僕たちの初対面は君のお風呂上がりだったよね。
　　衝撃的だったし、自由奔放な感じがいいなって。
　　本当に一目惚れだったんだよ？

　　ははっ、わかった。甘えてばっかりはダメだし
　　出来ればでいいんだ。


［　甘えてばかりはダメだと思っているので
　　彼女の言葉にもうん、と頷いて
　　前向きにいくことにした。　　］

　　確かに(殆ど)裸を見られてしまいましたね。
　　あれで一目惚れと言いますと
　　灰はむっつりなんでしょうか？
　　冗談、ですけどね。

　　わたしが気づいた時に
　　気が向いた時には指摘させていただきますね。
　　ちょっと尊大な振る舞いのような気がしますけど。

[尊大というか不遜、傲慢？
でも彼が望んで居るので、アドバイザーということにしておきましょう。それか先生？女教師？
響きがエッチになってきましたね。]

　　ははっ、むっつりではないと思ったけどな。
　　首から下は見たようで見てなかった、はず。
　　ただ可愛い笑顔だなって思ったはずなんだけど。

　　うん、全然それでいい。
　　よろしくお願いします、ユウリ。


［　半裸、あれはほぼ全裸に近かった気がするけれど
　　きちんと視線はそちらのほうから逸らして、
　　彼女の顔を一度見たはずだったけれど、
　　それが一目惚れのタイミングだった気がした。
　　もしかしたらそうじゃなかったかもしれないものの
　　視線を奪われたことに変わりはない。

　　ユウリ、と呼んだ名前の後ろに先生、と
　　つけたら響きが良さそうだとは思ったけれど
　　どこに知り合いがいるかもわからない状態で
　　関係があやふやになる言葉は避けてしまった。
　　ふたりだけの空間なら抵抗なくつけた可能性も有。］

　　おや、そうでしたか？
　　ふふ、裸を見られて、良い笑顔をしてるわたしは
　　それはそれでどうなんでしょう。

　　はぁい。承りました。

[あの時ほぼ裸体でリビングに出て行ったのは
誰か居ると分かった上でしたんだけど。
わたしなりのジョークと言うか、まぁ。
それで一目惚れというのだから
何が人の琴線に触れるかは分からないもの。]