人狼物語 三日月国


131 蕐の残香、追憶のブーケトス

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【独】 患者 アンネロズ

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最後だけ消すのも変だなと思ってそのまま突っ切りました()
(-108) alice0327 2022/02/15(Tue) 23:33:29

【独】 患者 アンネロズ

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肩書変えておこうか悩む。プロはこのままでいようかな…。
(-109) alice0327 2022/02/15(Tue) 23:34:13

【独】 患者 アンネロズ

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>>90>>91
この辺は補完みたいな感じなので全部灰文字にすれば
淡々としてていいかなって思ったんだけど
見づらかったらごめんなさいとは思っている…。
(-110) alice0327 2022/02/16(Wed) 0:34:55

【人】 ピアニスト イングラハム



   部屋を後にして数分。

   誰もいない部屋の隅の棚
   飾っていたピアノの写真が
   棚から落ちて砕け散った。

   砕け散るガラス片が何の予兆なのか
   私は取り返しがつかなくなった頃に思い知る。

   それが全ての終わり。

   
(92) 西 2022/02/16(Wed) 2:19:25

【人】 ピアニスト イングラハム



    そして二度と、始まる事などない。



(93) 西 2022/02/16(Wed) 2:20:18

【人】 ピアニスト イングラハム



 ***

   病院に辿り着けばもう一度アンネに連絡を送る。
   この前は急で驚かせてしまったから
   今度はそうならないようにと気をつけた結果だ。

   しかし、送った連絡に返事が来ることはなく。
   私は少しだけ心配になりながら院内へと
   その足を踏み入れることとなった。


(94) 西 2022/02/16(Wed) 2:21:01

【人】 ピアニスト イングラハム



   やけに重苦しい空気が満ちる。
   汗を垂らし走り回る医者に
   まるでお通夜のように顔を淀ませる看護婦


   穏やかな空気じゃないのは確かだ
   それはまるで、誰かが亡くなったかのようで。
   けれどそれが誰なのか、私には見当もつかずに。



(95) 西 2022/02/16(Wed) 2:21:43

【人】 ピアニスト イングラハム



    「えっと、すみません。
     アンネロズさんと面会を
     お願いしたいんですが......。」


   そう受付の看護婦にいつものように声をかける。
   けれど看護婦はいつものようには答えてくれず
   何かを隠すように口ごもっていて。

   その理由を知った時、私は息を飲んでしまった。


(96) 西 2022/02/16(Wed) 2:22:22

【人】 ピアニスト イングラハム




       え───────。



(97) 西 2022/02/16(Wed) 2:22:53

【人】 ピアニスト イングラハム



   本当の絶望を目の前にすると
   人は怯えることすら出来ないのだと
   私は最悪の形で学びを得る。

   アンネの訃報の引き換えに得たのは
   知りたくもない人間の真理と、消えない傷。


   けれど、彼女はそんなこと一言も言ってなかった。
   いつか自分が死ぬかもしれないなんて
   彼女は一言だって言ってはいなかったはずなのに。

   彼女はきっと、回復の途中だと思っていたのに。


(98) 西 2022/02/16(Wed) 2:23:48

【人】 ピアニスト イングラハム




     「なん、で.........。」



(99) 西 2022/02/16(Wed) 2:24:27

【人】 ピアニスト イングラハム



   現実を受け入れられなくて怒るのでも
   現実を受け入れて哀しむのでもなく

   まだこれが現実だという自覚すら持たず。
   私はただ鉛のように重い身体を引きずって
   彼女がいつも出迎えてくれた病室を目指した。



(100) 西 2022/02/16(Wed) 2:25:17

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ




   そうだ。こんなの、悪い冗談だ。


         あの病室にはきっとアンネがいて。


   またいつものように僕は出迎えてくれる。


         用意してくれた可愛らしい服を着て


   僕と外に出ることを待ち侘びてくれている。


         そうに、そうに、決まってるんだ。




(-111) 西 2022/02/16(Wed) 2:26:19

【人】 ピアニスト イングラハム




     しかし事実は残酷で。
     私の眼前に飛び込んできたのは

               アンネの、亡骸だった。



(101) 西 2022/02/16(Wed) 2:27:46

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ




    世界でたった一人だけの

        僕が愛した人の、亡骸だった。



(-112) 西 2022/02/16(Wed) 2:29:13

【人】 ピアニスト イングラハム



   くらりと意識が飛びそうになる。
   血管が悲鳴をあげるように
   血液までパニックを起こしかけた身体を
   無理矢理奮い立たせると
   病室にいた者たちの視線が私へと集まって

   私に気づいた彼女の両親が
   その全てを、教えてくれた。>>90


   こちらへ謝罪をする彼女の両親は
   私よりも深く哀しむことになるのだろうに

   最後まで他者を気遣うその心に
   私は彼女の面影を辿らずにはいられない。



(102) 西 2022/02/16(Wed) 2:30:27

【人】 ピアニスト イングラハム



   今ここで泣き叫ぶことだって出来た。
   それをしなかったのは
人徳者彼女の両親
の前で
   私がそんなことをするわけはいかないからで

   そんな私に追い討ちをかけるように
   忘れていい。>>91
そんな言葉が心臓を抉る。

   彼女の両親の気遣いだということは
   痛いほど伝わってきた。

   それに憤る資格など私にはないということも
   十分に分かっていた。


(103) 西 2022/02/16(Wed) 2:31:43

【人】 ピアニスト イングラハム




   「すみません。少しだけ...
    彼女と二人にさせてもらえませんか。

    彼女に...ちゃんと別れを、告げたいんです。」


(104) 西 2022/02/16(Wed) 2:32:18

【人】 ピアニスト イングラハム



   赤の他人の私が言えたことではない
   しかしこれまでの事を好意的に見てくれた
   彼女の両親は私の願いを聞き入れてくれて


   部屋に残ったのは
   取り残されてしまった私と
   逝ってしまったアンネの亡骸だけとなった。


(105) 西 2022/02/16(Wed) 2:32:54

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



   二人きりになった病室。
   君がいつも用意してくれた椅子に座り
   僕は冷たくなった君を見つめる。

   涙なんて、流さないよ。
   君に余計な心配をかけたくないからさ。


   麻痺すら覚える意識を振り絞り
   僕は震えた声で彼女に語りかけた。


(-113) 西 2022/02/16(Wed) 2:47:16

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



   「ねぇ、アンネ。

    今日はさ、海に行こうとしていたよね。
    今の季節はあんまり人がいないからさ。

    外に慣れない君も安心して楽しめるかなって
    そんなふうに考えてたんだ。

    それに、君のために練習した曲を
    君に披露するのも楽しみだったんだ。
    失敗するかもしれないって不安だったけど
    君の前なら笑って許してくれるかもって
    不思議と緊張も無くなっていた。

    本当に僕は、君の事ばかり考えていたんだ。」


(-114) 西 2022/02/16(Wed) 2:48:41

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



      ─────────



(-115) 西 2022/02/16(Wed) 2:49:50

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



   「僕は...君に謝らないといけない。

    僕が君の事を...君の病気の事を
    怖がらずに聞いていればよかったのに。

    僕のせいで、君に一番大切な事が言えなくて
    一番大事な時に、傍にいられなかった。」



(-116) 西 2022/02/16(Wed) 2:50:41

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



   「信じてもらえないかもしれないけどさ。

    僕は......君が好きだったんだ。
    君が好きで、誰よりも大切で。

    僕はずっと、君に傍にいてほしいと
    そう思っていたんだ。」


(-117) 西 2022/02/16(Wed) 2:51:41

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ




      ─────────



(-118) 西 2022/02/16(Wed) 2:52:25

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



    「ごめんね。こんな僕で.....本当に...。」
    
(-119) 西 2022/02/16(Wed) 2:54:10

【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ



    静寂の病室。

        僕は永眠る君に誓いの口付けを重ねる。



(-120) 西 2022/02/16(Wed) 2:55:59

【秘】 イングラハム → 患者 アンネロズ




    大丈夫、僕は泣いてないよ。

    君を失ってしまった哀しみが
    少し目に染みてしまっただけなんだ。**




(-121) 西 2022/02/16(Wed) 2:57:48

【独】 患者 アンネロズ

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最後のロル天才すぎてもう………もうだめだ……(語彙力
(-122) alice0327 2022/02/16(Wed) 3:00:58

【独】 患者 アンネロズ

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書き方とシチュエーションの作り方が好みすぎるのに
描写力とセンスで殴ってくるしなんかもう色々犯罪級にしんどい……。
(-123) alice0327 2022/02/16(Wed) 3:09:53