共犯者 ツルギ(匿名)は、メモを貼った。 wazakideath 2022/03/13(Sun) 1:15:39 |
ツルギは、なんだかつまらない。 (a51) wazakideath 2022/03/13(Sun) 1:16:05 |
【秘】 怪物 ツルギ → 共犯者 ユス青年の濁った瞳が、硝子のような冷たさを滲ませていた。 君にご褒美をあげなきゃって思うのに、口角が全然上がらない。 「………お疲れ。」 自分でも驚くくらい冷たい声が出た。 かつて母だった女が、呆れた時に出す声色に近い気がした。 氷とかじゃなくて、これは、そう───包丁みたいな。 失望だ。 俺にとっての生きる理由は、いつか理解者が作り出せるかもしれない≠ニいう可能性であって。 決して、君自身じゃない。 俺はね、義徳。 君≠ニ書いて、望み≠ニ呼んでいる。 だから好き。 「…服、着替えなよ。返り血付いてる。」 君とこの青年に大きな違いがあるとすれば。 視野の広さ、というよりは……視野の高さかもしれない。 自分を含むどんな人間にも代わりがいると知っていて、だからこそ君を希少だと考える。 君も俺も、山に転がる石の一つ。ひょっとしたら、同じ形の石があるかもしれない。 そんな山を、青年は見下ろしている。 同じ形の誰かがいたら。 そちらの方が可能性が高かったら。 この青年は、何の躊躇いもなく君を手放してしまう。 俺、思ってたより短気みたい。 でも頑張るよ。気を長くして、待ってるよ。 (-168) wazakideath 2022/03/13(Sun) 1:20:01 |
【秘】 怪物 ツルギ → 怪物 ユス投げかけた言葉が返って来ないのは、気にしなかった。返事が欲しい言葉じゃなかったから。 君の、家族を皆殺しにした感想を。 冷たい金属のような瞳で受け止める。 死者は終止符に成り得ない。 終わっても楽になんかなれない。 ゴールを壊しても、レースは続く。続いてしまう。 自分より少し上にある汚濁を、ただ眼球に映して。 君の瞳に映り込む俺も、人でなしの顔をしていた。 鏡みたいだ。 きっと君が死んでも、落胆するだけなんだろうな。せっかく捕まえた珍しい虫が死んだ程度の落胆しか抱かない。 ……正しく夢だったなあ。 将来の夢、という文脈で使われる夢≠ナはなく、 夢を見た、という文脈で使われる夢≠ナある。 文字通りの、夢想だった。 (-188) wazakideath 2022/03/13(Sun) 10:45:02 |
【独】 怪物 ツルギ───本当は、最初から気付いていた。 いや、それでももしかしたら≠ニ期待していたのだ。 相互理解など幻想で。 可能性は、硝子みたいに無色透明なんだって。 人の命を三つも使って得た結論がこれだ。 人の命が軽いのか、俺たちの心が軽いのか。 それとも、どこかで間違えた? …全然、近道じゃなかったな。近道をしたつもりが、知らない場所に来てしまった。 ちっとも上手くいかなかった。 始めから上手くいく確率の方が少なくて、だからこそ賭け≠セったけど。 俺は運がいいと思っていた。でもそれはやっぱり、命に関わることだけのようで。 身体ばかり無事でも、中身が伴っていないんだ。 (-189) wazakideath 2022/03/13(Sun) 10:47:57 |
【秘】 怪物 ツルギ → 怪物 ユス「…………………はぁ。」 ───さみしいんだ、 紛い物の空間で漏らした言葉。俺という怪物が、心の臓を動かすための原動力。 淋しい。 淋しくて寒い。 いつもそんな自分を見下ろしている。 諦めきれたらどんなに楽だろう。 「………ああ、そっか。」 見限れたらどんなに安らかだろう。 「これ、虚しいって気持ちなんだ。」 どうして君みたいに、期待を捨てられないんだろう。 勝手に期待して、勝手に裏切られて、勝手にそれを繰り返したくせに。 今だって、そう。 (-190) wazakideath 2022/03/13(Sun) 10:49:02 |
【秘】 怪物 ツルギ → 怪物 ユス「……暗いだろ?」 君と出会ってしまったからかな。 「ひとりぼっちだ。ずっと。」 初めて会った時に死んでおけば良かった。 いや。もっと、もっと前に、死んでおけば。 怪物だから孤独なのか、孤独だから怪物なのか。 きっとどちらも正しい。これはイコールで結ばれているから。 俺たちは、生まれてきたこと自体が間違っていたんだよ。 導き出した結論は同じはずなのに、君の姿が見えないのは、そういうことだ。 思うところはあったはずなのに、生まれたそばから零れ落ちていく。器の底は、元から無い。 孤独を理解できるのは、孤独な者だけ。 寄り添うことなんかできない。 ───だって、孤独なんだから! 生きる気力は元から喪っていた。 死ぬ気力は今無くなった。 殺す気力も失った。 全て無意味。 どっちでもいいんじゃなくて、どうでもいい。 果たして君に、俺に、何かしらの価値は残っただろうか。 ……、…………わからない。 考えるのが億劫だ。 なのにどうして、苦痛だけが大きくなる! (-191) wazakideath 2022/03/13(Sun) 10:50:29 |
【秘】 怪物 ツルギ → ユス着替えに向かう君へ何も言えず、血で汚れたフローリングを見つめていた。 全部、全部、本当のことだったから、言い返せなかった。 ずっと助けてくれる人を探して、探して、探し続けて。 誰も助けてなんかくれないって知ってからも、その癖は直らないまま。 指摘されることもなかった。君以外には隠していたから。 「………」 知らないよ。個の見方とか。 どうやって人の形を捉えればいいのかなんて、わかんねえし。 「 ばかじゃねえの。 」人を人として見るって、どうすりゃいいんだよ。 自分の家族さえ、どうやって見ればいいのかわからないのに! 「 …俺がお前に何したって言うんだよ。唆して…家族殺させただけだろ……… 」青年は、君という人間がちっともわからない。 俺はお前が全てを欲するような人間じゃないのに。 都合が良いから黙っていただけで。 考えないようにしていただけで。 本当は、 君という人間が一番恐ろしいんだ。 剣城一成を求められたことなんて、見てもらえたことなんて、初めてなんだから。 (-207) wazakideath 2022/03/13(Sun) 15:16:27 |
【秘】 怪物 ツルギ → ユス視界が膜を張ったように、焦点が合わなくなって。 「……っ、俺は! お前と違って…、暗くてもひとりでも、平気じゃない! お前らなんか、みんな、みんな、恐いし…訳わかんねえ! 」穏やかに笑う君がわからなくて、ムカついて、胸倉を掴んで引き寄せた。 泣いていることに気付いたのは、君の瞳に反射する自分を見てからだ。 ……あの時もそうだったなあ。 底無しの器。 その内側にこびり付いた、辛うじて残っている本音を晒す度に、自分でもおかしいと思うくらい涙が溢れてしまう。 おかしいよ。これじゃ、本当はいつも泣いてるってことになるだろ。 「 だったらッ、だったら、お前が教えろよ! お前をお前として見る方法をさあ!! こんなの八つ当たりだって知ってる。 もう19歳で、もう社会人で、子供じゃないんだから。それぐらい、できて当たり前なんだから。 できない俺が悪いのに。 「……お前はいつもそうだよ………俺はどうしたいって、俺を全部受け入れるって。 俺だって、…もう考えるの、疲れたし。決めるの、しんどい。 ………お前はどう思ってるんだよ。 何でも良いっつったら殺すからな。 」涙目で君を睨み付けて、腹の底からありったけの汚泥を君に。 (-208) wazakideath 2022/03/13(Sun) 15:20:31 |
【神】 怪物 ツルギ>>G33 >>-141 アクタ/ユス 真実は人の数だけ存在する。 勿論、虚偽も同じ数だけ。 手渡されたメモに目を通しながら。 青年もほとんど決まってねえな…、と苦笑する。 ていうか軽トラ爆走させるの、趣味じゃないし。軽トラだけ浮きまくってないか?こいつだけ出る作品違うだろ。 「俺も舞台って観たことないし、初めてになるかも。……、…………」 隣の青年のよく回る口を聞きながら、もしかして案外性格が悪いのかな、とか。 ……それは俺もだけど。 「お前の作る話を楽しめるかはわからないけど… まあ、席埋めるくらいはできるから。」 分かり合えなかったことは、きっと君にとって喜劇のひとつ。 眩しい笑顔を見ればわかる。最初からわかってた。 喜劇に汚いものは要らないから。 今まで通り、色んな言葉と所感を飲み込んで。 黙したまま、君の背中を見送った。 (G36) wazakideath 2022/03/13(Sun) 16:21:07 |
【秘】 怪物 ツルギ → ユス「………、………………っ、の、」 ───正論ばっかり言いやがって! 「てめえが、」 ───お前は俺の一体何を、 「 知って、ん、……… 」───……、ああ、そうだ。 君は、全部知ってたんだった。 全部知った上で、正論とかじゃなくて、取り返しのつかないことをした上で、自分の言葉としてこうもハッキリ言うものだから。 反論の余地が無い。 視界が覆われて、憎たらしい笑顔が隠されて、額に懐かしい感触がして。 記憶と違うのは、部屋に満ちる鉄錆の臭いと、掌の大きさと、君の唇が触れた額が。 ……温かい、気がしたこと。 ………W楽しかったWか? 本物の海には行ったことがないけれど。友達と行った偽物の海は、楽しかったから。 海に嫌な思い出は、ひとつも無いから。 「 だっ…たら。………海、が…いい。 」真っ暗な視界の中で、君を探して。 小さく、弱々しく、手が彷徨った。 (-235) wazakideath 2022/03/13(Sun) 18:02:06 |
【秘】 ツルギ → ユスふと触れた体温に、指が食い込む程しがみつく。 繊維が千切れる音がした。 ………死んでも離すものか。 君はおかしいよ。 簡単に思い出を上塗りしてしまう。 俺なんかより、ずっとおかしいんだ。 「………本当に全部、代わりにやってもらうからな。」 ……死ぬのはいつでもできますから。 あっこれ一緒に行けそうにないな、って思ったらあいつを殺して俺も死ぬつもりですよ。 「俺を殺すのも。お前を殺すのも。」 元より俺の命は、君のものだから。 別に何もおかしなことは言っていない。 これは頼みで、お願いで、 命令 だ。 (-236) wazakideath 2022/03/13(Sun) 18:04:14 |
【秘】 きみの ツルギ → ユス「………っ、ぐ、」 首筋に鈍い痛みが走る。紛い物ではなく、現実の、本物の印。 ………ああ、楽だ。 もう何も考えなくていいんだ。 全部君が決めてくれる。 全部君が考えてくれる。 全部君のせいにできる。 夢を捨てて、夢から醒めて。 現実で生きろと言われても、当然できるはずもなく。 でも 生かされる くらいなら、できそうな気がするから。息をするだけなら、なんとかできそうな気がするから。 飼うより飼われる方が、ずっと簡単だ。 「………ははっ、いいよ。 地獄でもどこでも連れて行け。 淋しさを誤魔化すために、命の過程に何かを見出そうとして。 人の命をいとも簡単に消費して。 夢の微睡から、無理矢理引き上げられて。 わかったのは、君が俺のもので、俺が君のものであることだけ。 ……最初から、それだけで良かったのかもしれない。 たったこれだけの答えを知るために、随分と遠回りをしてしまった。 (-243) wazakideath 2022/03/13(Sun) 19:27:58 |
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