─木曜日・正午/私立野薔薇大学・中庭のベンチ─

[メモとの睨めっこ中、メモの横に置いていたスマホの画面が突然明るくなり、メールの通知が表示された。
そこに映された名前を見ると僅かに瞠目し、本文を開くと今度は眉間に皺を寄せて]

……マジで律儀だな。

[メモを閉じ、スマホを手に猫背のまま返信を打つ]

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

[SNSの投稿を眺めても特に興味のあるネタもなく、戯れに画面をスクロールするだけで暇を持て余していた。欠伸を一つ零したところで、近くから聞こえてきた呟き>>11。
聞き流しても良かったのだが、声の主と思われる相手が口を押さえて焦っている様子をみれば、ほんの悪戯心が芽生えて]

んー？なにー？遅刻魔って俺のこと？

[敢えて抑揚の少ない声色で投げかけたのは、さも気に触ったかのように聞こえるようにという企みで]

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

[やっぱり聞こえてたかと見事に淡い期待が打ち砕かれ、しかもどうやら相手>>22の気にも触った様で正直声が怖い。
出来ればこの場から逃げたいとも思ったが、下手に逃げて後で再び捕まった時が怖い。
それに、今更取り繕っても無駄だろうな。ばっちり聞こえてるんだし。
なので、俺は口を抑えてた手を退かし]

　アンタ以外に居るんすか？
　いっつも遅刻するかサボるかするのに、
　サークルと飲みだけは絶対来る事で有名な八代 蓮月先輩？

[あえて煽る事にした。
いっその事、怒らせてしまったならもっと怒らせても変わらないだろうと思っての行動だが、相手が怒っていないのであれば相当生意気な奴にだろうなと頭の片隅に置いといて]

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

[どんな反応を示すかと思えば意外にも唐突で強気な煽りを返されて>>23数度瞬いて相手の顔を見返した。普段から派手な見た目や行動のせいか理不尽にイチャモンをつけられることはそれなりにあるが、彼のこの態度も同じくその類の悪意なのか。わざわざ絡んできた意図を汲み取り兼ねて、平坦な口調のままにっこりと唇を持ち上げて笑みで返した]

おーおー、よく知ってんね。すげー、俺有名人じゃん。

で。君の名前は？そっちだけ俺のこと知ってんの、ズルいしねー。

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

サボリ癖っていう温床で育つのが留年菌でしょ？
間違ってないと思うけどなー、僕。

[時代はキャッシュレス。交通ICカードで支払いを済ませ、その足で自由に使えるポットの方へ。抗議の声>>9にはすげない答えを叩きつけ、規定よりすこし少ないお湯でカップスープを作りながらゆるやかに首を傾げてみせる]

まー別に八代サンが留年したって、就職できなくたって、クビにされたって、僕は何も困らないからいいけどー。

─木曜日・正午/私立野薔薇大学・中庭のベンチ─

――えっ、あ、黒峰。

[返事通りの時間が経った頃、自分を呼ぶ声>>24にはっとして顔を上げる。
鞄を前に抱えて立ち上がると差し出された本を受け取り、その姿勢のまま驚いたように目の前の男を眺めてから自嘲気味に笑みを零した]

……ふっ、マジでこういうの興味あるんだ。
その場しのぎの嘘か、俺に気ぃ遣って借りたのかと思ってた。悪い。

ミス研の部室ならこういう本沢山あるから、今度来たら？
俺の知り合いなら皆も……、ああ、そういえばそっちのおすすめは？

[幾分かすっきりしたような顔で本を鞄へとしまい込めば少し遠慮がちに誘いをかけようとするが、ふと約束していた話を思い出して首を傾げ]

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

　…へ？名前…え？
　あ、えっと…御剣 千隼だけど。

[にっこりと笑い投げられた質問>>25に間抜けな声を出しては思わず素直に答えてから何をやってんだろうと頭を抱えたくなった。
俺は彼に喧嘩を売ってるような物なのに、なんで馬鹿正直に答えたんだと正直穴が有ったら入りたい。
そもそも、なんでズルいという理由で喧嘩を売った相手の名前を知りたいのかも分からないと顔に出てしまい眉を寄せてて]

─木曜日・正午/私立野薔薇大学・中庭のベンチ─

うん？　そりゃ、まぁ。人並みよりちょっとあるくらいには。
別に謝ることじゃないから、気にしなくていいよ。

[幽霊だって見たことがあるし、そもそもこの世界がBLになる世界だと気づいた時点でハチャメチャなオカルトだ。自分で自分が恐ろしい。
ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし、と一蹴できたら良かったんだろうなとはちょっとだけ思う。]

ミス研……は、興味がないと言ったら嘘になるけど。
俺だとちょっと威圧感あって怖がらせちゃうだろうし、人のいない時間帯にお邪魔させてもらおうかな。

あと、俺のお勧めは……はい、これ。
夢野久作の『ドグラ・マグラ』。有名所なのが申し訳ないけど……
読むたびに様々な解釈ができるから、好きなんだ。

[お誘い>>27にはひとまず曖昧な形で返しておいて、続いたお勧めの本には世にも名高い奇書の名を挙げた。
これは俺なりのフラグクラッシュ処世術の一種でもある。
こんなものを勧めてくる人間と関わろうとする人は、この世界でNLを成立させることができた人間以上に希少種だろうから]

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

菌が育つような湿っぽさなさそーじゃん、聖琉クンは。

[スープにお湯が注がれる>>26のを横目で見守りつつカフェラテにストローを突き刺して飲み始める。甘さの中の苦味が舌に引っ掛かって感じて眉が寄った。やっぱりもう少し甘めのドリンクにした方が良かったかもしれない]

そりゃあ困んないでしょ、だーれも。
むしろ邪魔なら退学にでもクビにでもしてくれればいーんだし。嫌われちゃうならそれもしょーがないし。

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

ふーん、千隼クン……ね。
なんだっけ、なーんか聞いたことあんなー。

[あっさり名乗ってくれる>>28とは案外素直な子だと感心しつつ、品定めでもするかのように相手の全身に視線を這わせる。実際のところ、自分の記憶を掘り起こして照らし合わせるのに観察してみただけだが。頭の中で聞いた名前を反復する。ちょうど最近誰かが話題にしていた名前な気がした。暫し小さく唸って首を傾げてから、ぱっと顔を上げて]

……っあー、あれか。今週の始めに彼女にフラれたとかで大騒ぎしてたって子っしょ？

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

あはは、褒めてくれてます？
風通し良くして適度に栄養取るのが健康の秘訣なんで。

[スープパスタは三分待たねば中のパスタが柔らかくならないから、そのまま持って食べられるところに移動することにした。購買横に併設されたベンチに座ってくるくるとかき混ぜる。カフェオレを啜る音>>30の合間に落ちた言葉に猫めいて笑みを作った]

そうですね、だーれも困んない。八代サン以外は。
自分で何も掴むつもりのないあなたは、そうやって独りになるんだろうな。

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

　あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ！！

[なんだかこちらをジロジロと見てきて、何やら考え込んだかと思えば今週始めの不幸をあっさりと口にした相手>>31に俺は心から逃げなかった事を後悔した。
しかも口ぶりからして恐らくだがあの場に居たのだろう。
兎にも角にも俺にとってはあまり覚えてもらいたくない出来事なので]

　忘れろ！いや忘れてください、何でもしますから！！

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

だってさァ、必死になったってどうにもなんないなら、最初からしんどいこと放棄してたいじゃん？

[ベンチに座ってからもなんとなくパンを開封する気分になれずに、口寂しさにストローを啜り続けた。聞き飽きた大人達の説教と似て異なる突き放され方>>32は、視線を合わせるのを躊躇する程度の打撃はあって。容器の中でジュルリと空気の混じった音が響きいつの間にか中身が空になったことに気付いて、思わず真顔になる]

別に留年しようがクビになろうが困んないけど、…………独りになんのは嫌かなー。

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

や、別に忘れてもいーんだけどさ。
でもこれ俺のダチが話してたから知ってるだけだし、俺が忘れたところで……ね？

[ある程度相手が荒ぶるだろうことは予想の上で、期待通りの反応>>33にくつくつと声を立てて笑う。正直懇願などされなくとも多分来週には忘れているだろう程度のものだったが、彼には大問題なのだろう。それなら人に目撃される公の場で嘆かなければ良かっただろうにとか、現実的に人の記憶を奪うことなんて不可能なのに代償を差し出し過ぎではないかだとか、突っ込みたくなることも多々あって]

……つーか、なんでも、って。
俺がアブナイ人間だったらどーすんの。カツアゲされたりオモチャにされてたかもよ？

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

…あ。
そこんとこ全く考えて無かった…え、
アンタってそういう事すんの？
オモチャにされるのか？

[指摘の言葉>>35で気が付いては血の気が引き、動揺のあまりアブナイ人間という単語をからロクに聞き取れず最初の頃の強気の姿勢から一変し不安そうな顔で小さく震えてしまった。
何でもではなく別の物に訂正すればいいかもだが、それはそれとして何でだと突っ込まれてしまう気もして言えず、情けない事に目の前の相手の返答次第では覚悟をするしか無いと勝手に思い込み]

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

努力が報われるとは限らないけど、「頑張らなかった自分」は裏切らないんだってよ。
――つまりはそこまでしか行けないってことだけど。

[だいたい時間が過ぎたと判断してカップスープを掬って口に運ぶ。トマトの酸味が空腹に沁みる。隣で響いた空気を吸い込む音>>34に苦笑をひとつ。合わない視線を無理には合わせず、ただ視線だけで相手を伺った]

だからあなたは人の集まりにだけは顔出してるの？
誰かに、一緒にいて欲しいから。

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

いやいや、なんでそーなんの。

[相手からの濡れ衣>>36に被せるように否定をいれる。さらに突っ込みどころが増えて呆れから苦笑が混じった。なるほどこの調子で女の子に振り回されてんのか、なんて失礼なことを考えつつ、自分以上にズレた方向へ思考を飛ばしてそうな相手の額を軽く指で小突いて]

そーゆー趣味はないよ、別に。
従わせてモノにしたってつまんねーし。
悪いオンナにも、悪いオトコにも騙されないよーに、気を付けとけって話。

─水曜日・正午/私立野薔薇大学・購買─

逆にどれだけ失敗したって、「頑張らなかったから」が理由になるっしょ。
能力がないとか、運がないとか、そんなのぜーんぶ抜きでさ。

[飲むという行動が封じられた結果、ストローの先を噛んで潰し始める。隣から香るスープの匂いに確かに空腹は感じるのに、先程あんなに美味しそうに見えていたパンが無機質なものに思えて手が伸びない。
確信を突くかのような言葉>>37には小さく息を飲んで、薄い笑いと共に浅く吐き出した]

……あー、意識したことなかったけど、そうかもね。周りにいっぱい人がいるとこって落ち着くもん。
ランチもさァ、誰かと食べたいし。

─木曜日・正午/私立野薔薇大学・校門前─

[返事が来た相手>>14には基本的に同様の文面>>6で返事をしたから、現時点までで漏れはない。
……問題は、オレが行けるか怪しくなってしまったことだ。今起きたうえに、まだしばらく動けそうにない。オレさまとしたことが……。

ひとまず相手の女子のセッティングをしてくれた友人にはことのあらましを軽く説明して、もしかすると自分はいけないかも知れないということを伝えておく。
もしかすると、と言うかほぼ確実に行かせてもらえないんだろうが。

ひとまず人数確定の部分までの仕事はやろう。
隣に眠る友人の腕の中から逃れられないまま、そう決めたオレさまだった*]

─木曜日・午前/私立野薔薇大学・カフェテリア─

いてっ！
うっ、悪い女も悪い男…
心当たりしか無くて何も言えない。

[自分の額を突いてくる指>>38に痛くは無いのに思わず反射で痛いと口にし、一瞬固まっては冷静さを取り戻しとりあえずは落ち着きを取り戻していき。
そして彼の言動も最初に思ってた怖い雰囲気と違い、だいぶ優しく普通だとも思った。]

…ん？と言うか、
八代先輩こそ何喧嘩売ってきた相手にそういう
アドバイスと言うか、
気を付けろとか言ってんだ？