人狼物語 三日月国


254 【R18G】星海のフチラータ【身内】

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【秘】 仕分人 ナル → 通信士 カテリーナ

「私も公園は好きですよ、のんびりできて。
 ロボットの点検の時に通りがかってみることにしてます」

何でもかんでも仕事に絡めるのはお金の為、でもあるが。
みんなの役に立っているのが楽しいだけだといつか語ったことはあるだろう。

「それにしても、可愛いお花柄ですねー。
 お花のお茶なんでしょうか……あれ?
 似たようなものを地球で見たことがあります、白くて小さい花。
 一つの木にたくさんついている花なんですが」

「リーナさまは植物について詳しかったりしますか?」
(-177) toumi_ 2024/03/24(Sun) 22:56:12

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「えっと、私の体の話になるのですが。
 きおくを保管する場所がまず損傷しています」

自分でもわからない自分の体の事を他人事のように説明する。

バックアップを取るために必要な器官が機能停止中であること。
脳に物理的な障害があり何か挿し込める改造がされていたが、
中身もなければ入れることも不可能だということ。
当時から改造兵器である可能性は予想されていたこと。
自分の責任者である上司とのみ情報を共有していたこと。

「また、数年前IQチップというものが流行りました。
 アウレアさまも聞いたことはありませんか?
 脳に機械を埋め込むことで天才になるって噂になって。
 結局処置で寿命が縮むことで違法化されてしまいましたが」

次世代の子供を楽に教育する為に大金持ちが大金を払って開発させたが、現代の医学では相容れられなかった代物。
いつかの未来で睡眠学習という名等で流通する日も遠くなくとも、今は追いつくのも手に入れるのも夢のまた夢で。

「どうしてこの話をしたかと言いますと、
 違法チップが挿し込めるように私は改造されていたそうです。
 しかし酷い怪我でその機構は破損し、それは敵いません、差し込む媒体がそんな感じなのはお医者様に聞きました」

(-188) toumi_ 2024/03/25(Mon) 0:09:43

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「それが何かは知りません。
 ただの、私が入れることが出来たかもしれないものです」

もしかしたら入れられるはずだったものかもしれません。
ただの学習装置ならいいのですが、見当もつきません。
誰かにとって嫌な予感がするだけで。

「こうして表示が出たのなら覗けるんじゃないでしょうか!
 消されてもいいものでやるべきですよね。
 中身は映像か文章かデータか……なんにせよ」

インストールするだけのデータであれば、その中に自分の記憶があるのではないかと期待をしました。
でもそこにあったアンインストールの文字がきっと全てなのでしょう。

「それが何かを知る必要があるのは、私ではないんじゃないでしょうか?」
(-190) toumi_ 2024/03/25(Mon) 0:15:06

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

あなたの語る、あなたの事を聞いていた。
損傷、機能の停止、障害。改造兵器である可能性。

IQチップの話を聞けば、「ああ」と声を零したかもしれない。
アウレアもその話は聞いたことがある。

「……なるほど。大体は分かったよ」
「それを聞くとますますきな臭ぇが……」

何が入っているのか。映像か、文章か、データか。

どちらにせよ、何にせよ。
あなたの一切の事情を抜きにしても。


「なんかあっても残らなきゃあいいんだろ」
「持ち帰りてぇ気はするがな、っと……」

おもむろに立ちあがる。
それから暫し待てとあなたに言い、持ってきたのは古い端末。
コネクタを繋げて、USBデバイスをそこへ差し替える。

「一旦私だけで見ます」

好奇心か、知識欲か、使命感か。
あなたの話を聞いてからの動きに迷いはなかった。
データを覗けるだけの手順を踏もう。
どうとでもなれと端末に「yes」を打ち込む。

そこに何かは映るのだろうか。
(-196) susuya 2024/03/25(Mon) 0:39:19

【秘】 通信士 カテリーナ → 仕分人 ナル

「是非!
 で〜も〜、ちゃぁんと休憩取ってくださいねぇ?
 ムリしちゃダメですよぅ?何度も言ってますけどっ!」

楽しんでやっていること、とは知りつつも仕事の虫な発言に
お節介な説教と半目の視線を向ける。
それも紅茶缶の方に話題が移れば「もぉ〜」と溜息混じりの不満を零しながらも、すぐいつもの調子に戻った。

「植物はあんまりで〜す。
 このお茶はお店で試飲させて貰ったら香りと風味とよくって。
 あと、缶も可愛いから買っただけなんですよぅ。
 へー、木のお花なんですね。ナルさんはこういうの詳しいんですか?」

しげしげと缶を眺めながら尋ねる。
(-202) 968. 2024/03/25(Mon) 1:00:31

【秘】 荷物運び エーラ → 仕分人 ナル

荷物運びを終えた後。こんこんこんっと扉をリズムよくノックする音。

「ナ〜ル〜!お片付け隊のエーラがきたよ〜っ」

そしておっきなおっきな声が部屋の中に聞こえてくる。
やる気は十分、気合入っているようです。
(-210) otomizu 2024/03/25(Mon) 1:31:15

【秘】 仕分人 ナル → 荷物運び エーラ

「エーラさま! いらっしゃいま」
ガコン!
「せっ!」

どさどさと雪崩れる音と共に扉が開かれる。
あなたを迎えた人影の奥、その向こう側がライトに照らされ露わになる。

そこにあったのはガラクタの山。貨物や物資というくくりではなく、機械類に謎の棒やズタ袋に入ったおもちゃなどがそこに山になっていた。

「あ、床は痛いのがあるかもしれないので。
 椅子の上を歩いて貰って!」
(-220) toumi_ 2024/03/25(Mon) 2:51:53

【秘】 仕分人 ナル → 通信士 カテリーナ

「紅茶も植物も見てその場で好きになったものなんですね!
 可愛い物に目が無いということがよくわかりました」

「詳しいわけではありませんが、調べたことがあるものはしっかり記録に残っていますよ!
 一度覚えたことは忘れない特技持っているんで」

胸を張りながら自慢げにしつつ、気になるのであれば記憶の倉庫から搾れるらしい。
例えばディンカで危険で有名な食人花の傍には小さな食虫花が群生していて家族みたいだとか。豆知識付き。

「あ、お茶いれるのはお任せしてもいいですか?
 私リーナさまに入れてもらうのが好きなんです!」
(-222) toumi_ 2024/03/25(Mon) 8:16:03

【独】 仕分人 ナル

ナルという人間は義理堅いと自己を称賛できた。
自分の世話をしてくれた者に対価を支払うために一生懸命に生きようとしてきた。

記憶に執着はなくとも一つ気がかりだったのは、
過去の誰かに関わる大事な出来事を忘れてしまうことが、
役立たずと言われるよりずっと嫌で、そんなことを考える脳がもっと嫌だということだ。

「(アウレアさまに話したさっきの話題。
 手術後なら粗悪なチップでも入るらしくて、便利ですよね)」

入れて欲しいとは思いませんが!
ええ、嫌ですとも、嫌ですとも。

「(記憶が変わったら性格って変わるんでしょうか。
 銃に脳を貫かれた男性が180度変貌してしまったとは聞いたことがありますが)」

だからこんな下らないおしゃべりを頭の中で呟いて。
何を告げられても平気であるように装った。

きっとこの時点で存在してもいない記憶に振り回されはじめていたのだろう。
(-224) toumi_ 2024/03/25(Mon) 10:06:13

【秘】 データファイル: ナル → 黄金十字 アウレア

データの読み込み中…
対象が指定できませんでした



データの読み込み中… clear!


対象が指定できませんでした


*** ** **** *** ****
(-225) toumi_ 2024/03/25(Mon) 10:10:18

【秘】 データファイル: ナル → 黄金十字 アウレア

*** ** **** *** ****


データ形式:【人格データ】

S社以外の人格バックアップは明確な違法、これだけで警察を動かせる代物だ。


対象:【IDが適応した生命体】

どうやらこのデータも肉体が生命活動を停止した際に使用可能だそうだ。


管理コード:【15年分のデータ】,【指令コード:■■】

データの参照不可、指令コードのプログラミングハッキングが可能。


ハッキング clear


文章データ:【担当者コード】

たどり着いたのは一つの会社のデータバンク。
それはIQチップで問題になった脳医学研究の会社、ソーレファミリーの後援を受けている施設だ。


**** ** *** ** **** *
(-226) toumi_ 2024/03/25(Mon) 10:11:28

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

それ以上詳細を読み込めずとも、概要を察することは容易か。

結局もう一つも【該当データ】を削除するプログラミングと判明したが、技術的にも十分に怪しい機能であることが再確認できただけとなった。
暫くの間静かな時間が流れただろう。


「どうでしたか?」
「アウレアさまの給料が下がりそうなこと書いてありましたか」


そうしてようやく言葉を投げかけたのは、悪意に脅かされることの無かった、ただの真っ白な記憶喪失者だ。
(-227) toumi_ 2024/03/25(Mon) 10:12:45

【秘】 仕分人 ナル → 機関士 ジャコモ

「なんだかんだで優しくしてくださる分、気にしてしまうんですよね」

「はい、いてて。でもやっぱり未熟な自覚はありますから。
 ジャコモにとっても頼れるダチになりたいな」

あなたに対しても遠慮ではなくとも思うことはあるのだ。
やはり守られてばかり、というのも対等ではない気がしていて。

「あはは、がむしゃらに走ってるだけですよ!
 私、嫌って思うことが嫌なんです。
 人生空っぽな分何度だってやり直してやりたいぐらい」

「お花畑だとかいわれたって、私、幸せになりたいです」

だからお金を稼いで、健康になって、
褒められて、認められるようなファミリーの一員になりたい。
これを前向きというのなら働いている人間はみな前向きだと思ってしまうが、今は誉め言葉ということで受け取ることにした。これが前向きだ。

「はい! だってその無くなってしまった部分も、
 今のジャコモを作る大事なパーツじゃないですか。
 まさか私みたいに寿命短かったりするんですか!?
 それならおすすめの医院に行きましょうとお誘いしますが」
(-228) toumi_ 2024/03/25(Mon) 10:53:27

【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル

「焦るなよ。言うて俺も舟弄りしかできないし、お前みたいな頭とか人との交流を使いそうな仕事は一切できねェ。そんだけでも十分頼れっけどな。
 まあ敬語しか使えない状態は確かに融通が利かなくて未熟かもしれねェな。やっぱり色んな奴の口調真似してみればいいんじゃね。俺とか。怒られっかもしれねぇけどな」

貴方のその気持ちがわからないわけではない。
形は少し違うとしても、上司に抱く気持ちと少し近いから。
だからこんな事しか言えない自分にもどかしさも感じた。

「空っぽな分、何度だって、か……」
「……昔からそう思えてたら、今ここに俺はいなかっただろうな」
「おっと、後悔とかじゃないぜ。今の道の方が幸せだったろうから」
「お前と似た考えじゃなかったからこそ道が交差したわけだ」

面白れぇな、と笑う。貴方みたいにがむしゃらに走れず、やり直す気力もなく、暗澹と過ごしていた日々を思う。そこに流星のような輝きを見て、今の自分がいる。

「おう、掴みとれよ幸せ。マフィアなんていつ死ぬかわからない職だけどさ、だからこそ強く願う人間には掴み取って希望を見せて欲しい」

「……そー、なのかもな。
 全部持ってかれて、残りカスのような俺が生まれて。
 ジャコモを作るパーツと言えば、そうなのかもしれねぇ。
 あー。顔と声と存在だけだから、取られたの。寿命は多分関係ねぇな」
(-239) poru 2024/03/25(Mon) 15:53:56

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

明るい緑の瞳が文字列をなぞる。
その中に含まれるデータも、コードも。
自分が読み解けるものは全て読み解く。

どれも公になれば危うい物だ。
人間としても。
――ノッテファミリーの一員としても。


「…………」

これをこの女が見た事は。
あなたにとって、幸運だっただろうか。


(-265) susuya 2024/03/25(Mon) 21:48:08

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル



「へえ……」


運命的だっただろうか。




(-266) susuya 2024/03/25(Mon) 21:50:13

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

「――俺様ちゃんの給料が下がるような事は無いが」
「これを隠していることがバレたら処分だろうなァ……」

画面から目を離し、あなたに向き直す。
それから愉快そうにくつくつと肩を揺らした。

「お前すげぇな。なんで俺様ちゃんの所に来ちまったんだ?
 こりゃ俺様ちゃんの専門分野だ」
「あー。何が入ってっか知りたい?
 お前がこれ知るのもなんか怖ぇー気がするけど」

胸元の銀の鍵を左手で弄りながら、
首を傾げてあなたに尋ねた。
(-267) susuya 2024/03/25(Mon) 21:51:15

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「すごい?」

妙な言い方に違和感を感じて、ぴくりと眉を動かした。
確かに勘は悪くないと思っているんですけどね。

「アウレアさまに持ってきた理由なら、
 中身を見つけてくれると思ったんです」

今の状態ではまごうことなき『ガラクタ』を二つの眼球でしっかりと見てから、一緒に首を傾げる。

「怖いってなんですかー。
 私をどう思ってるかは知りませんが、ただの仕分人ですよ」

「そりゃあまあ」

本当にそれが自分宛であったのなら、と。

「知りたいですよ ?」
(-295) toumi_ 2024/03/25(Mon) 23:14:19

【秘】 通信士 カテリーナ → 仕分人 ナル

「そぉなんですよ〜!一目ぼれ、しちゃいました!」

紅茶缶をそっと指先で触れる表情は
いつも通りの笑顔、にひと匙。照れの風味。

「あ、そうでしたね!
 ナルさんのその特技、いっつもすごいな〜、って思います!
 私にもあったら、試験勉強なんてしないで済んだのになぁ。

 あ。はい、もちろん!
 えへへ、私もお茶淹れるの好きなので!」

かこん

缶のフタを空け、用意されたティーセットの方へ向かう。
紅茶のかおりと花の香しさを振りまきながら。
(-298) 968. 2024/03/25(Mon) 23:20:35

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

「うんうん。ならやっぱり、お前の判断は正しかった訳だ」

ピン、と銀の鍵を指で弾く。

「なら言うわ。
この中身は人格データ
だ。
 おおよそ15年分のデータがこの中に
 ぎっしり入ってると思われる……が」
「参照は無理だった。
 やっぱ
元あるべきトコ

 読み込まなきゃあダメかもな」

然るべき手順を踏み、USBデバイスを端末から引き抜く。
……握っていたキャップを被せ、つまんで見せた。

「ま、多分お前のデータだな。記憶喪失クン」
「とりあえずどうするよ。コレ」

「……俺んトコの教団に送りゃあ、
 中身もガワもどうとでも出来そうではあるが。
今すぐの話にはならねえからな」
(-302) susuya 2024/03/25(Mon) 23:49:07

【秘】 仕分人 ナル → 通信士 カテリーナ

「ありがとうございます!
 忘れなくても覚えが良くないので一応熱意次第ですよ、空っぽだからその分入るんです」

「っと、試験勉強……は学校?
 学生さんを最近までしていたのでしょうか。
 リーナさまってお嬢様みたいにみえていましたから、
 正直、手以外に困りごとが少なく見えていました」

嫌味のつもりなく告げられるその言葉は本心だ。
あなたのアームは流石に生活に支障が出ることもあるだろうが、それを抜きにしてもマフィアに関わるという行為が決して普通ではないことはしっかりと理解していて。

「落とし物以外に大変なことがあってノッテに入りました?
 正直リーナさまがいなければ、こんなに楽しく紅茶を飲むことはなかったでしょうから、私は運がいいです!」
(-304) toumi_ 2024/03/25(Mon) 23:59:02

【秘】 荷物運び エーラ → 仕分人 ナル

「うわーーーっ!?」

雪崩に巻き込まれないように、扉の横にさっと飛びのいて。
しばし部屋の様相に目をぱちぱちさせている。これはいったいどういうこと!

「ナル〜ッ!荷物持ち込みすぎ〜!
 自室は物置じゃないんだけど〜!?」

幾つか荷物置き場にやるとかしなかったの!?足の踏み場どころのはなしじゃないじゃ〜ん!!なんてやいのやいの言っている。
片付け、一筋縄ではいかない気がしてきたな。

「椅子の上歩くのも危ないでしょ〜っ!
 
オトモ!床に落ちてそうな危ないやつ、端に集めて〜!!
(-305) otomizu 2024/03/26(Tue) 0:08:29

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「私の人格データ? いったいいつの」

そこまで言って、言葉を止める。
15年分という言葉に少なくともこの5年間がないことは直ぐに分かってしまった。

違法データであることもあまり関係なく、残念ながら、それは。

「アウレアさまの好きにしていいですよ」
「だって、それは、私ではありませんから」

鍵が元あるべき場所に差し込まれた瞬間に、きっとそれは出来上がった。
では今この『ガラクタ』は何処にあるべきだろうか。

「もしその教団?の方に送られるとちゃんと体が戻るんですね。
 手術ももしかしたら必要なくて」
「……でも、……それはつまり」

「今の私は、死ぬんでしょうか?」
(-307) toumi_ 2024/03/26(Tue) 0:15:44

【秘】 通信士 カテリーナ → 仕分人 ナル

「え〜?そんな風に見えちゃいますぅ?うふふふ♪」

ポットとカップを温めながら、ご機嫌に笑う。

「でも、ざ〜んねん!通信の方の試験ですねぇ。
 元々超空間通信技師の方の資格は持ってたんですけどぉ、
 無線通信技師、有線通信技師、それと無線設備施工技師も
 追加で取ったんですよぅ。覚えること多くて、大変でした!」

温まったポットに茶葉を移して、お湯を注ぐ。
タイマーをセットして、あとは待つだけ。

「えぇと、私、これ義椀のこともあってぇ、
 一般の会社では通信士になれなかったんですよぉ。
 で、諦めるしかないっかなぁって思ってたら、
 条件付きだけど通信士の枠があったから飛びついて。
 そしたら、ノッテでした☆」

てへぺろ☆

「最初は怖いとこって聞いて辞めるか悩んだんですけどぉ……
 今は皆さんいい人だし、ここで働くの楽しいです!
 私も運が良かったな〜、って思ってます!」

話している間に時間が経ったことを電子音が知らせる。
ポットからカップにお茶を注ぐ。先ほどより濃い香りが部屋に満ちた。

「はい、おまちどうさまです!」

あなたの前にひとつ、自分の席にひとつ、カップを置いて席に着いた。
(-311) 968. 2024/03/26(Tue) 0:33:05

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

「……なるほどな。分かった」
「ならこちらで預からせてもらう。勿論、秘密でな」
「オトモ君」

アウレアが小型ドローンに声を掛ければ、
細いアームが伸びてそれを掴み、ドローンの中に収納される。

「手術ナシに戻す事もできるかもしれない。
 ただあそこの主流は『産み直し』なんだよな。
 そいつの遺伝子を元に作った新しい義体に、
 そいつの人格データをブチ込む。それで終わり」

「今のお前がどうなるかは、……」

「まあ。データの上書きをするのであれば死ぬだろうな」

事実。それはきっと紛れもない事実だ。
アウレアの提示する話も違法に変わりない。
だがやはり、違法であることは関係無く。
15年分に今のあなたは内包されず、復元されればきっと。

「お前の言う通り、
アレ
とお前は違う。
 アレは俺の知るお前ではないし、
 アレの居場所はここではない。他所ヨソだ。
 下手すりゃノッテに潰されるだろうな」

「……死にたくはないよなあ。それとも怖くは無い?」
(-312) susuya 2024/03/26(Tue) 0:38:05

【秘】 仕分人 ナル → 荷物運び エーラ


「ナイス回避でーす」

「すみません、これしか基本荷物無くて!
 一応用途は全部知らせてありますよ。あの部品は――」

話が長くなる前にオトモがシュゴォオオと音を立てて床に散らばった部品たちを回収し端に寄せていく。
足場が小島から大島になった程度で無事に隣に向かえば反省の色なく笑いかけた。

「アスレチックみたいで楽しいですよ。
 よかったら片付けをほうって『ガラクタ』漁りでもしませんか?」

勿論素直に片付けをするでも頷きます。
単に部屋を綺麗にするのが取っても嫌いなだけです。
(-313) toumi_ 2024/03/26(Tue) 0:39:02

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

その視線はずっとオトモへとむけられていた。

「私、ノッテに潰されるような存在だったのなら」
「もっと早く死なせて欲しかったですね」

この感情は非難だ。
もっと早くにこれが見つかっていたら、何も期待することなく運命だと諦めて殺されたか、15年間は宇宙の塵となって消えていただろう。

「死ぬのは、怖いです」
「死ぬのは、いやです」
「私は、生きたいから、生きてきたんです」

「それよりも」

これを渡しに来た者が口を開くことはもう二度とありません。
その15年間の望みも記憶もわからずじまい、しかし、ここに自分が居る以上望むことは一つだけ。

(-317) toumi_ 2024/03/26(Tue) 1:15:22

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

役立たずガラクタはもっと嫌でしょうか」

そうして漸くあなたと目を合わせればいつも通りに笑いかけた。

「意外でした、あのデータを直ぐに捨てないなんて!
 厄介事に違いないのに、大丈夫なんですか?
 もし悪いデータだったら復元してどうするんですかぁ」
(-318) toumi_ 2024/03/26(Tue) 1:15:45

【秘】 仕分人 ナル → 機関士 ジャコモ


「専門知識と暗記は比べようもありません。
 もっと誇ってくださいよぉ、謙虚なんですから!
 こちらなんて名前と番号と電子暗号を記憶すればいいんだけですよ?」

幸か不幸か、記憶力の良さは通信士が天職である。
皆も当然できると思って言うことがあるが、これもミスがなくなってきたのは5年もたってからなので、順当な成果だと思っている。

「そんなこと言わず。
 一緒に幸せになりましょうよジャコモさま!」

そんな自分の頑張りが認められ始めたように。
あなたもきっとこのファミリーで価値のある存在に違いない。
もし使い捨てられるだけの存在だと言われるのなら、上にのし上がってやればいいだけ。

「そんなに違ったらまるで別人のよう、ともいいますが。
 それぐらい整形で云百万で可能だともいいます。
 つらいことばかりだったと思います、今の姿しか知らないですが、格好いいし失敗ではないんじゃないでしょうか!」

「私もまだ五年間ぐらいですから、まだまだ間に合います。
 手始めに小さな幸せの目標でも叶えましょうよ。
 ユウィさまにもっと褒めらえる事とか?」
(-334) toumi_ 2024/03/26(Tue) 5:33:33

【秘】 機関士 ジャコモ → 仕分人 ナル

「生きる為に必死で覚えただけだからなァ……
 ナルも同じ経験したら覚えると思うから、そんな特別に感じねぇっつーか……
 ほら、それがすげぇの。俺はオペレーターみたいに人の口頭から名前とか聞きとんの苦手だし」

だから慰めではなく、本意からの言葉なのではあるのだ。

「え?お、おう。不幸になるつもりは真っ平なかったけど、
 幸せに、幸せにかァ。今が割と幸せすぎて深く自分の事については考えてなかったんだよな。
 ……よし、一緒になるか、もっと幸せに」

まさか今の流れで誘われるとは思わず、
動揺から少々淡泊な言い方になってしまったかもしれないが、
言うとこの男は大体その気にはなるので、
これから幸せ探しについても積極的になることだろう。

「いやぁ……云百万で出来るのにな。
 そうはさせてくれなかったんだよな……
 取られたのは確かに声と顔だが、地獄の苦しみのような短時間しか利かない全身整形、麻酔なしで受けさせられてさぁ。
その状態でバックアップ取られて、今の形で固定されたんだよな。多少の拷問なら俺受けに行ける自信あるぜ」

げっそり、今思い出しても痛みが走るらしい。それくらい無理な手術を受けさせられただとか。

「まあな。男前に書き換えてくれたのだけは感謝だな。
 元の顔とは当然似ても似つかねぇから恋しくはなるが」

「それは小さな幸せじゃなくてでけぇ目標になるなぁ。
 ……あー……昇進?してぇな。これもでけぇな。
 ナルの手術がすぐ終わる。……でけぇのしか浮かばねぇな」

「わっかんねーー。ナルこそ小さな目標、なににすんだよ」
(-344) poru 2024/03/26(Tue) 10:36:41