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【人】 惜別ハツナ[ 鞄は受け取っても、心配の声は受け取らない。 こんな時だけ心配されても 信じられるわけ、ないでしょ。 ひったくるように取った鞄を持って 私は一度自分の部屋へといった。 本当は私もすこし休むべきなのかもしれないけど 君がひとりで待ってるから。休むわけにはいかない。 でも、ここに戻ってきたからには、 私はどうしても綴っておきたいことがあって。 ] (82) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:45:49 |
【置】 惜別ハツナ■■ ■■■■■■ ■■■■■■■■■■? [ 交換日記の一番最後のページ。 青色のペンで綴ったそれを暫し見て。] (L0) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:47:07 公開: 2022/10/27(Thu) 20:50:00 |
【置】 惜別ハツナ[ やっぱりこんなこと書いても仕方ない。 そう思ってしまった私は、 そのページを破ってしまうんだ。 でも、破ったページは捨てられなかった。 ] (L1) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:47:43 公開: 2022/10/27(Thu) 20:50:00 |
【人】 惜別ハツナ[ 交換日記は君に見せてみた方がいいのかな。 迷ったけれど、ここに置いていくより 持っていたかったから、また鞄にしまって。 私は、汚れてしまった服を着替えて。 髪を結い直してから、 さっき受け取った鞄を手に家をでた。 ] (83) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:48:30 |
【人】 惜別ハツナ[ その後の私はそう…… 君の家に、必要なものを取りに行ったんだよ。 着替えとか、タオルとか……要るよね? いくら何度も来てるからって、 関係ないものまで見ちゃいけないと思って 出来るだけ、余計なものは見ないように。 なんて、私が見るのに耐えられなかっただけ。 余計なものまで見たら、 君とここで過ごした時間を思い出して また、泣いてしまいそうで。 ] (84) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:48:58 |
【人】 惜別ハツナ[ そうして、君の元へと荷物を届けて。 ついでに、ささやかなお見舞いの品を君に渡すんだ。 お見舞いっていっても 君の好きなチョコレートと 遠足のあの日にも一緒に食べたチョコボール。 それだけ。本当はお花とかの方が いいんだろうけれど……。 売店で見かけて、買いたくなったんだ。 君が要らないなら私が食べればいいし。 ] (85) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:51:11 |
【人】 惜別ハツナ[ 他人の私が色々する姿を見て 君はどんなことを思ってたんだろう。 それは言われない限りわからなかったけど… どんなことを思われてても、 私はやめるつもり、なかったから。 君の元へと通うのが 私の新しい日課になるんだ。 学校には行っていたよ。 君の分のプリントも貰って届けようって そう思ってたし、板書だって完璧にして。 怪我してるんだし勉強なんてしたくないかな? そうだとしても私は届けたけどね。 ] (86) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:52:15 |
【人】 惜別ハツナ[ 事故は学校のみんなにも軽く伝わってたみたい。 なんだか腫れ物に触るみたいに色々言われたな。 学校のみんなのW助言Wは全部無視した。 そこまでハツナちゃんがする必要ないとか なんでそこまでするんだ、とか。 無理しちゃだめだよ、とか。 周りの声なんてどうでもよかったし、 私は、君のことしか考えてなかった。 ]* (87) alice0327 2022/10/27(Thu) 20:54:05 |
【雲】 朝日元親[ 考えてみれば分かるはずだ。 彼女の立場に立ってみれば分かったはずだ。 自分にとって大事な人間が 自分のことを忘れているとなったら ボクならばどう思う? 哀しいと思うはず 寂しいと思うはず そうだ。それなのに どうして、気づけないのか。] (D20) 西 2022/10/28(Fri) 22:40:16 |
【人】 朝日元親[ ほとんど登録されてない連絡帳は たった1ページに収まっている。 友人と思しき連絡先もなければ グループチャットなんてひとつも入っていない。 登録されていた数少ない連絡先は 『元母親』という冷たい名前と、もうひとつだけ。] (92) 西 2022/10/28(Fri) 22:41:07 |
【秘】 朝日元親 → 惜別ハツナ[ ボクが知らないだけで 縁の鎖は確かにつながっている。 ボクが知らないだけで ボクが忘れているだけで 確かな時間が、流れている。] (-50) 西 2022/10/28(Fri) 22:43:20 |
【秘】 朝日元親 → 惜別ハツナ[ ボクはたまらず携帯のメッセージ画面を開く。 そうしてメッセージの履歴を辿ると ボクじゃないボクと彼女のメッセージが そこには残っていた。 なにか大切なことを忘れている。 その疑惑が確信へと変わった時。 ボクは本当の意味で恐怖を覚えたんだ。 (-51) 西 2022/10/28(Fri) 22:43:50 |
【人】 朝日元親[ 知らないという恐怖を乗せたチョコボールを ボクは口に放り込む。 彼女がいたら、一緒に食べようと差し出すけど ]**もし彼女がいなかったら。 ボクは静かに涙を流すことになるのだろう。 (94) 西 2022/10/28(Fri) 22:45:03 |
【人】 朝日元親*** [ 疑念が確信に変わった。 けれどボクに何ができるかと言われれば 何も変わらない。 画面に残る無数の着信履歴を眺めながら 空白の時間に思いを馳せるだけ。 片方は『元母親』で、もう片方は知らない番号。 調べてみると高校の事務室の番号だった。 何十回にも及ぶ着信を無視し続けたけど 要件なんてどうせ分かりきっている。] (95) 西 2022/10/28(Fri) 22:45:47 |
【人】 朝日元親[ 学校はどういう場所か、ボクは知らない。 けどあの連絡帳を見てしまうと どうしても学校に行きたいなんて そんな感情は湧いて来そうにない。 ボクのことが学校に広まっているとは 知りもしなかったけれど。 本能的に、行ってはいけない気がしたんだ。] (96) 西 2022/10/28(Fri) 22:46:33 |
【人】 朝日元親[ そんなボクが学校のことに触れるのは 彼女がボクに逢いに来てくれた時だけだ。 けれど板書が綺麗なノートも、プリントも もらう度にボクは苦い顔をして言う。] いつもありがとう でももう、ノートもプリントも無くて大丈夫。 貴女のことも思い出せないのに そんな事に、労力は割きたくないんだ。 [ ボクのためと思ってくれているのは嬉しいし それが迷惑だなんて思っていないけど。 ボクには、強い負い目があったから。] (97) 西 2022/10/28(Fri) 22:47:19 |
【人】 朝日元親[ 話題をボクが本当に必要な方へ逸らす。 きっとボクを誰よりも知っているのは 他でもない彼女のはずだから。 彼女から聞けばなにか思い出せるだろうかと そんな期待を胸に、ボクは尋ねてみたんだ。]* (99) 西 2022/10/28(Fri) 22:47:56 |
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