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夕凪は、御山洗に手を振っていた。ナマコいりますか? (c14) toumi_ 2021/08/13(Fri) 23:14:56 |
【墓】 夕凪>>78 御山洗 「お兄さんは、今どこで暮らしているんでしたっけ? 夜凪は大学を卒業してから、家を出るか悩んでいるところで」 自分で言った言葉に違和感を感じて首を傾げました。 不思議と家を出ていこうとする理由が明るい気持ちだと思えなかったから。 だけどなぜ実家から離れようとするのか思い出せなくなってしまっていて、その違和感にも気づくことができませんでした。 「……ここで暮らせたら本当に自由、なのかな?」 同じように集落に視線を向けた、美しい山はだに陽が照らされて村の色彩を引き立たせてくれる。 樫の香りと潮風とが混ざってそんな景色が陽炎のように揺らいで見えた。 (+20) toumi_ 2021/08/14(Sat) 2:41:25 |
【墓】 夕凪>>80 >>a28 宵闇 「…あ……・」 一本一本の糸から走った音が海の香りを夏を導いて奏でられていく。 不思議と涙がこぼれ落ちそうになって思わず拍手を遅らせてしまいました。 「ありがとう、ございます。 素敵な曲でした、宵お兄さんのような……なんていえばいいのでしょうか。 綺麗で、少し寂しくて、切ないのに、また聞きたいと思えるような曲でした。 優しい歌だったわ……?」 小さな声が紡がれて、暫くの間言葉を発せずにいたが、やっと思い出したように笑みを浮かべる。 「―――いい歌だった、お兄さん。 中毒性があるっていうのかな、どんな風に曲を作っているんだろう。 やっぱり誰かを思い浮かべたり、何かを考えているんですよね?」 (+21) toumi_ 2021/08/14(Sat) 2:45:06 |
夕凪は、卯波をみて、「あっ」と笑っていた。 (c20) toumi_ 2021/08/14(Sat) 3:56:04 |
【墓】 夕凪>>99 御山洗 「……夕凪たちは、家族でまだ住んでて。 夜凪は」 近くに住んでいたんだという感想を埋め尽くすほど、余計な思考がめぐる。 不安を励ましてくれているのがわかるのに、言葉に連想でつながってしまった過去の言葉が頭に浮かんで止まらなくなってしまった。 「夜凪が、夕凪から離れたいって」 それを意味するのは自立だったり就職だったり。 だが双子にとっては? 仲違いとも取れるような明確な拒絶に聞こえるのかもしれない。 「どこでもいいのかな。私も、どこでもいられると思っていたの。 でもね、私……今好きだと思える場所が、わからないのよ。 家族も大好きで、もちろん夜凪も大好き。絵を描けるならどこでも良かったのに。 あの子に離れるって言われて、わからなくなったわ。ここで一人で帰らないのも悪くないのかなって思うくらいに」 (+29) toumi_ 2021/08/14(Sat) 5:04:02 |
【墓】 夕凪>>107 御山洗 「……私がくっつきすぎるせいで、あの子が鬱陶しがっていたのね。 ちゃんと話したから、当てずっぽうじゃないわ。 もう大人だしそれぞれ自立をしないといけないのは確かじゃないですか。 だからね、仕方ないのよ」 漠然とした不安は田舎の思い出で薄れはするが埋めるものにはならなくて、ただ、今だけは何も怖くないような満たされた気持ちになっている。 また一瞬で、恐ろしいほどに消えてしまう。 思い出さなくてはいけないことが、話さなければいけないことがあるのに。 「弱音を吐いてごめんね。 しんどかったけど、今はなんだか、清々しい。 兄さんのおかげかも?」 まるで別人になったのように、迷子になっていた姉の様子は見えなくなり、凪いだ心にあなたのことばがふり続けた。 「……なかなおり、できるようにする」 言い聞かせるように緩く手のひらを握りしめて海の静かな波を見つめていた。 なんだか、あなたのまえでは偽りの姿を見せてばかりのような気がした。 (+33) toumi_ 2021/08/14(Sat) 15:31:03 |
夕凪は、御山洗の視線を追おうとした。 (c34) toumi_ 2021/08/14(Sat) 18:58:23 |
【墓】 夕凪>>118 御山洗 「子供、のままの関係だったら?」 どういう意味だろう、と頭で思考を巡らせている間に水が飛びかけられる。 ぱちくりと目を瞬かせて見つめれば、覗くのは無防備な脇腹。いたずら心が芽生えてその腹に手を伸ばした。 「御山兄さん余所見してると危ないよ」 くすぐってみたい衝動が起きてしまったから。 遊んでみたくなったから。 そんな無邪気な理由でいつまでもここに要られたらどれほどいいか。 しばらくしてから皆の輪に戻ろうと声をかけた。 その時一体自分は誰を見ていて。 あなたは誰を見ていたのだろう。 「お兄さんも、溜まったものがあるなら海にでもなんでも吐き出してしまってください。 田舎に忘れ物をするのは、夕凪たちだ絵で十分です。 あと、風邪は引かないように!」 そう、笑って。 一歩海に向かって飛び込む構えを見せた。 (+39) toumi_ 2021/08/14(Sat) 19:08:47 |
【墓】 夕凪宵闇に笑顔を返したとき>>115思い出したのは 双子でみんなのことを思い出していた数年前。 『お兄ちゃんは忙しいんだから僕たちに構ってばかりいられないさ。 だけどとっても大事にしてくれてる、夕凪もわかっているだろ』 わかっているわ。優しくて真面目な人だもの。 『涼風? 何してんだろうなぁ、まだ僕たちみたいに文章を書いてればいいけど。 それか新しい夢見つけていたりしているかもな』 それもいいと思う、もう何年も経ったんだから。 『編笠元気かなぁ〜、あいつと話すの大好きなんだ、なんか面白い仕事についたりしないかな。みんなが思いつかないような』 どんなことを好きになったのかな、とても気になるね。 『青嵐はさぁ、落ち着きが出たのか気になるよな。夕凪もあの時のこと……え、もういいって?僕が変わりに聞いてやるよ』 何をしているのか、二人で想像して。 会える日を夢見て、一緒に笑った。 『モモチは背ぇ伸びたのかな、まだまだ成長期だろうけど流石に夕凪の服はもう嫌がる歳だろ』 まだまだ可愛いわよきっと。 私の服も入るんじゃないかな。 いつまでもいつまでも夢を見るように話は続いていた。 (+41) toumi_ 2021/08/14(Sat) 20:58:16 |
【墓】 夕凪その日は突然訪れた。 『夕凪、僕一人暮らししたい』 どうして? 『しばらく離れたいんだよね、夕凪と。 もうさ、いつまでもくっついているような生活しなくていいと思って』 夜凪? どうしてそんなことを言うの? 『だからさ、夕凪もやりたいこと、見つけなよ』 私のやりたいことは――――― 「………夕凪?」 秘密基地で目が覚めると。 懐かしい夢を見た気がした。 二人で話した未来、そして。 僕たちが喧嘩をしたあのとき。 あのあと、僕たちは、 (+42) toumi_ 2021/08/14(Sat) 20:59:51 |
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