だってあるし、
よくわからない本もあるし。

時間は無限にあるように思えて、
きっと、ここにいられるのも少しの間なんだろう。

後悔が消えればその内、身体も消えていく。
……なんとなく、そう思うから。

迷ってる暇なんて、きっとないんだ。]
(57) motugami 2020/09/22(Tue) 13:28:44

【人】   希壱



 ………これ、

   
(58) motugami 2020/09/22(Tue) 13:29:05

【人】   希壱

[表紙に描かれた少年を見たことがある。

……というより、
見た事ない人の方が少ないんじゃないだろうか。

見たことはあっても、読んだことは無い。
強請って買ってもらう、なんて事が出来なかったから。
 
ストーリー

その物語だって未知数だ。
彼がいったいどんな話を繰り広げていくかが全くわからない。
…なんとなく、海賊がどうの、って話を聞いたことはあったけど。


だから、とりあえずと、一冊だけ手に取った。]
(59) motugami 2020/09/22(Tue) 13:30:12

【人】   希壱



 泥棒なんてしないよ。
 そんなことしたら、なずなに顔向けできねぇしな。


[欠伸をする店員に向かって苦笑する。

たとえ、もう死んでたとしても。
俺はいつまでもあの子の兄なんだから。

悪いことはしちゃダメだぞって
普段から言って聞かせてたんだ。
死んだらセーフ、なんて甘い事言えないさ。

…というか、死後の世界にも泥棒なんて概念があるんだな
なんて、ほんの少し関心してしまった。

もしかすると、
過去に誰かが盗みを働いたのかもしれないな。
…それが誰かは皆目見当がつかないけれど。
]
(60) motugami 2020/09/22(Tue) 13:30:44

【人】   希壱



 教えてくれてありがとう。
 ソファ、借りるな。


[ひと言断りを入れてから、本を片手にソファに座る。

辺りはとても静かで、
誰かが捲ったページの音が聞こえてくるくらいだろう。

目を閉じて、深呼吸をして。
その音に耳をすませた。]
(61) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:03

【人】   希壱



 ──────────。

 
(62) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:25

【人】   希壱


[久しぶりの一人の時間。
久しぶりの読書の時間。

ほんの少しのわくわくと、ほんの少しの罪悪感。

…けれど、気持ちは驚くほどに穏やかだ。]
(63) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:57

【人】   希壱



[──────ぱら、と表紙を捲る


ぺら、とページを捲る──────]

   
(64) motugami 2020/09/22(Tue) 13:32:18

【人】   希壱



 ………はは、


[なんて笑いが溢れて。]
(65) motugami 2020/09/22(Tue) 13:32:40

【人】   希壱



 …………っ、


[なんて涙が溢れて。]
(66) motugami 2020/09/22(Tue) 13:33:06

【人】   希壱


[感情を揺さぶられる。

物語に引き込まれていく。]
   
(67) motugami 2020/09/22(Tue) 13:33:32

【人】   希壱


[気がつけば、あっという間に一冊を読み切っていて。

ソファから立ち上がって
本の続きへと手を伸ばしていた。]*
 
(68) motugami 2020/09/22(Tue) 13:34:19

【独】   希壱

/*
ほんと……めちゃくちゃ…返事が遅れてしまってごめんなさいでゅーすくん………
出力低すぎて申し訳ないです……

明日の朝に終了しちゃうから、それまでには〆を書きたいところ…頑張る…!
(-165) motugami 2020/09/22(Tue) 13:35:37

【人】   希壱


[どれくらいの時間が経ったかわからない。
ふと、読んでいた本から顔を上げた。

本の中では、ノコギリ鼻の鮫人間が
主人公にぶっ飛ばされていた辺り。]
(89) motugami 2020/09/23(Wed) 3:01:39

【独】   希壱


 『──────────────』


 『────────』


 『──────────────、』
   
(-193) motugami 2020/09/23(Wed) 3:01:58

【人】   希壱



 ────?


[辺りを見回しても、もちろん近くには誰もいない。

相変わらず店員がカウンターの向こうで本を読んでいて、
誰かの捲ったページの音が静かに聞こえてくるだけだ。

でも、確かに今、
声が聞こえた気がしたのだ。]
(90) motugami 2020/09/23(Wed) 3:02:28

【人】   希壱


 …………なんだよ、


[突然現れた漫画喫茶はホラー仕様なのか?
と、疑いたくもなる。
……だって、明らかに普通じゃないからさ。


パタン、と本を閉じて。
それをソファの上に置く。

ゆっくりと目を閉じて、
今度こそ、言葉を聞き取ろうと耳をすませた。]
(91) motugami 2020/09/23(Wed) 3:02:52

【人】   希壱



 ……………………………、聞こえねぇな。

   
(92) motugami 2020/09/23(Wed) 3:03:17

【人】   希壱


[もう一度、と思ったのだけれど、
どうしたって同じ声は聞こえてこなかった。

ため息を吐いて、置いた本へと手を伸ばす。

どこか聞き覚えのあるような声。
どこか馴染のあるような声。

……でも、それも、今は思い出せない。

だから、もう一度。
俺を一人きりにはしない本の世界へ浸ろうとした。]
 
(93) motugami 2020/09/23(Wed) 3:03:58

【人】   希壱


[だって、ここには沢山本がある。
だって、ここでは誰にも気を遣わなくたっていい。
だって、一人じゃない。
だって、本を捲れば誰かがいる。
だって、ここは自由だ。

だって、だって、だって、



だって、]
(94) motugami 2020/09/23(Wed) 3:04:54

【人】   希壱



[だって、死んだ方が幸せで──────

 
(95) motugami 2020/09/23(Wed) 3:05:11

【置】   希壱



 『─────おにいちゃん、しなないで』


   
(L0) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:10
公開: 2020/09/23(Wed) 3:10:00

【人】   希壱


ガタ────、と立ち上がる。

目を開き、汗が垂れ落ちる。

今、何を考えていた?

今、誰を忘れていた?

久しぶりの一人の時間。
それを味わえて、幸せで、
ずっと、この時間が続けばいいって、

あの子を忘れかけてまで、そんな、願いは──]
(96) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:36

【人】   希壱



 ……なずな、

   
(97) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:57

【人】   希壱


[名前を呟いて、唇を噛む。

あぁ、そうか。
結局虚しいだけだった。

一人の時間はたしかに大切だ。
とても楽しくて、幸せで、
店員が誘惑めいたことを言ったのも頷ける。

でも、ダメなんだ。
俺だけ楽しく過ごしたって意味がないんだ。

だって、俺はあの子といる事が何より一番幸せで。
あの子が楽しく話してくれる事が何より一番幸福で。

笑いかけてくれる、ことが……

なにより、嬉しくて……]
 
(98) motugami 2020/09/23(Wed) 3:08:16

【人】   希壱



 …………泣いてたな、なずな。


[最後に見た光景を思い出す。

赤く染った水の中、
醜く集まった野次馬の音と共に、

大粒の涙を零して俺を呼ぶ、あの子の姿。

安心させるように笑ってみたけれど、
血に埋もれた表情では、
怖いだけだったかもしれないな。]
(99) motugami 2020/09/23(Wed) 3:09:13

【人】   希壱



 ……………………行かなきゃ、

   
(100) motugami 2020/09/23(Wed) 3:09:34

【人】   希壱

[もし、ここに来たことに意味があるのなら。
きっと、少し休め、という意味だったのかもしれない。

誰かに自分を認めて欲しいと望んでいた。
あの修学旅行をキッカケに、
そんな感情、無くなったと思っていた。

けれど、心の奥底では全然消えていなくて。
そんな感情に雁字搦めにされて、
たぶん、自分を見失っていたんだ。

雨の中、レインコートを着たあの子を見た時。
俺はもう要らないんじゃないかと思った。

そこまで気が回らなかった自分を、
ずぶ濡れで、周囲に好奇な目でみられる自分を、
あの子に嫌われたんじゃないかと思ってしまった自分を、

自分自身で"
呪っていた
"んだ。]
(101) motugami 2020/09/23(Wed) 3:10:17

【置】   希壱



 『おにいちゃん、しなないで、おにいちゃん』


   
(L1) motugami 2020/09/23(Wed) 3:11:06
公開: 2020/09/23(Wed) 3:15:00

【人】   希壱


[薄れていく意識の中で聞いた声が蘇る。

あれは、確かにあの子の声だった。

遠くでサイレンの音が聞こえて、

誰かが俺を呼んでいて。]
(102) motugami 2020/09/23(Wed) 3:11:23