[けれども全ての予想より先に、舌をねじ込む。ねじ込むけど、あくまで紳士的に。スローモーションかってくらい（ただし当社比）慎重に、"道筋"を探って。

ぬるりとした口腔を暴くのは、好きだ。
摂取する為の器官。貪り合うって表現が相応しい。

舌が逃げれば、追うだろう、執拗に。舌の根本をくるりとなぞったら、逃げられないくらい強く吸ってみたい。

息がつけないくらい吸って開放して、それを繰り返したら一度開放しよう。何か言われるか、言う気もないか？]


……ごめん先輩。やな事はちゃんと言ってね……俺言われないとわかんないトコあるから。


[頭は結構冷静なんだけど、行動にそれが出ないのが玉に瑕だ。そもそも考えてる事が浅いってのはご愛嬌にして欲しいところ。]*

んん、っぅ…！

[口内に舌が侵入して、思わずくぐもった声をあげる。
あまりにもびっくりして、引っ込めた舌はたよによって引きずり出されて、逃がさない、とわんばかりに根をなぞられて、強く吸われる。]

っは、たよ…っ！

[息が吸えるタイミングで名前を呼ぶも、また吸われる。
首を振っても逃げられない舌に何度も翻弄され、何度か繰り返されて、ようやく解放された。

は、…ここで気ぃ遣うん？
別に女の子みたいに丁寧にせんでええよ

[気遣われるのも癪な気がするし、可愛げがあるとなるのも面白くない。
既に押し倒されたような格好で、好きにされるしかない状態ではあるけれども。

膝を、後輩の下腹部あたりに当てて刺激しようと仕掛けるが、果たして成功するか。*]

っ、わっ……ッ！

[気遣いの言葉は、さらなる挑発で返された。ピリリと甘い痺れが脳を掠める。
口で何言ったって身体は正直ですよねって見透かされてますね。つぅかコントロール良いじゃん──余裕ですってか。]


あーそう。そうですか！

[って思わず笑顔になったろう。]

（いいね。ホント好き。俺だけ楽しくなってんのかなって、そういうの吹き飛ばしてくれる。）

[──生理的な涙を流させたい。
本気で泣かせたくはないんだけど。獲物の弱いところを握った気になれるのは好い。

徐ろに、先輩の下半身に手を伸ばす。外からなぞるだけにするか、直接触れるかはその反応具合による。そんな回りくどい事しなくても、いっそ口に含む？]

（そんな性急なのつまんないかな？）


……お言葉を返すようですけど、先輩は俺でイケるんスか？

[ここでノーって流石にないよね？そう踏んで、先輩の手を取ってその自身に触れさせたらどうなるかな。
質問の意味、分かってくれるかな？
くれなくてもいいけど。補足しますんで。]


先輩が俺でいけるってとこ、見せて？*

[体勢や状況的に強がりになってしまうかと危惧したが、どうやら挑発として受け取って貰えたらしい。

そして、ちょっとした悪戯も成功したらしい。

そうですかとは言うものの、その声はどことなく弾んでいた。]

雰囲気とかそんなんええやろ、知らんけど

[反応するのは確かに面白いな、などと思っていた矢先、敏感な箇所がつぅ、と撫でられた。]

っ、ぅあ…

[なぞられれば、
体を撫でられて、口付けされて緩く反応してた下肢は芯を持ち始める。
ズボンの上からでも、触れられればどうしても反応してしまう。]

…っ、

[緩い快感に身を震わせていると｢いけるんですか？｣と問われて、快感に揺さぶられた頭は咄嗟に反応出来ずにいると、

自分の手はそっと、自分の元へ戻された。]

は、…俺に自分でしろいうてん、の？

[屈辱と、しかし快感が欲しいという思いの中で、確認する。
肯定されれば、恨みが増しい目で見ながらも、主導権を握られている以上断ることも出来ず、前を寛がせるだろう。*]

（かーわーいい……なんて言わないけど。）

[布越しでも、律儀に反応してくれるその身体に、小さく身震いする。なんだ先輩、敏感なんですね。それとも溜まってました？

こちらから働きかけた分だけ、低速でも確かに反応してくれる様は嬉しい。確実に笑っていただろう。
そして問うた。性急なのはつまらないから、もっと、近くで見たいから。その反応を。]

先輩……ちょっとだけ、不正解ス。

『俺でイけるか』見せてほしいんですよ。
だから、ほら。

[徐に自分の片手を差し出した。先輩どっちの手使うかな？右利きなら左手を差し出すでしょう。逆なら逆。]


俺の手使って、自分でして見せて。


[応じてくれない訳が無いよね等といった押しの強さで。

ソレに乗ってくれるなら、またキスをするかな。
手に伝わる感触と、リズムと、微妙にシンクロさせながら口内で遊びたい。先輩器用そうだし。
プライドも高いってのもわかったから、上手くこなされるならば俺の欲望いくつかトッピングさせてもらおう。]*